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ギターの再開と現状~現代奏法について~ [雑感]

学生時代やっていたクラシックギターを定年後再開という方も少なくないのだろうと思います。

クラシックギターの技術は,当方が始めた半世紀前とは相当に変わっています。ひと頃盛んに「現代奏法」なる言葉を目にしましたが,現在は当たり前になった為か,わざわざ取り上げられることも少ないようです。再開する場合でも,今の技術でやり直せば,昔より弾けるようになるのは確実ですが,古い教本を引っ張り出して独学というのでは,それができません。YouTubeという大変有難いツールで,最先端の技術を目の当たりにすることはできます。「上手いな!」と思って形だけ真似ようとしても上手くいきません。フォーム一つとっても体格や手の大きさ形等皆異なりますので,見た目ではなく「そのようになる原理」が大事なのです。学生時代並みに時間はあるにしても,体力や柔軟性,記憶力等々は落ちているはずです。「あの曲を弾きたい」場合,合理的でムリのない現代の技術を身に着けた,しっかりとした若手の人に付くのが早道だと思います。

今回は「現代奏法」についてです。

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いつの時代もその時代が現代ですから,この言葉ほど曖昧なものもありません。その時代の奏法が「現代奏法」です。と言えなくもありませんが,それでは身も蓋もありません。

おそらく,その時代よりも古い奏法をする人や一昔前の巨匠のスタイルに対して,フォームや奏法が変わっていることを言っていると思います。当方も「現代奏法」という言葉に余りこだわりを持っていないので,余り正確な事を考えた事もありませんが,現在用いられる意味としては「20世紀のある一時期の大家達によって用いられていた奏法をより合理的に改善した奏法」とでもしておきます。

冒頭にも述べた通り,「現代奏法」なる言葉じたいも,あまり聞かなくなったのは,すでに当たり前になっているからでしょう。新しい奏法を身に着けた指導者についてレッスンを受けている人は大丈夫ですが,注意しなければならないのは,古い奏法の指導者についている人や独学の人です。


当ブログは,2009年1月15日から開始し,当初は悩んでいた(今も解決したわけではありませんが)「上がり」に関しての論考を多くしていました。例えばこれです(最終回[1])。この頃は全く分かっていなかったのですが,ムリな弾き方をしていれば,上がりやすくなるのも当然かなと今頃感じています。それから苦手だった暗譜奏に関してもいくつか書いていますが,これについては根本的には解決せず,現在視奏に転向しました。

人気曲,気に入った曲を何とかモノにしたいということで,その曲に長期間掛かって取り組む人もいます。むろんモチベーションが続けば良いのでしょうが,当方は得意ではありません(飽きてきます)。1か月程度で何とか形にしたいと思います。どんなに掛かっても2,3か月でしょうか。自分の現在の技術で無理な曲には取り組みません。特定の曲を延々頑張ると,たいがい飽きてきますので,仕上がらないうちに他の曲に手を出してしまい,結局仕上がらない不良在庫の山となってしまいます。現役時代よりは時間があるといえ,なるべく多くの曲を合理的にこなしたいと思う今日この頃です。そのため,現在の課題曲以外は手を出しません。むろん現在の技術で楽々弾けるような曲は別ですが。

世の中には,独学でやっている人も多いはずです。
「何もプロ目指す訳ではないから,好きな曲さえ弾ければよい」という希望も多いのも無理からぬ事と思います。そうすると,曲の難易度というものが重要になってきます。ギター曲に限らずかもしれませんが,シロート目には難しそうに見える曲が案外易しく,易しそうに見える曲がかなり超絶技巧だったりします。プロは難しい曲を易しそうに弾くのが仕事ですから,それを見てシロートが弾けるような気になるのは自由ではありますが,「自分の好きな『あの曲』は,一体どのくらいの難易度かしら?」というのは,非常に興味を惹く情報の様です。過去に曲の難易度表を載せたところ,すごいページビューでした[2], [3], [4], [5]


前置きが長くなってしまいました。

今回取り上げる「現代奏法」に関しては,開始当初は自分では「している積り」でしたが,余りなっていなかった事を後々痛感していくつか記事を上げています。

「現代奏法」のキーワードで,当ブログ上で検索してみますと,記事が11ほどヒットしました。しかし,ざっと見返してみると,そのキーワードを使わないで書いた記事もありそうですので,まずそれを思い出しながら,古い方から辿ります。

右手の構えに関してです。だらんと下げるのが良いと言われていましたので,「何の疑いもなく」そうしていました。しかし,再開後そうでない構えの方が多いことを知ります。この記事[6]で,その辺に触れています。 さらに「現代奏法」キーワードを用いていない記事を思い出しました。これ[7]とこれ[8]です。前者は,主に左手のネックの握り方?についてです。昔の教えとかなり変わって来ている事を指摘しています。後者では様々な右手のフォームを示していますが,当時最善のつもりのものでもまだ「現代奏法」のフォームになり切っていないようです。

少し分かりかけて来たのが,この辺[9]でしょうか?
また左手の変化[10]についても書いています。


キーワードの検索に掛かったの最初のものは,やはりバルエコに関する記事[11]です。TVで視たバルエコの演奏にショックを受けて,ギターを再開する一因になったことを初々しく書いています。頂いたコメントによればアメリカではレクサスのCMに登場していたのだそうです。

この記事「魔笛の主題による変奏曲(5)」[12]では,何処に「現代奏法」が登場するかと思いきや,コーダのメロディをアポヤンドするかどうかで,この言葉を使っていました。「現代奏法」ではアポヤンドしません。アルアイレでしっかりとした音が出せるからです。昔は,「メロディは必ずアポヤンド」と教わったものですが,アポヤンドは音はしっかりするものの運動性能が良くありません。音が良くても,もたついた演奏になってしまいます。手にも負担が掛かります。「禁じられた遊び」のメロディも,現在ではアポは殆どしないのではないでしょうか。アルアイレで昔のアポヤンド以上のしっかりした音が出せるようになっているのが「現代奏法」なわけです。

「演奏動作とフォロースルー」なる記事[13]では,ここでもアポヤンドしない事を「現代奏法」かのように書いていますが,それはまだ皮相的一面的な見方です。

「『こうしなければならない』弊害」[14]なる記事では,どちらかというと左手の事を言っています。むかし,「親指の位置はネックの真ん中よりも下にしなければならない」と教えられたのが,「現代奏法」においてはドグマティズムに陥ったマチガイであるとの指摘です。


「曲の難所について考える(2)~具体例その1~」[15]。この記事の何処に「現代奏法」があるのだろうと探すと,やはりアポヤンドの説明の下りで,現在はこれをしない奏者がいるとか書いていますので,まだ当方自身よく分かっていなさそうです。

「カルカッシのエチュード再考〜Op.60-6〜」[16]。カルカッシのエチュードOp.60-6の上声をアポヤンドするかどうか。現代奏法のアポヤンド代わりのアルアイレを「強力アルアイレ」なんて勝手に造語しています。

「新潮流?」[17]。これは,「この人リュートをギターの現代奏法で弾いているのではないか?」という記事です。

「カルカッシのエチュード再考〜Op.60-8〜」[18]では,いわゆる,溝カル,阿部カルを使う場合は注意が必要と書いています。古いメソッドではヘタをすると手を痛めると。

「プランティングと音のレガートさについて」[19]プランティングという言葉は昔聞きませんでした。これも現代奏法がらみです。現代奏法の右手が,一番大きな関節と筋肉を使って弦をしっかり捉えて振り抜くという動作にあるとすれば,弦をしっかり捉えるプラントという動作は必須になります。和音をカタマリで弾く場合とかは大昔からそうしていましたが,使う筋肉と関節,弾いた後のフォロースルーが異なります。昔の奏法ですと,弦を掴んで和音を弾く場合と単音やメロディ部を弾く場合のアポヤンドとでタッチが異なっていました。むろん和音をアポヤンドで弾くことはできませんでした。現代奏法では単音も弦をプラント,和音も弦をフルプラントして捉えて振り抜きますので,同じ様に強い均等なタッチになります。しかしながら,プラントするということは,原理的には音が途切れるということです。プランティングと音のレガートさとは相入れないはずなのですが。例えば,Marcin Dyllaは,当然現代奏法で,ものすごくレガートに弾きます。ギター演奏史上最高ではないかとさえ思えます。プラント時間を極少に抑える技術なのだろうと思います。

「タッチと音色に関する省察」[20]。現代奏法では爪の削り方も重要です。指頭で弦を十分押し込んでリリースされます。爪を使っていながら爪そのもので弾くわけではなく,リリースされる弦が指頭と爪の面を滑っていくイメージです。弦が滑っていく爪の面が悪いと雑音が出たり音色が悪いなどのトラブルが発生します。

「リズム叩きの効用と」[21]。なぜか検索に掛かりました。今年の記事ですが,「現代奏法」という言葉が見当たりません。左右別の練習法とシンクロ動作について書いており,直接関係はなさそうですが参考まで。


以上,過去に「現代奏法」という言葉が現れた記事を眺めてみると,最初の頃はよく分かってなくて,単にバルエコなどのアポヤンドしない奏法と思っていたのが,だんだん分かって来て習得できて来たのだろうと思います。2015年以降はわざわざその言葉も出していません。そんな言葉を出している頃は分かっていなくて,むしろ分かってきたら言葉じたい出てこなくなっています

あと,タッチの問題だけでなく,こちらの記事[22]では演奏姿勢についてもふれています。これはタッチや奏法以前の基本です。クラシックギターでは左足を足台に乗せて,そこにギターのくぼみを乗せるのが普通ですが,その構え自体も少しづつ変化しています。かつてはネックを立てない構え方でしたが。バルエコで45度くらいになり,現在では60度かそれ以上に立っている若手もいます。どうしても見た目の角度に目が行きがちですが,より大事なのは,楽器を支える原理です。3点支持しないと楽器は安定しません。押弦や弾弦動作に揺るがない楽器の安定が必須です。ヴァイオリンやチェロでも楽器の保持に改善が進みました。

左手や右手の機能が,一部とは言え楽器を支える事に使われたら,演奏技術が疎かになりますので,まず姿勢は基本です。両手を離して楽器がぴたりと安定することです。これは慣れないと案外難しく,滑り止めなどでごまかしがちですが,まずは滑り止め無しで安定する一点を見つけ,常にその状態で演奏することが重要です。保険的に滑り止めを使うのは構いませんが,滑り止め前提でやると真の安定点を見つけられません


どうでしょうか?過去記事から,新しい奏法に関しそうなものをピックアップしてみました。むろんこれ以外の記事でも,明示的でなく触れているものもありそうです。クラシックギターを継続的にやっている人にはあたりまえでも,昔の知識や技術で育った方には少々奇異に感じることも少なくないのではないかと想像します。当方も修正に長年かかっています。幼少から合理的なメソッドで学んだ若者たちの技術が素晴らしいのは当然といえるでしょう。現在の常識で過去を振り返った場合,随分とひどいことをしていたな!という事例が他の分野でもあります。思いつくところを挙げてみますと,「キズは乾かすのが良い」,といわれていましたが,現在では湿潤療法の方が直りは早いと言われています。スポーツの世界でも,おそらく科学より根性論で,故障の元凶となる「うさぎ跳び」をやらされたり,「運動中に水を飲むと死ぬぞ」とか脅されて死にかけていたわけですが,現在の知識では非常に危険な事を平気でやっていました。むろんその時代に悪気でやっていたわけではなくて,それが標準だったわけですが。

ギターの奏法に関しても,かつての合理性に乏しいものを引っ張り出すのは,百害あって一利なしです。最後に楽器の構えに関して,画像をあげておきます。楽器のボディが少し違いますが,案外200年前のカルカッシのスタイルの方が却って現代の姿勢に近いのは面白いところです。

現代ギター2019年3月臨時増刊号(No.666)カルカッシ完全ギター教則本 Op.59

現代ギター2019年3月臨時増刊号(No.666)カルカッシ完全ギター教則本 Op.59

  • 出版社/メーカー: 現代ギター社
  • 発売日: 2019/03/11
  • メディア: 雑誌
ガブリエル・ビアンコの演奏フォーム。このCD画像の撮影角度にもよりますが,今の若い演奏家は軒なみ構えが立っています。

期待の新進演奏家シリーズ ガブリエル・ビアンコ ギター・リサイタル

期待の新進演奏家シリーズ ガブリエル・ビアンコ ギター・リサイタル

  • 出版社/メーカー: Naxos
  • 発売日: 2009/07/29
  • メディア: CD
ペロワとビアンコの師弟二重奏。両者の構えの違いが分かります。ペロワは両足を足台に乗せ,楽器を膝で挟み込むビオラ・ダ・ガンバの様な構え。ビアンコは現代の標準的な構えですが,やはり楽器は立て気味です。

過去記事:

[1] あがりの克服について(10)
[2] ギター曲2Dマップ
[3] 曲の難易度について~雑感~
[4] 曲の難易度について~試案~
[5] 曲の難易度について~試案・第二弾~
[6] ギターの右手について
[7] 演奏フォームの変化
[8] 右手のフォーム
[9] 右手のタッチ
[10] 左手の変化
[11] マヌエル・バルエコ
[12] 魔笛の主題による変奏曲(5)
[13] 演奏動作とフォロースルー
[14]『こうしなければならない』弊害
[15] 曲の難所について考える(2)~具体例その1~
[16] カルカッシのエチュード再考〜Op.60-6〜
[17] 新潮流?
[18] カルカッシのエチュード再考〜Op.60-8〜
[19] プランティングと音のレガートさについて
[20] タッチと音色に関する省察
[21] リズム叩きの効用と
[22] 演奏姿勢に関して
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コメント 11

風神

どの世界にも昔習った事が、今では違うって事があるんですね。
昔習った歴史さえ変わりますよね。そんな時、正解は現代の方になるんですよね。
by 風神 (2021-12-11 21:24) 

U3

最後まで読みました。
正直、分からないことを分からないまま、最後まで読むのは忍耐力が要りました。
しかし頭が固くては進歩はないということだけは良く分かりました。
何事にも拘らず、しかし芯のところは残っていて、なおかつ柔らか頭してますか? 的な私ではありますが、集中力はあっても根気がない私には楽器の習得は難しそうです。
それに、「何事も基本は大事」ですが、それを疎かにして先に行こうとするせっかちな自分は、恐らく何か一つのことで大成するのは難しいのかもしれません。
by U3 (2021-12-11 21:43) 

Enrique

風神さん,
新しいものが何でも良いわけではありませんし,何分人の好みは如何とも出来ません。わかっちゃいるが,古い方を選ぶという考え方もあります。私の場合は,わかっていなかったので新しい方を選べなかったというのが実態です。
おっしゃる様に歴史も変わります(真の歴史が変わるわけはないですが新たな証拠や解釈が出て来てそうなるのでしょう)。現在最善と言われている事が今後ダメ出しされる可能性もあります。しかし大元の原理原則は通底している訳ですので,大事なのは表面的なものにこだわらず,新しい解釈に耳を傾けることだろうと思います。
by Enrique (2021-12-12 05:19) 

Enrique

U3さん,
通読いただきありがとうございます。
現代奏法について過去記事をあたっていましたら,私自身の苦難の歴史になっていました。ブログ開始前からの私の状況をまとめた記事で,基本わかっているものとして書いているところがあります。おそらく,「これはどう言う意味?」というのを逐一解説つけないといけないとならないでしょう。
はっきり言って,50年前の日本の一流プロの技術は現在のシロート以下でした。その点進んだ技術を身につけられる現代の若者は恵まれています。むしろトシヨリでも音楽の基礎があれば現代の技術の習得により(昔よりは)ずっと効率よく身にはつくと思います。
当方など,なまじっか昔取った杵柄があるものですから,その悪弊から抜け出せなかった(現在も抜けきってはいません)というのが実態です。やはり少しでも進歩したいと言う欲望があって,より良いと思われることをしつこく続けることは必要でしょうか。
by Enrique (2021-12-12 05:42) 

たこやきおやじ

Enriqueさん

私がこの前購入したスコット・テナントの「クラシック・ギター・テクニック」にはアポヤンドの解説も載っていました。テナントは「現代奏法」の人ではないのでしょうか。

by たこやきおやじ (2021-12-12 11:04) 

Enrique

たこやきおやじさん,
現代奏法はアポヤンドを奏法上殆どしませんが,奏法を否定して「絶対するな,そんな奏法消しされ!」と言っているわけではないので,奏法として教本に入れないわけがないでしょう。それに「アポヤンドをしないのが現代奏法」というのは私がごく初期に勘違いしていたことです。現代奏法は多々書いた様に多面的にわたり,そんな一面的なものではありません。志野文音さんの博論でもタッチを安定させるためにアポヤンドを使っていましたね。
昔は「メロディは必ずアポヤンド」だと言っていたのがドグマだというです。
スコット・テナントは現代奏法の人だとは思いますが,彼の教本には,構えとかであれ?というのがあることは確かです。やや古いところはあると思います。年齢的に最初からそうだったわけではないでしょう。若い人でアポヤンドをかなり使う人もいます。
by Enrique (2021-12-12 16:11) 

たこやきおやじ

Enriqueさん

有難うございます。
ところで、これぞ「現代奏法」の教本の様なものをご存知でしたらご紹介頂けませんでしょうか。最近のテレビやYouTube等で見るギタリストの奏法は昔と違うとかねてから思っていました。何か参考になる物があれば有り難いのですが。(^^;

by たこやきおやじ (2021-12-12 16:21) 

Enrique

テナントのパンピング・ナイロンは,初版はいつか判らないですが,私が見た版は1998年ですから,内容的には既にやや古いですね。

by Enrique (2021-12-12 16:22) 

Enrique

私は教本はほぼ知りません。プロの方のレッスンで教わりました。長年かかりましたが完全に身についているかどうかはわかりません。
ただ縷々述べている様に,「これが現代奏法」という奏法はまだ無い様に思います。例えば,画期的な現代奏法の旗手だったバルエコの演奏(ほぼアポヤンドしない)も既にやや古い様に感じます。福田進一氏はマルシン・ディラの右手を見習えと言っている様ですがそう簡単に見習えるものでもありませんね。
45歳より若いくらいのプロにレッスン受けるのが一番だと思います。ワン・ポイントでレッスンを受ける手もありますね。
ここに挙げた以外の記事に書きましたが,カネンガイザーが右手のタッチを解説していました,あれは現代奏法のアルアイレですね。
https://classical-guitar.blog.ss-blog.jp/2016-01-09

今回のYouTubeに挙げたのは,現在最も優れたギター教師の一人,ペロワが,弟子のビアンコと二重奏をしていますが,一見まるでスタイルが異なるように見えますが,原理面で一致しているはずです。「こう言うスタイルで,こういうフォームでなければダメ」というのが昔の悪いところでしたね。

演奏技術は日進月歩です。

ガチの現代奏法の教本というのは知りませんが,

私は読んでないですが,「現代ギター増刊 ギター奏法のすべて」という本がありましたね。あのあたりでまず新しい様子を見たらどうでしょうか。

荘村清志さんのような人も,中年になって昔のテクニックで限界を感じ,現代の奏法に変えて今も元気に活躍中ですね。
by Enrique (2021-12-12 16:48) 

oga.

ものすごい情報量に圧倒されております。さらにこのところ多忙で、返事が遅れて申し訳ないのですがお付き合い願います。

さくっと読んだ範囲では、現代奏法なるものの右手の使い方、構え方や3点支持に関しては私が昔やっていたのとあまり変わらない気がしました。というか、右手はだらんとたらすのは不自然で手首が痛くて弾けなかった。フォームは自然と足を開いてギターを立てて弾いてましたが、それがギターが安定して楽だった。アポヤンドは小回りがきかずアルアイレ中心で弾いていた(要所要所では使ってましたが)。要するに教わった通りに弾けずに自己流になっていた。でも部活ではいろんなスタイルの人がいて、誰も止めなかったという感じでしょうか。プランティングと左手親指の位置に関してはよくわかりません。

でもご紹介いただいた現代奏法に関して、思ったほど違和感は感じておりません。弾きやすいように弾いていたら、勝手に現代奏法に近づいていたという感じでしょうか。

過去記事も読みたいのですがまとまった時間がありません。時間をみつけてぽつりぽつりと過去記事に書き込みするかもしれませんが、もしよろしければお付き合い願います。
by oga. (2021-12-14 01:06) 

Enrique

oga.さん,
かつてでも気がついていた人もいたと思います。oga.さんのフォームの写真拝見して,むしろ自然だなと思いましたね。特に右手は良いですね。昔はだらんとするのが良いと言われて当方もそうしていましたが,指の動きを阻害しており,弾きにくくしているということがありました。
あと,ここに書いたこと以外に重要な点「脱力」がありました。このことも,新しい奏法を支える重要なポイントだと思いますので,また書きます。
by Enrique (2021-12-14 07:54) 

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