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ギターの右手について [雑感]

ここでは,通常のクラシカルな奏法の右手のタッチについて議論する気はない。もっと雑駁な話である。

様々な嗜好を持ったアマチュアの存在に触れたが,クラシカル奏法をかじった人なら,まさか,ピックで弾くなどと言うのは,想像も付かない所業であろう。しかし,一般にはギターはピックで弾くものと思っている人が少なくないようだ。その代表格は,NHK-FMの番組「気ままにクラシック」のパーソナリティ,「しょうへいさん」である。昨年12月同番組に福田進一さんが登場して,ヴィラ=ロボスのショーロス第一番などを弾いたとき,演奏後,「あのピッキングは難しいんでしょうね」と来た。氏は持ち前の話術でうまくかわしていたが,「指で弾いてもピッキングなのかな,随分高度なことを言うなぁ」と思っていたら,どうもそうではなくて,本当にピックで弾いていると思っていたようだ。

2月末の同番組(翌月曜朝聞いた)には,リューティストのつのだたかしさんが出ていた。ひととおり,リュートの典型的な曲を弾いた後,事もあろうに,「しょうへいさん」はつのだ氏にピックで弾いてほしいと,頼んだものである。氏は快く引き受け,それらしい曲をしばらくピックで演奏し,喝采を浴びた。やってしまった。ウードのようなアラビア風な音色がした。大胆なことを平気で言えてしまうのはアマの強みであろう。それに答えるプロもすごいと思った次第である。

渡辺香津美氏はご存知マルチプレーヤーで何でも弾く方。ピックでも演奏する。しかし指で弾く時と同じようなフォーム。ジョンが「スカイ」の時代,エレキギターをクラシカル奏法と同じようなフォームで演奏したのも,冗談ネタではなく,案外右手フォームの参考になるかもしれない。ジョンは「スカイ」などの活動に参加した理由として,他のジャンルからの注射が必要と言った意味のことを述べていたと思う。専門の狭い分野を掘り下げることも必要であるが,全くの素人の素朴な疑問がヒントになる場合もあるのではないか。

自分の演奏をビデオで見てみると(これは勇気がいるが),右手がぐらついている。これも,あがった際,弦を捕らえ損なう原因のひとつでは無いかと感じる。
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