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自然倍音と音階(1) [音律]

律,特に純正律と呼称される系統の音律は自然倍音を基本に置いていると言われます。自然倍音は管楽器の人ならば基本知識ですが,ギターでも自然ハーモニクスとしても体感・実感できますので,これを通して,自然倍音と音階について考えてみます。

然倍音の説明には良く下の楽譜が用いられます。基音を1としますが,例えばこれを便宜的にC音(普通のギターではCの開放弦がありませんが)とすれば,

Natural_Harmonics_C.png

の楽譜を適宜見て行けば,
1倍音は,その音そのものです。
2倍音は,オクターブ上のC音,
3倍音はオクターブ上のG音,
4倍音は2オクターブ上のC音です。
5倍音はEです。CEG,ドミソが揃いました!

6倍音は2オクターブ上のG音,なかなか別の音が出て来ません。
7倍音はどうでしょうか?これは実はB♭音の近似になっていますが,だいぶ低く多くの音律のB♭音とは一致しません。
8倍音は3オクターブ上のC音です。
9倍音は3オクターブ上のD音です。久々に新しい音です。CDEGが揃いましたが,音階にはまだまだです。

10倍音は3オクターブ上のE音。
11倍音は難物ですが,FとF#の中間くらい。
12倍音は,3オクターブ上のG音。
13倍音は,3オクターブ上のA♭音くらいですが,少し高いです。
14倍音は,7倍音の1オクターブ上。
15倍音が,7度上でB音。やっと5つ目の音。
16倍音は,4オクターブ上のドです。

こまで来ても,音階音はナカナカ揃いません。12音が出揃うのは大変,というか低次の自然倍音ではまず出なさそうです。ギターのナチュラル・ハーモニクスでも,マトモに音が出るのは6倍音程度。楽器によっては5倍音でも出にくいのではないでしょうか。

楽器ならばもう少し出るのでしょうか?結構大変なのではないでしょうか。高次倍音まで自由に出れば管長を変えるバルブは必要なかったわけですから。例えば,アコースティックギターの低音弦でも20倍音あたりが音質に影響が与える事が分っています。しかし,その様に音質に影響を与える「実音内に含まれる」倍音は結構あるにしても,その高次倍音のみ取り出すのは難しいでしょう。理由は,相当鋭い音質のものでも含まれるn次倍音は1/n,普通は1/n2で減衰するからです。

る出ないに拘らず,自然倍音だけで音階を構成する事はナカナカ困難*です。ではどうするのでしょうか?音程間で,ユニゾンとオクターブを除けば,ドとソやファとドなどの5度音程は最も仲の良い音程で,最も基礎的なものです。

3
倍音で5度音程が出ます。ピタゴラスは,ここに着目して,現在ピタゴラス音階と呼ばれる基礎の音律を作りました。C音からスタートしますと,5度上でG音,さらに5度上でD音,さらに5度上でA音と言った具合に音階音が出来上がって行き,5度圏が完成します。12回やったところで完全には元に戻らず行き過ぎてしまうところから音律の話はスタートするのですが,ここではそこに触れずその前段階の話をします。

タゴラス式にC音からスタートすれば,5回の5度回転でC,G,D,A,Eの五音が発生します。これはペンタトニック(5音)音階と言って日本含む世界各国の民謡などで使われる基本的音階です。よく,ヨナ抜き音階とか言われますが,その言い方は全音が7音あることを前提にして第4音と第7音が抜けているという言い方ですが,歴史的にはこちらが先で,むしろ現在の音階の方が音が追加されているわけです。現在の音階で言う,ファとシが無いので,いわゆる導音,シ→ドやファ→ミの指向性がありませんので,終止形がとれません。何か懐かしく,いつ迄も口ずさんでいられる音楽ですが,反面とりとめなく終わりの無い音楽になります。C基準ならばこの5音が基礎的な音です。近代的な音階とは異なる,もっとも素朴な旋法の一種です。具体的な曲名を挙げるのはここでの目的ではありませんが,スコットランド民謡や日本の演歌などでもよく使われます。

方冒頭の自然倍音系列でいけば,C, G, Eと出て,次にもし7倍音を採用すると近似的にB♭,9倍音でD。ここまでで構成される5音はピタゴラス式のペンタトニック音階とは異なります。

すなわち,ピタゴラス式ペンタトニック(世界各地にあり): C, D, E, G, A

9倍音までの自然倍音的ペンタトニック?: C, D, E, G, B♭-
7倍音を捨てて15倍音までで構成した自然倍音的ペンタトニック?: C, D, E, G, B

の単純なところからすでに,メロディックとハーモニックの相違が発生する事が分ります。ハーモニックは自然現象で人為的にコントロール出来ませんが,普通の音階と言うのはある程度人為的なものということが出来るでしょう。

*一応純正律の全音については,C=24/24, D=27/24, E=30/24, F=32/24, G=36/24, A=40/24, B=45/24, C=48/24と,いわば24倍音〜48倍音でオクターブが構成されるとします。普通は約分したもっと単純な整数比で表されます。平均律との音程の違いはセント値を求めると分ります。半音階は低次の自然倍音では更に無理です。

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フレッティングの考え方(12・最終回) [音律]

ギターの様々なフレッティングを示して来ました。今回は最終回として,まとめと補遺です。

ピタゴラスとミーントーンのフレッティングのところで,リュートのフレッティングも示した方がヨイというコメントをもらいました。ルネサンスリュートとギターのチューニングは大枠で短三度のちがい,五度圏で時計3時間分,ギターの3フレットカポに相当するわけですが,リュートでは3弦が相対的に半音低いチューニングですから,この場合のフレッティングも見ておきたいと思います。

固定フレット楽器の音律としては フレットがまっすぐになるかどうかも結構重要でしょう。ガットフレットは移動容易ですが,うねりは難しいでしょう。時代が下って各種のウェルテンペラメント音律が用いられた際は,移動フレット楽器が用いられたことでしょう。

フレットが真っ直ぐになるかどうかは,音律の構成が等比数列になっているかどうかです。これは比率が一定の系列のことで,ピタゴラスとミーントーン,平均律がそうなります。ピタゴラスは3/2の五度,ミーントーンはやや縮めた五度,平均律は平均律五度の等比です。ただしウルフを持つ音律はどこかに段差を生じます。15音のオイラー純正律では細かいダブルフレットを発生しました。不等分律のウェルテンペラメントではかなりうねりますが,開放弦間で均等なコンマ分割になっていれば真っ直ぐないしは斜めでも直線的となりました。

以下に,ルネサンスリュート調弦での,ピタゴラス音律によるフレッティングを示します。C基準です。
FretLutePythagorean.png

次に,ミーントーンによるフレッティングを示します。やはりC基準です。ついでですから,極端な1/3コンマのミーントーンから示します。これは行き過ぎたものだと思います*が,ガットフレットなら実現容易です。ダブルフレット前提ならかえってやり易いかも知れません。(*これは短三度純正をねらったものとコメントいただきました。)
FretMacroLute1_3Meantone.png

次は2/7です。これも行き過ぎたミーントーン**です。(**これも短三度純正と長三度純正の1/4ミーントーンの中間ですから,むしろこのあたりが標準ミーントーンと言えるかも知れません。)
FretMacroLute2_7Meantone.png

これは純正長三度を実現する,標準の1/4ミーントーンです。
FretMacroLuteMeantone.png

後は少し緩和したほうの,2/9,1/5を示しておきます。
FretMacroLute2_9Meantone.png
FretMacroLute1_5Meantone.png


以下に補遺として,ギターのG基準のキルンベルガーI, II, IIIを示します。
FretMacroKIG.png
FretMacroKIIG.png
FretMacroKBIIIG.png

ついでにD基準のキルンベルガーI, II, IIIも示します。
KirnbergerID.png
FretMacroKIID.png
FretMacroKIIID.png

同様にE基準です。なお,A基準は「フレッティングの考え方(9)」で,C基準と共に示しました。
KirnbergerIE.png
FretMacroKIIE.png
FretMacroKIIIE.png

同様にB基準です。
KirnbergerIB.png
FretMacroKIIB.png
FretMacroKIIIB.png

ここまでにします。かなりおとなしいフレッティングもあることが分かります。実際に合うかどうかは,音だしして見ないと分かりません。

最後に,前回とりあげたオイラー律(C基準)53平均律12平均律のフレッティングと色分けして比較してみました。
FretMacroComparison.png
53平均律はオイラー律の全ての位置をほぼカバーしますが,12平均律はオクターブと5フレット・7フレット除いてかなりずれていることが分かります(おわり)。

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フレッティングの考え方(11) [音律]

今回はギター編最後として,「Bach音律」としてかまびすしい各種の音律を紹介します。本来はWTCなど(これについても第一巻と第二巻で使用音律が異なる事などが予想されていますが)の鍵盤用のものであり,ギターのフレットボードにすることは全く想定されていないと思いますが,ここではあえてフレットボードにするとどうなるか?をやってみます。
音律の五度圏は人の顔の様なものですが,一方ギターのフレットボードも一種音律の地図の様にも見えます。ここでは「使えそうなものがあったらラッキー」といったスタンスで各種音律を比較するツールとしてギターのフレットボードを使ってみます。元データはLehman音律で有名?なご本人のwebページにまとめられている,「他のBach音律」のデータを五度圏とギターフレットにしたものを表にまとめます。弦長表は殆ど数値のみになりますので省略し,結果はフレットパターンでのみ眺める事にします。

「他のBach音律」の五度圏とギター・フレッティング
五度圏
フレッティング
五度圏・Kelletat.png
FretKelletat.png
五度圏・Kellner.png
FretKellner.png
五度圏・Barnes.png
FretBarnes.png
五度圏・Billeter.png
FretBilleter.png
五度圏・LindleyMichaelstein.png
FretLindleyMichaelstein.png
五度圏・Lindley.png
FretLindley.png
五度圏・Sparschuh.png
FretSparschuh.png
五度圏・JiraOffen.png
FretJiraOffen.png
五度圏・JiraGeschlossen.png
FretJiraGeschlossen.png
五度圏・SparschuhZapf.png
FretSparschuh-Zapf.png
五度圏・Lehman.png
FretLehman.png
五度圏・FrancisIV.png
FretFrancisIV.png
五度圏・Jencka.png
FretJencka.png
五度圏・Jobin.png
FretJobin.png
五度圏・Francis.png
FretFrancis.png
五度圏・Francis2005EqualBeat.png
FretFrancis2005EB.png
五度圏・MaunderB.png
FretMaunderB.png
五度圏・MaunderC.png
FretMaunderC.png
五度圏・MobbsMacK.png
FretMobbsMacK.png
五度圏・Bach1722Z419.png
FretBach1722Z419.png
五度圏・Bach1722P412.png
FretBach1722P412.png
五度圏・Bach1722Z412.png
FretBach1722Z412.png
五度圏・KBIISpanyi.png
FretKBIISpanyi.png

様々な「Bach音律」があるものです。この表を眺めてみると,確かにチェンバロではこのような微妙なテンペラメントでも12均等律よりは良いのだろうなという感じはします。ギターのフレッティングで見たら殆ど平均律パターンのものも多くあります。ギターなら,開放弦のチューニングや押さえ方等によるニュアンスのほうが大きいのではないかと思われる音律もあります。たとえばFrancisさんのは殆ど平均律に近いですが,特に"2005 Equal Beating"というのは音間のうなりが一定になるように揃えたものらしく,これは「響き的な平均律」とでも言えるものでしょう。

Lehmanさんがまとめた表にはピタゴラスコンマ(P)分割とシントニックコンマ(Z)分割と両方書いてありますが,ここで挙げた五度圏は,なるべくキリの良さそうな方を選んでどちらかにしました。スキスマが厳密に表現されていればハッキリするのですが,Z/11とされていると,どちらなのか分からないことがあります。例えば,Billeter(1979)は数字的にはZ分割のように見えますが,P/12と見出しづけされているので両方書いておきました。

また,Lehmanさん,コンマの分割のためにピタゴラスコンマを720TUとするテンペラメント・ユニット(TU)というものを提唱しているせいか,コンマ分割がヘンな数字になっているものがあります。Francis(2005)の分割を103/720Pとか,17/240Pとかにしていますが,これは1/7や1/14を無理矢理720分割にしたもののようですので,1/7と1/14に直しました。ただし,いずれも原典にあたることはしていません。

五度圏内の音名の♯表記と♭表記はこのようなウェルテンペラメント音律は殆ど異名同音ですからどちらでもいいのですが,コンマ配置などを考えて少しいじったものがありますが,統一されていません(途中からメンドウになりました)。なお,(私の独断含めて)Z分割とした音律では,Z/11ではキモチ悪いのでSchに書き換えました。もちろん,P/12=Z/11=Schとしても数値的には全くと言っていいほど問題ないですが,理屈上は別な値ですからあまり気分は良くありません。Jobinさん他の,右側で余分に縮めて左で広げるタイプのものも,+部分の3カ所にスキスマが吸収されて分数で丸め込まれています(つづく)。

注記:ここで挙げてあるLehman(2004)は,有名になったレーマン音律(2005)の元になった初期バーションです。有名な最終版は,皆さん紹介されている通りですし,以前の当方の記事にも示しました。 レーマンさんはWTC表紙の渦巻きから当初シントニックコンマ分割でこの解釈をしたそうですが,R. DuffinさんとD. Nagyさんという方々との議論で当時はピタゴラスコンマ分割が主力だったと納得し,有名になった方に改めたのだそうです。Z→Pに変更しますとP/12分狭め過ぎになりますので,+P/12をB♭-F間に入れたのですね。 この表は,いわば従来言われて来たキルンベルガーやヴェルクマイスター,ヴァロッティ,それから有名になったレーマン(2005)を有力なものとして,「その他」をまとめたものです。
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フレッティングの考え方(10) [音律]

古典音律によるフレッティングの具体例を示してきましたが,このシリーズもいよいよ大詰めになってまいりました。前々回,前回と純正音律に近いキルンベルガーIを取り上げましたが,今回は純正律の中の純正律,オイラー律を取り上げます。以下に弦長表を示します。以前示した音程表の分数比率をひっくり返しただけで非常にシンプルなことが分かります。

オイラー音律(C基準)の弦長表
音名
弦長比率
数値
C
= 1
= 1
C#
= 15/16
= 0.9375
D-
= 9/10
= 0.9
D
= 8/9
= 0.888888888888889
E♭
= 5/6
= 0.833333333333333
E
= 4/5
= 0.8
F
= 3/4
= 0.75
F#
= 32/45
= 0.711111111111111
G
= 45/64
= 0.703125
G
= 2/3
= 0.666666666666667
A
= 5/8
= 0.625
A
= 3/5
= 0.6
B
= 9/16
= 0.5625
B+
= 5/9
= 0.555555555555556
B
= 8/15
= 0.533333333333333
c
= 1/2
= 0.5

この音律はあまり五度圏と相性良く無さそうですが,無理に描くと以下の様になります(以前も描きましたが少し描き換えました)。全く左右対称になっています。またこれによるフレッティングも示します。
Microsoft Word - Colored五度圏・EulerC.png
FretMacroEulerC.png

音程比率がシンプルな一方,フレッティングのほうはやや複雑になっています。
オイラー律でも開放弦同士のウルフ問題が生じます。

この例では4弦D開放音を低い方(D-と表記)を使っていますので,5A・4Dの開放弦間は純正音程ですが,4D・3Gの開放弦間はシントニックコンマ分広い事になります。そのため例えばオープンコードのGコードは4D弦のナット近傍に発生する0+フレット(とでも言いましょうか)を押さえないといけません。仮にオープンコードは使わないにしても,クラシカル奏法ではベース音として開放弦が使えないと苦しいので,少なくとも低音弦6E, 5A, 4Dにエンハーモニック音程音(シントニックコンマ程度異なった音のペア)が来ない様にする必要があります。

そのためには,このC基準(D音にエンハーモニック音程音),次のG基準(A音にエンハーモニック音程音),さらに次のD基準(E音にエンハーモニック音程音)はダメで,やはりA基準からOKなことが分かります。以下にA基準のフレッティングを示します。
FretMacroEulerA.png

A基準では,低音弦6E, 5A, 4Dの開放弦はそのまま使えることになります。ただしその代わりに3Gと2Bにそれぞれ0+フレットを発生します。Emなどのオープンコードに制約が出るはずです。

オイラーではA基準でも開放弦間のウルフ問題は避けられません。ダブルフレットで2弦間のウルフは適宜避ける事は出来ますが,3弦間以上となるとなかなか複雑です(分割鍵盤でも同じ様なことが言えるのでしょうが)。この辺はやって見て実際の楽曲上でどうなるか試す方が早そうです。

えーいメンドウだ!とたどり着くのが,ちょうど最小刻みがシントニックコンマ前後になる53平均律です。この音律で刻んだフレットが,以下のものです。
53ET.png

これは12平均律と違って,主要音程がいずれも純正に近くなる音律です。オイラー純正律で発生するシントニックコンマ程度のキザミをほぼ忠実に再現しており,オールマイティなフレッティングと言えます。細かいフレッティングが弾けるかどうかやって見ないと分からないですが,フレットレスだと思えば案外平気かも?しれません(つづく)。
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フレッティングの考え方(9) [音律]

フレッティングの具体例について図示しています。前回は音律がキルンベルガー第一技法でした。今回はこれを第二技法,第三技法と比較してみます。またそのようなコンマ分割による,いわゆるウェルテンペラメントの音律のフレッティングを見て見ます。まず,ここでも各技法による弦長表を示します。左矢印で示したものは同左という意味です。

キルンベルガーI, II, IIIの弦長表
音名
I
II
III
C
= 1
D
= 256/243
D
= 8/9
= 2/5×51/2
E
= 27/32
E
= 4/5
F
= 3/4
F#
= 32/45
G
= 2/3
= 53/4/5
A
= 81/128
A
= 3/5
= 4/15×51/2
= 2/5×51/4
B♭
= 9/16
B
= 8/15
c
= 1/2

これらのおなじみの五度圏図を以下に示します。キルンベルガーIに関しては再掲になりますが,比較のため並べます。またその下にそれぞれのフレッティングも示します。
Microsoft Word - Colored五度圏・KBI.pngMicrosoft Word - Colored五度圏・KBII.pngMicrosoft Word - Colored五度圏・KBIII.png
KirnbergerIC.png
KirnbergerIIC.png
KirnbergerIIIC.png
コンマ分割によってフレットがうねって行く様子が分かります。

以下にA基準のものも示しておきます。
KirnbergerIA.png
KirnbergerIIA.png
KirnbergerIIIA.png

次に,キルンベルガーIIIと同様,ポピュラーなウェルテンペラメント音律である,ヴェルクマイスターIIIの五度圏図とフレッティングを示します。
Microsoft Word - Colored五度圏・WerckmeisterIII.png
Werckmeister III.png

次は,ヤングIIの五度圏図とフレッティングです。
Microsoft Word - Colored五度圏・YoungII.png
YoungII.png
この様なコンマを適宜分割したウェルテンペラメント音律は無数の様にあります。ヴァロッティ,マールプルク,ジルバーマンetc,21世紀の現在でも,Bachが(WTCなどで)用いた(のではないか)という音律が色んな観点から多数提案されています(つづく)。
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