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真理ちゃんのチェロ [演奏家]


真理ちゃんというのは,NHK-FMのきらクラ!でふかわりょうと共にパーソナリティを務めている,新進気鋭チェリストです。
「ながら」で聴いていますが,お声のトーンからして,何となくボーイッシュな方を想像していました。
大分前ですが,番組の中で佐々木小次郎役(朗読でですが)を聞いて,余りの初々しさに仰け反ってしまいました。その不器用ぶりに(失礼)すっかりファンになってしまいました。
ファンになりながら,演奏を聴いた事も無いというのも何ですが,その機会がありました。

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村治佳織さんのギター [演奏家]

10月7日に新譜が出ていて,TVなどにもよく出演しておられるようだが,残念ながら見れてないので,YouTubeのお世話になってしまう。

村治佳織さんの楽器と言えば,東京国際優勝・デビューのころのジェイコブソン,それから一時期はブーシェを弾いておられた(CD「グリーンスリーブス」と「シンフォニア」ではブーシェを抱えた写真)と思ったが,長らくはロマニロスだ。以前TV番組で,スペインの工房を訪ねて演奏している番組があったっけ。それに最近ではトルナボスつきのロマニロスを弾いておられたのだが,この新譜では楽器が変わっている。

ライシェルの糸巻きがついているのは分かる。オーソドックスな楽器のようだが,楽器名が分からない。見なれないヘッドである。ラベルはSergio AだがHまで読める。あ,Abreu,セルジオ・アブレウだ。ロマニロスよりボディが少し大きい。トップはスプルースだと思うがいい色にやけている。音はPCではちょっとわからないが,甘い音がするような気がする。最近入手された訳ではなく,以前からポピュラー系には使っておられたようだ。

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ラローチャ死去 [演奏家]

スペインの名ピアニスト,アリシア・デ・ラローチャが25日亡くなった。86歳。03年以降は事実上引退していたという。

アルベニスやグラナドス,ファリャやモンポウを得意とし,ギタリストたちからも敬愛されていた巨星であった。
スペインの民族的な音楽を,ピアノと言う普遍的楽器で世界中でもっともそれらしく演奏したピアニストだった。ギタリストの模範となったのも当然だろう。殆どうるおぼえだが,ラローチャはピアノでアポヤンドをしているとか言っていたギタリストがいた。いわばピアノでギター的なものを弾いていたわけで,アルベニスやグラナドスの直系ピアニストであった。事実,母とおばがグラナドスの弟子で,おばから手ほどきを受けたらしい。

15回ほど来日しているそうだが,生はもちろん,録音でもあまり真面目に聞いたことがなかった。あわてて,YouTubeなどで聞いている。正確無比でリズムがくっきりしていながら,温もりがある。手が小さいので有名でもあったが,YouTubeを見るとラ・カンパネラを軽々と弾いている。スペインの曲と対極にあるようなモーツァルトも得意。バッハのフランス組曲なども弾いている。

スペインというと,ヨーロッパ内では異質のような先入観を持ってしまうが,彼女の弾くバッハもモーツァルトもベートーベンもどれも,オーセンティックなものである。考えてみれば,バロックの組曲にもフランス風,イギリス風があり,単独の舞曲も各国風があり,いわばお国めぐりの様なもの。もちろん,サラバンドやシャコンヌはスペイン伝来である。「スペインのフォリア」を持ち出すまでもなく,バロック以降のヨーロッパ音楽の元祖を形作っている。そういう当たり前のことが,ラローチャの演奏を聴いていて感じた。

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辻井伸行さんの快挙に思う [演奏家]

マヌエル・ベラスケスを連載している間に,嬉しいニュースが入っていた。
ギターではないのだが,ピアノの辻井伸行さんのバン・クライバーン国際ピアノコンクールでの優勝である。

辻井さんは生まれながらにして目が見えない。このことも,ニュース性の原因のようだ。やはり視覚の不自由な梯剛之さんがショパンコンクールに挑戦したときのドキュメンタリーは以前NHKで流されていた。音そのものには大変敏感なのだが,技術面では音が飛ぶ時にミスが出やすい。コンクールではやはり技術がモノをいうから,どうしても不利だということが実例で示されていた。今回の辻井さん,不利を跳ね返しての優勝,大いにたたえ喜びたい。

目が見えない人の演奏はその内容と共に音自体も違うような気がする。辻井さんに関してはTVでしか聞いていないし(CDがバカ売れだそうだ),ピアノ音の差は分かりにくいが,やはり目の見えないバイオリンの和波孝禧さんを以前聞いたが全然音が違っていた。柔らかくてささやきかけるような音色。ちょうどその直前アサド兄弟と競演した古澤巌さんの華々しい音を聞いていたので,もちろんどちらもよいのだが,こんなにも違うものかと思ったものだった。

辻井さんに関しては音色そのものはまだ分からないが,よく上手な若い人がやる「先生の言われるとおりに弾きました」風の演奏ではなく,「自らの意思と美感」で弾いているような気がすると,妻は言っていた。

言わずと知れたロドリーゴも盲目のピアニスト。無関係ではない。ギターでも,カナダのIoana Gandraburは目の見えないクラシック・ギタリスト。YouTubeでかなりの数の演奏ビデオがある。派手さはないが,やはりやさしい訥々とした演奏。
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福田進一スクールとギター再開 [演奏家]

昨日マヌエル・バルエコの最初の印象を書いたが,国内には,山下さんの後パリコンに優勝した俊英,福田さんがいた。それから村治さん,鈴木大介さん,大萩さんたち,お弟子さん方が続々登場した。福田さん始めメディアへの登場も多い。以前からも出ておられたのだろうが,注意していないと気がつかないものだ。福田さんは子供向けの音楽番組にも登場して,「ひざの上の音楽会」を開催。「たんごあんすかい」などを演奏された。上の子供が小学生の頃だから,やはり本格再開前夜。

余談だが,子供番組に出るというのは,余程の名手である。随分前だがセサミストリートをやっていた時,ゴミ箱の近くでバイオリンを弾いているおじさんがいる。やたらうまいなと思って良く見たら,パールマンだった。超大物が何食わぬ顔で出演していた。

村治(佳織)さんを最初に認識したのは,ひょっとしたら,師の福田さんの認識よりも前だったかも知れない。FMへの生出演だった。コストの「秋の木の葉」などを演奏されたが,伸びやかで美しく瑞々しい。昔のクラシックギターのイメージと随分違う気がした。ここら辺が,本格再開の刺激になったような気がする。


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