村治佳織さんのギター [演奏家]
10月7日に新譜が出ていて，TVなどにもよく出演しておられるようだが，残念ながら見れてないので，YouTubeのお世話になってしまう。
村治佳織さんの楽器と言えば，東京国際優勝・デビューのころのジェイコブソン，それから一時期はブーシェを弾いておられた（CD「グリーンスリーブス」と「シンフォニア」ではブーシェを抱えた写真）と思ったが，長らくはロマニロスだ。以前TV番組で，スペインの工房を訪ねて演奏している番組があったっけ。それに最近ではトルナボスつきのロマニロスを弾いておられたのだが，この新譜では楽器が変わっている。
ライシェルの糸巻きがついているのは分かる。オーソドックスな楽器のようだが，楽器名が分からない。見なれないヘッドである。ラベルはSergio AだがHまで読める。あ，Abreu，セルジオ・アブレウだ。ロマニロスよりボディが少し大きい。トップはスプルースだと思うがいい色にやけている。音はPCではちょっとわからないが，甘い音がするような気がする。最近入手された訳ではなく，以前からポピュラー系には使っておられたようだ。
村治佳織さんがコンサートの時に話していましたが、セルジオアブレウはロメロ（一家の誰かはわからない）から譲ってもらったものとの事です。一緒にギターを弾くなど親交を深めていく内に、ロメロから「あなたにはこれがあう」と言われ当人も気に入っていたので譲ってもらったと話していました。
その日のコンサートは前半がロマニロスで演奏、低音が硬くて金属的に汚い音、低音が出る度にいやな気がしました、この音をずっと聴かされるのか嫌気が差していましたが、後半はアブレウに変えて美しく艶やかな音、救われました。
by anon (2009-10-22 10:58)
貴重な情報有難うございます。入手のいきさつ知りませんでした。
例えばぺぺ・ロメロは大変なコレクターのようで，大分前の現代ギターの記事では所有90本だったかでしたね。アブレウはロマニロスとは大分性格の異なる楽器のようですね。
by Enrique (2009-10-22 13:28)