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辻井伸行さんの快挙に思う [演奏家]

マヌエル・ベラスケスを連載している間に,嬉しいニュースが入っていた。
ギターではないのだが,ピアノの辻井伸行さんのバン・クライバーン国際ピアノコンクールでの優勝である。

辻井さんは生まれながらにして目が見えない。このことも,ニュース性の原因のようだ。やはり視覚の不自由な梯剛之さんがショパンコンクールに挑戦したときのドキュメンタリーは以前NHKで流されていた。音そのものには大変敏感なのだが,技術面では音が飛ぶ時にミスが出やすい。コンクールではやはり技術がモノをいうから,どうしても不利だということが実例で示されていた。今回の辻井さん,不利を跳ね返しての優勝,大いにたたえ喜びたい。

目が見えない人の演奏はその内容と共に音自体も違うような気がする。辻井さんに関してはTVでしか聞いていないし(CDがバカ売れだそうだ),ピアノ音の差は分かりにくいが,やはり目の見えないバイオリンの和波孝禧さんを以前聞いたが全然音が違っていた。柔らかくてささやきかけるような音色。ちょうどその直前アサド兄弟と競演した古澤巌さんの華々しい音を聞いていたので,もちろんどちらもよいのだが,こんなにも違うものかと思ったものだった。

辻井さんに関しては音色そのものはまだ分からないが,よく上手な若い人がやる「先生の言われるとおりに弾きました」風の演奏ではなく,「自らの意思と美感」で弾いているような気がすると,妻は言っていた。

言わずと知れたロドリーゴも盲目のピアニスト。無関係ではない。ギターでも,カナダのIoana Gandraburは目の見えないクラシック・ギタリスト。YouTubeでかなりの数の演奏ビデオがある。派手さはないが,やはりやさしい訥々とした演奏。
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