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タンバリンかタンブリンか [その他]

「タンリン」でなく「タンリン」と,当方は義務教育で習いました。

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タンバリン?小学校で使ったものは,たしか色のついた枠に皮が張ってあったはず。
そう妻に話すと,「そんなはずない。タンバリンはタンバリンだ」と言います。
つまらない事を論争してもしようがないので,調べてみますと,何と,学校では現在でも「タンブリン」と呼ぶ習わしだそうです。指導要領にそう明記されているようです。ちなみに,tambourine(英),Tamburin(独),tamburin(仏),tamburello(伊)などです。


当方の様に田舎の公立小中だと,「タンブリン」と教え込まれ,妻の様に国立大附属小中だと,文部省(当時)の指導を無視するのでしょうか?そんなわけありません。

おそらく,学校の音楽授業などバカにして聞いていないのです。そういう当方も小中の授業はあまり聞いていなかったのですが,科目の中では音楽は,理科や図画工作と並んで好きな科目でしたから,まあ普通に聞いていたのでしょう。教科書にそう明記されていたのですから,今の今まで忘れようもなかったのです。

音楽専攻の妻ですが,小中学校の音楽の授業は聞いていないばかりか,教科書すらろくに見なかったのでしょう。


他の楽器名では,
オーボではなくて,オーボ
ファゴットではなくて,バスーン

とか書いてあったはずです。

当時の教科書には無かったと思いますが,チェンバロ(独)なんて,ハープシコード(英)にクラヴサン(仏)に,クラヴィチェンバロ(伊)。音楽に関わらない人は,別の楽器だと思う事でしょう。


それから,
例えば,作曲家名Debussy は,ドビュッシーではなくドビッシーと言っていました。

当時の教科書を直接確認できませんが,
1971/08/31刊行の芥川也寸志「音楽の基礎」では,「ドビッシー」と書かれていますから,それ以前の教科書でも「ドビッシー」と書かれていたものと思われます。

1978/8/1刊行の真鍋理一郎(訳)「セゴビア自伝」では「ドビュッシー」となっていました。
どうも,そのあたりの時期で読み方が切り替わったのかも知れません。


むろん,この手の外国人名のカタカナ表記はコロコロ変わっています。ちなみにVをヴと書くようになったのも割と最近の事です。ヴィヴァルディはビバルディーとか書いていた時期も長かったと思います。その頃は「ヴァ・ヴィ・ヴ・ヴェ・ヴォ」などは禁止されていましたが,解禁されてからは,SegoviaにもVが入るので,当方は「セゴヴィア」と表記していましたが,スペイン語やアラビア語ではVとBは区別しないとの事で,「セゴビア」に戻しました。

後記(2023年9月17日)

昔と現在の表記に関して混乱もあるようですので,以下に整理しておきます。

1960年代当時と現在の表記比較表
項目 昔の(当方小学生の頃の)表記 現在の(多いと思われる)表記
楽器名その1 タンブリン タンバリン
楽器名その2 オーボー オーボエ
楽器名その3 バスーン ファゴット
作曲家名 ドビッシー ドビュッシー

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コメント 14

よしあき・ギャラリー

タンバリンとばかり思っていました。^^
by よしあき・ギャラリー (2023-09-15 09:53) 

U3

そうした楽器の表記の違いを、私はあまり意識して来なかったなぁ。
ドビッシーは記憶通りだけど。
ところで私も小中と、好きな科目は音楽と理科と図画図工でした。
ついでに言えば、国語と社会科も好きでしたし得意科目でもありました。
ただ残念なことに、英語と数学は苦手でしたね。まあこの2科目は苦手でも、そこそこの成績は取っていましたけれど、苦手意識は今も残っています。
という訳で、理科の公式は覚えているのに、数学の公式はからっきしです。
by U3 (2023-09-15 19:32) 

八犬伝

私もタンバリンだと思っていました。
そうですか
オーボエではないし、ドビッシーではないのですね。
by 八犬伝 (2023-09-15 21:10) 

枝動

こんばんは。
私は、タンバリンと習いました。
オーボエであり、ドビッシーでした。
そんな短期間で、変わったりするんですね。
by 枝動 (2023-09-15 21:30) 

Enrique

よしあき・ギャラリーさん,
学校ではタンブリンと習いますが,世の中(TVなど)ではタンバリンと言うのでそう広まったのだと思います。
by Enrique (2023-09-16 12:31) 

Enrique

U3さん,
当方は1年だけ行った幼稚園はサボりがちで,小学校に期待していましたが,そこでも分かりきった事しか習わないので,学校の授業は聞かなくて良いものだと思っていました。新たに教わる事(だけ)は良く聞いていたのかもしれません。
あとは興味の有無でしょうね。
by Enrique (2023-09-16 12:35) 

Enrique

八犬伝さん,
60年代に習ったのは,タンブリンでオーボーでドビッシーでした。
現在の指導要領でも,一貫してタンブリンだそうです。
オーボーとドビッシーは未確認です。指導要領で示されていなければ,教科書(会社)によって表記がぶれるのかも知れません。
by Enrique (2023-09-16 12:43) 

Enrique

枝動さん,
文部(科学)省の指導要領では昔から一貫してタンブリンなんだそうです。
小学校ではオーボーでドビッシーでした。その後オーボエとかドビュッシーと聞いた時は違和感がありました。
ドビッシーからドビュッシーは短期間で変わったのかじわじわ変わったのか分かりませんが,その変化は当方の手元にある書籍で71年〜78年の間と推定してみました。
by Enrique (2023-09-16 12:55) 

REIKO

タンバリンかタンブリンか、どっちだったかサッパリ覚えていません。
オーボーは聞いたことありますが自分ではあまり使わなかったと思います。
音楽の授業は楽しかったけど、「勉強」という意識はなかったので用語とか真面目に覚えなかったんですね。
ところでフランス語だとtamburinはタンブランと発音して、普通は全く別の楽器(胴の長い太鼓)を指すはずなのですが、じゃあ日本でいうタンブ(バ)リンはどうなるの?と辞書を見たら、はっきり区別する時はtambour de basqueなんだそうです。
バスク地方の楽器だったのか!?
by REIKO (2023-09-16 15:35) 

Enrique

REIKOさん,
確かに楽器名の語源はナゾですね。
ただ,呼称としては当方は小学校で習ったのは「タンブリン」とはっきり記憶があります。ですので,「タンバリン」と聞いた時に違和感がありました。少なくとも文部科学省は現在も「タンブリン」と呼ばせたいようです。
当方の頃は,カスタネットも使いましたが,現在は使わない様ですね。
by Enrique (2023-09-16 15:51) 

ロートレー

楽器はタンバリンと思っていました。
タンブリンと聞くと体操競技を連想してしまいます^^
by ロートレー (2023-09-16 20:10) 

Enrique

ロートレーさん,
学校音楽ではタンブリンと言っていたはずなんですが。
by Enrique (2023-09-17 05:38) 

風神

小学校の音楽で、タンバリンと教えられました。
タンブリンとは言ってなかったですね^^;
by 風神 (2023-09-19 10:46) 

Enrique

風神さん,
次の記事でも書きましたが,文科省的には「タンブリン」一択で,「タンバリン」はありえない(間違いな)はずなのですが,世の中の殆どの人が「タンバリン」というミステリー(笑)ですね。
by Enrique (2023-09-19 14:36) 

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