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ジャンクレコードの紹介〜本物のジャンク〜 [演奏批評]

先日購入したレコードのメジャーなものを拾い上げています。
今回は,残念なレコードです。

ジャンクですから,とやかくいうことではありません。昔のものを批判しても仕方がありませんが,これはいただけません。


演奏そのものの批評はしません。
ライナーにはセゴビアと日本の近衛の推薦の言葉があります。この時代のギタリストは,セゴビアの推薦のお墨付きが無いと一流とみなされなかったようです。バルベラという人は将来を嘱望された?ギタリストだったようです。

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セゴビアと近衛の推薦文をのせています。
売り出し中の新進気鋭のギタリストのはずなのに,ジャケットの表は美人女性がギターを抱えたものです。この人の演奏なのかな?とシロートは騙されそうです。しかし,とても弾ける構えには見えません。この女性も演奏に関してはシロートの様です。

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裏が実際の演奏者で表はイメージ画像なのでしょう。


まず,いただけないのが,誤植なのか勘違いなのか。「アメリの遺書」。制作側もシロートなのでしょう。楽譜がついているのですが,その曲名も間違っているものがあります。

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曲名や作曲者名が古い表記なのは致し方ありませんが,「アメリカの遺書」はカンベンです。
ソルの練習曲ホ短調に関しては,その解説がまたひどい。
「彼は故国に弓を引いた無責任男」なんだそうです。そんな人物でも曲は素晴らしいと。
何を言っているのでしょう。クラシック・ギターで最も重要な作曲家をつかまえて,「無責任男」はなかろうと思います。ソルの多くの作品の中の,それも100曲以上ある練習曲の中の一曲をとらえて,無責任男の作とは思えない曲とか世迷言を書いています。

ソル生涯に関しては,まだ真っ当な情報はなかったのかも知れませんが,酷いものです。スペインでは近年でも,フランコ政権下では例えばセゴビアなど芸術家は故国を離れていました。芸術家は,活動のしやすい国を見つけて定着する例はいくらでもあるでしょうに。ご本人が知り得た知識の断片から,面白おかしく(もない)文をしたためているようです。

「エリーゼのために」のギター版が入っていますが,「ベートーベン最大の駄作」なんだそうです。いわば作品番号もついていない手慰みの様な小品「バガテル」を駄作とけなされたら,一体どうしたら良いのでしょう?

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いちいち指摘するのもバカバカしいほどのデタラメな解説。
これ以上書くのも憚られる様なバカバカしい解説。怖いもの見たさを通り過ぎて,演奏を聴く気も失せてしまいました。
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