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Phyphoxを使ってみる [科学と技術一般]

Phyphoxというのは,スマートフォン用の物理計測アプリです。
アーヘン工科大学がオープンソースで公開しています。

当方はiPhoneですが,むろんAndroid用もあるようです。

Image-1.png ご承知の様にスマートフォン端末は様々なセンサー類が搭載されており,それらのデータから様々な事が情報を得ているわけです。普通のアプリでは目的にあう特定のデータのみ利用して必要な出力としてユーザーに提供するわけですが,このアプリでは,端末内のそれらのデータをリアルタイムで表示したり時系列にグラフ化して知らせてくれます。

ひと昔ふた昔前ならば,専用の測定器をいくつも取り揃えなければ取れなかった様なデータが端末一台の中で出来てしまうわけです。

様々な位置情報などが高度も含めて出ます。それらは他にも色んなアプリはある訳ですが,気圧などはネットからダウンロードしているアプリもありますが,このアプリでは機内モードにしてネット接続を切ってもしっかり動作していますので,端末内の圧力計のデータを使っているようです。

図1にアプリのメニューを示します。

IMG_7348.png IMG_7349.png IMG_7350.png
図1.様々な測定項目。グレーアウトしている項目は光学センサーが無いため使えない機能だそうです。
いろいろな物理量を表示出来ます。生のセンサー出力としては,加速度,位置,圧力,磁力などの様です。光に関してはセンサー無いためできないようです(カメラの測光機能は使えないのでしょうか?)。

その他の項目としてはセンサー出力その他を演算したアプリ的な機能です。面白いところでは「拍手喝采音量計(拍手喝采音の強度と長さを記録)」というものがあります。

音関係は充実しています。現在の端末の演算能力ならば,音情報を周波数分析するくらいは朝飯前のようです(図2)。何と発出したパルス音の反射から距離のマップを出すソナー機能もあります(図3)。水の中ならば魚群探知機として使えるわけですが,普通には用途はあまり思いつきません。メジャーやレーザー距離計を持っていない時に大まかな距離を測るのに良いかもしれません。お手軽な用途としては発振器があるので,音叉の代わりになります(図4)。むろん電子チューナのアプリは他にいくらでもありますが。

IMG_7353.PNG
図2.ラジオから流れる音楽を周波数解析したもの。きれいに1/fになっているのが分かります。
2021-05-28 17-05-12.png
図3.部屋のソナー画像。横軸が音速から測定した距離,縦軸が経過時間になっています。
IMG_7354.PNG
図4.基準周波数音の発生。
内蔵されているセンサー類だけでもこんな測定ができるのですから,外付けのセンサーをつなげば,金属探知機でも放射線測定器でも何でもできる様な気がしてきました。

当方が興味を持っているのは加速度センサーです。
以前,ギターのケースについて考えてみた事がありますが,ギターに加わる衝撃をこれで計測できないかと思っています。
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