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バッハのプレリュード,フーガ,アレグロ(BWV998)(続・その1) [曲目]

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この曲の思い出にはつづきがあります。

1999年ごろ,ギターを再開しました。
何分,セルシェルの演奏でこの曲を聞いたのが78年でしたから,20年余もブランクがあったのでした。
独学でギターを開始した頃は,NHKテキストに載っていた,カルリやカルカッシ,ヘンツェ,メルツ,コストらの小品を弾いていました。当ブログの初期にも書いたことですが,バロックやルネサンスの音楽に目覚めたのは,70年代の渡辺範彦さんと芳志戸幹雄さんのテキストに負うところ大なのです。渡辺さんの時はバッハとヴァイス,芳志戸さんの時はダウランドとさらにそれ以前の音楽です。

当初ギターの世界だと思っていたカルリやソル以前の時代にも,一大ギターワールドが広がっていることを知ったのでした。
現在でもギターはクラシカルな楽器とはみなされないところがありますが,その理由はモーツァルトやベートーベンなどの作品が全く無いことだろうと思います。現在ではかなり見直されているかもしれませんが,ウィーン古典派の音楽がいわゆるクラシック音楽(クラシカル音楽)の代表格とみなされ,もっと端的に言えば一般のクラシック観では,「クラシック楽器=オケに構成される楽器+ピアノ」くらいでしょうか。そこに入らない代表的な楽器としては,ギター以外では,マンドリン,リコーダー,アコーディオン,ハーモニカなどでしょうか。

ヴァイオリンは歴史的にはギターよりも必ずしも古くもなく,一般大衆に使われない楽器でも無いわけですが,コンサート楽器の地位についています。もっとも,ヴァイオリンは民族音楽で使われる際は全く同じ楽器なのにフィドルと呼ばれますが。

脱線話はさておいて,やはりバッハは大きなインパクトでした。ギターでモーツァルトやベートーベンは滅多に弾かれませんが,カルリやコストの小品しか知らなかった少年が,バッハがあると知った時は急に世界が広がったような気がしました。私がたぶんギターで最初に弾いたバッハは組曲ホ短調のブーレです。渡辺範彦さんのNHKテキストに出ていたものです。それとどちらが先か忘れましたが,イ長調に移されたメヌエットBWV ANH.114です。その後ト短調の方もイ短調にして弾いていました(もちろんこれはバッハ作ではなかったのですが,かつては教科書にも「バッハ作曲」として出ていました)。その後楽譜を入手してBWV999のプレリュードや,ブーレの入っていた組曲ホ短調のアルマンドなどを弾いていましたが,組曲全曲の通し演奏などとても無理でした(つづく)。
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黒板六郎

いろいろ演奏されたんですね。阿部版を宝物みたいにながめては幸福感にひたってましたが、その頃とあまり進歩してません。
シャコンヌはもちろんリュート曲の好きなやつやチェロ6番のプレリュードなどなど、弾きたいんですがなんか手が出にくいんですね。もっと気軽にバッハを楽しめたらいいんでしょうが、やっぱりなんか構えてしまいます。
by 黒板六郎 (2017-08-02 21:42) 

Enrique

黒板六郎さん,ギターを弾きたいのかバッハを弾きたいのか?というジレンマがありますね。私はギターで弾くバッハの余りの難しさに退散して,バッハを弾きたいなら鍵盤の方が楽と,一時期鍵盤に走っていました。しかし,ギターは難しいがこれがまた良いという,より戻しで現在に至っています。
by Enrique (2017-08-03 06:45) 

石川門

「ギターは難しいがこれがまた良いという」
とても共感いたします♪
by 石川門 (2017-08-12 23:50) 

Enrique

石川門さん,難しさを楽しんでいるのですから,マゾヒストの様なものでしょうね。しかし,そういうヘンさが多分に芸術趣味にはつきものなのでしょうが。
by Enrique (2017-08-14 03:15) 

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