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「息苦しくない演奏」の方法論~指揮棒のイメージ~ [演奏技術]

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「息苦しくない演奏」の必要条件を書いたつもりですが,リラックス出来てメカニカルもうまくいっても,さらに基本事項がありました。

演奏の息とも関わるのでしょうが,拍節感です。

技術練習のスケール練習にしろ,アルペジオの練習にしろ,この拍節を感じてやらないと,単なる手の運動訓練になってしまい,音楽的効果は少ないように思います。これは,「無理やり弾こうとする」ことと,同源のような気もします。手のメカニクスにばかり気が行って,拍子を忘れている事があります。むしろ難しいパッセージであればあるほど,拍節が重要なわけですが,忘れてテキトウに弾いていたりします。拍子を感じるのは,極めて基本的事項ながら,ついつい忘れて突っ走っていることがあるものです。単純な開放弦の連打などで,それをしっかり感じてみる事が必要でしょう。

名人のルバートを効かせた演奏などが耳にあると,基本の拍子を感じる事よりも名人の演奏をなぞることに気が行ってしまいがちです。曲に込められたシンコペーションやヘミオラなど拍のずれも,基本の拍が先ず守られているから効果的なわけですが,節拍がいい加減にならば,その面白さも効果半減でしょう。

では,どのように拍節を感じたらいいのでしょう。小学校か中学校の音楽で習ったあれです。
例えば,4拍子なら,1拍目はストンと落ちるイメージで,2拍は横へずれ,3拍はサブの強拍で寄り戻し,4拍目は持ち上げて次の1拍目に落ち込むイメージです。指揮棒のイメージです。



独奏楽器は,指揮者も自分です。もちろんそういう基本事項が自然に身に付いていれば,敢えて意識する必要もありませんが。
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