SSブログ

メンタル面の改善(その2)~アガリの真犯人~ [メンタル]


メンタル面の改善」で取り上げた書籍演奏家のための「こころのレッスン」―あなたの音楽力を100%引き出す方法に書かれている内容で,自分に役立ちそうな具体的な指針を拾い出してみたいと思います。最近余りこの手の本を読まないですし,読んでも読み直したいと思うものもさほど無い気がして転売方針で,よごさずに読んでいたのですが,あちこちチェックしておきたい部分が出てきました。

ただ,この本をその辺に放置しておいて,メモや付箋貼った所を妻に見られたらイヤですね。というのは,私のアガリ症には妻の要因もあると踏んでいます。この人は私に「本番に弱い人だ」というレッテルを貼っており,そのキメツケが私の中の「セルフ1」と共鳴しています。

私の中の「セルフ1」は,妻の発言には耳を傾けていて,「そーだ,そーだ」と言っています。「もっときちんと練習せんとあかんでー」とも言っています。しかし,妻の言,

「あんなに練習したのに,本番ダメだったねー。」

おーこれは,いけません( -_- #) !!!

これは音楽に限らずあらゆる立場の人が絶対に口にしてはイケナイ言葉です。これには私の妻同調派セルフ1でさえもびっくりです。妻のセルフ1は自分のセルフ2は攻撃せずに,夫を全否定をしているようです。

このようにして,私の中の「セルフ1」は,妻によってキビシク鍛えられて,鉄壁のブレーキと化しています。この食いついた強力なものをはずすのは容易なことではありません。このように重傷化した私のアガリ症の改善には,容易ならざる治療が必要なのです。

一筋の光明にすがるならば,このようにズタズタにされた自分の潜在能力を信じて自信を持つことです。セルフ1(と妻の連合軍)は私のセルフ2の潜在能力を全く信用していませんが,これがかなりのものであるのは確かです。

実際,練習して上達する過程というのは,理詰めには説明出来ません。意識の上では「繰り返し練習して弾けなかったところも手が覚えて弾けるようになった」と思っていますが,無意識下での熟成は決して無視できません。というか大半はそれなのに,セルフ1はそれを信用せず意識の上での練習をあげつらうばかりです。

最近今の取り組み曲を弾いていて面白いことを発見しました。
演奏途中に,譜面にのっかっていた消しゴムを右手でどけましたが,右手で弾くはずだった音が間に合いませんでしたが,とっさに左手ではじいていました。そんな風には弾いたことは無かったのですが,「はっ」としました。

「無意識下」のほうが弾けるのです。そんな風に練習したことなど一度も無いのにです。むしろそんな風に練習したら却って弾けなかったかも知れません。「ちゃんと・間違わずに・止まらずに」弾こうと意識した途端,「ちゃんとせず・間違って・止まって」しまうのです。

意識すればするほど,ブレーキが掛かってしまうのです。どうもインナーゲームの「セルフ1」というのは,無意識に弾ける能力を妨害する「良く弾こうとする意識」のようです。インナーゲーム論は単純モデルではありますが,少なくとも現象の一端は捕えているようです(つづく)。
nice!(2)  コメント(2) 
共通テーマ:音楽

nice! 2

コメント 2

アヨアン・イゴカー

>。「ちゃんと・間違わずに・止まらずに」弾こうと意識した途端,「ちゃんとせず・間違って・止まって」しまうのです。

これは色々な分野に於いて当てはまりそうな事実です。間違うかどうかの意識がなくならない限り、無意識で弾けるようになるまでは、間違う可能性は高いと言えそうですね。
by アヨアン・イゴカー (2012-10-21 09:06) 

Enrique

アヨアン・イゴカーさん,nice&コメントありがとうございます。
そうなんですね,色んな分野であてはまりそうで,テニスで考案された考え方が演奏の分野にも応用されています。古今東西を問わず,この手の課題は永遠のテーマでしょう。アプローチの仕方が少し異なるのと,個別の具体的方法論ですね。
by Enrique (2012-10-21 13:14) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。