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村治佳織さんの新CD [演奏批評]

このところ,10月のキンモクセイが咲く頃,そのかぐわしい香りと共に村治佳織さんのCDを聞ける感じがしていました。今年は,キンモクセイが咲くのが遅れましたが,やはりそれに合わせたのかどうか分かりませんが,本日発売だそうです。

リ・サイクル~村治佳織ベスト(初回限定盤)

リ・サイクル~村治佳織ベスト(初回限定盤)

  • アーティスト: 村治佳織,B.ギブ,坂本龍一,N.セダカ,中田章,クラプトン,レノン,ジョージ,武満徹,ドミニク・ミラー,オーケストラ・デ・ヴィルトゥオーズ・ドゥ・パリ
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
  • 発売日: 2012/10/17
  • メディア: CD
このところの彼女の境地を楽しみたい方におすすめです。最近のアルバム何枚分かの聞き所を2枚組CDに集めたもので,その名も「リ・サイクル」。デッカ移籍後10周年になる今年,次のサイクルへの転回の意味を込めているのだそうです。デッカ移籍第一弾が文字通り転変換を意味する「トランスフォーメーション」でしたから,アルバムのタイトルには雰囲気ではない重要なキーワードを込めるものだと思います。こちらの初回限定版には写真アルバムが3枚目についている様です。

リ・サイクル~村治佳織ベスト

リ・サイクル~村治佳織ベスト

  • アーティスト: 村治佳織,B.ギブ,坂本龍一,N.セダカ,中田章,クラプトン,レノン,ハリスン,武満徹,ドミニク・ミラー,オーケストラ・デ・ヴィルトゥオーズ・ドゥ・パリ
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
  • 発売日: 2012/10/17
  • メディア: CD
こちらは,CDのみの2枚組です。

CD1枚目は,ポピュラー的なアルバム。ここ最近の録音を集めたものです。ポピュラー的な曲と言っても武満編曲の「ギターのための12の歌」から5曲。これらは,全く生易しいものではありません。当然と言ってしまえば何ですが彼女の演奏は困難さを全く感じさせません。とはいえセルシェル編のビートルズナンバーのほうが気楽に聞けるかもしれません。あとエレキおじさんが喜びそうなクラプトンの名曲や坂本龍一ナンバーなども収められています(もちろんクラシカルギター奏法でのアレンジです)。

CD2枚目も,最近の録音から,クラシックギターの重要なオリジナル独奏レパートリーを集めたものです。人気曲ですので,聞き慣れた重厚な演奏を好まれる向きも多いかと思われますが,さらりとしたクールな演奏が彼女の持ち味だと思います。

彼女の最近の境地を知りたい方にはもちろんのこと,The Sixteenの歌との時(ライア&ソネット)のに入っていた「アルハンブラ」に加え,「禁じられた遊び」などのCD初収録曲も含まれているので,彼女のCD全部持っている方でも,愛聴版としてあってもいいかもしれません。
タグ:村治佳織
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黒板六郎

クラギおじさんにとってまさに女神サマ佳織サマさまです。
全CDコピーしてます。(持ってますとはいえない)それもほとんど図書館で借りました。ですんで彼女の印税収入には貢献できてないんですが、見事な演奏ばかりです。おじさんらがサークルで暗ーくクラギやってたころはめだったギタリストもいなくてホンマ地味な趣味でした。ま今も地味ですけど彼女のおかげでかなりギターも日の目をみるようになったと思います。いまどきの大学のサークルでクラギってどれほどの存在感があるんでしょうね?
by 黒板六郎 (2012-10-17 20:51) 

Enrique

黒板六郎さん,コメントありがとうございます。
妻はミーハーおじさんと言いますが,ミーハーだろうとソーラーだろうと,少なくとも日本で21世紀,彼女の魅力のお陰でクラギが日の当たる場所に出てきたと言っても過言でありません。CDは彼女のだけはほぼ買っています。
19世紀のヨーロッパでもそうでしたが,ギターブームはすごいのですが,下火になってしまいます。私たちの楽器が永く人々に愛されるよう,盛り立てたいものです。彼女のお陰などで大学のギターサークルはまあまあですが,ソルなどの古典はあやしいようですね。
by Enrique (2012-10-17 22:52) 

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