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竜巻の恐怖 [科学と技術一般]

休後半は出かけていて,当方のブログは自動投稿で,あとは出先からコメント等を入れるという状態でした。何分転がり込んだ娘のところが電波暗室(無線関係の測定実験などに使う部屋でシールドルームとも言います)状態で,部屋の外は大量の無線電波が飛び交っているのに,部屋の中は「圏外」ですので,iPhoneからのコメント入れにも四苦八苦していました。帰宅してちょっと落ち着いたところで,またまた痛ましいニュースが飛び込んできました。

日茨城と栃木で竜巻(気象庁は未認定のようです)が発生し,数十名の死傷者を出してしまいました。竜巻(トルネード)先進国?のUS中南部などではしょっちゅう竜巻がおこりますので,その対策も徹底されています。その最たるものは地下シェルターです。もちろん地下シェルターのない家も多いのでその場合は,不幸にも向かってきたら進路と直角方向に逃げるだけです。進路はかなりまっすぐです。

年のいまごろ,USのアラバマ州で大型のトルネードが発生して市街地を襲い,300名あまりの死者を出しました。昨年記事[1], [2], [3]にしました。中でもショックだったのはかつて子供たち2人が通った小学校が直撃を受け全壊してしまったことでした。今回の日本の竜巻でも,杉の木などが折れて持っていかれていると報道されていましたが,去年のアラバマのはくだんの小学校の校舎内に植わっていた見覚えのあった巨大な木が根こそぎ持って行かれていました。最強の竜巻の場合,建物があった場所が何もなかった様に更地になってしまいます。

巻の発生そのものは予測できませんが,起こりやすい季節と天候があるので,全く不意打ちの地震よりは対策はしやすいと思います。あちらでは時々サンダーストームが起こりました。その最中に竜巻も発生することが多いようです。季節としては春先から夏前でしょうか。5月の初め渡米してすぐに生活必需品のクルマを買いに行っている間にもそれが来ました。みるみる空が暗くなり,雷雨が来ますが,その空の様子がこの世のものとも思われないものでした。大人でも慣れないと怖いものでしたが,当時プレKだった長男がちょっとした雨にでも怖がるようになってしまいました。

の強度を表わすのに藤田スケールというものが用いられますが,竜巻と認定されてないものをこのスケールで出すこともないでしょう。TVで報道されている様子を見ると,藤田スケールでF2くらいに見えます。局所的にはF3くらいかも知れません。何分風のパワー[W]は風速の3乗に比例しますから,もしF3で風速90m/sくらいいっているとすれば,風速30m/sの暴風の何と27倍もの想像を絶するものです。

本では大型の竜巻はあり得ないと考えられ,特に竜巻に対する警報は無かったようですが,USではTVで日本の台風情報の様に,トルネードウォッチが出ます。危険度に応じ,学校に休学の措置が取られます。普段から学校通学はスクールバスか親がクルマで送り迎えです。ちなみに停止中のスクールバスをクルマで追い越したりすると,一発で捕まります。

のごろ寒暖や風雨などの気候が激しくなっている感じがします。平均気温が上昇すれば変動が激しくなるのは統計熱力学的には自明のことらしいです。今後異常気象で,このような竜巻・突風などが増えてくるとすると,避難情報の徹底や屋根の吹き上げに関する強度とかの法整備も必要かも知れません。

引用記事
[1] 大竜巻, 2011-04-29
[2] 大竜巻・続報, 2011-05-10
[3] 明日はわが身, 2011-05-20
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アヨアン・イゴカー

ゲリラ豪雨にしろ、今回の竜巻にしろ、「降れば土砂降り」状態になって、「極端なんじゃ!」と文句を付けたくなるくらいですね。
by アヨアン・イゴカー (2012-05-13 11:26) 

Enrique

アヨアン・イゴカーさん,nice&コメント有り難うございます。
竜巻なんていうものは大陸性の激しい気候の下で起きるもので,日本などでは滅多に起きるものではなかったと思います。そのため竜巻注意報なんてなかったですが,このごろ激しいので必要になってくるかもしれません。
by Enrique (2012-05-13 21:44) 

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