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フロッピーディスク [科学と技術一般]

ちょっと古いものシリーズ第4弾はつい最近までお世話になったフロッピーディスクです。

正式名称はフレキシブルディスク(メディア),ビスケットをもじってディスケットとか(ちなみに半導体のシリコンウエハーはお菓子のウェハースから来ています)色々言われましたが,一番品のなさそうな「フロッピーディスク」名称が定着しました。最後は3.5インチだった訳ですが,ここでは,8インチ,5.25インチと比較して見ます。
Floppy Disks

マイコンや初期のアマチュア向けパソコンでは,ストレージデバイスはカセットテープでした。それでも,一期一会で消えてしまう(紙に書いておくという手はありましたが)よりはずいぶん便利だったのですが,このフロッピーの便利さは画期的でした。何しろランダムアクセスできますから,必要なデータをぱっと取り出したり保存できた訳です。ハードディスクが普及するまで,あるいは普及後もデータ保存の役割は大きかったと思います。初期のMS-DOSのサイズは数kBでしたので,フロッピーの片隅にシステムが入るので,これ1枚でシステム起動して,同じディスクにプログラムやらデータやら入れておけました。これ一枚で起動して当時の非力なCPUでも軽快に動作していました。

周辺機器としてパソコン普及の最大の功労者だと思います。ご苦労様と言いたいところですが,現在でも文書保存だけなら十分使えますが,容量が少なくドライブが無いので,うち捨てられています。現在のハードディスクはTB単位ですから,私たちはフロッピーの100万倍以上の容量を使って,それほど創造的なことをやっているでしょうか?高音質高画質の音楽や画像が使えるのは良いことですが,電気も食いますし,うがった見方をすればデータ破壊の危険性を増やしているだけとも言えます。

先日の音叉のような珍品ではありません。その昔どこのオフィスにもあったのではないでしょうか。特に8インチは私が就職したての頃,ワープロやオフコンを操作していたおねえさん方が使っていました。一応技術屋の私は,使うのはミニコンやワークステーション系統でしたので,パソコン上で良く使い出したのは5.25インチからでした。

8インチや5.25インチは現在ドライブはありません。仮にとってあって完動品であったとしても,そのままでは今のパソコンにはつなげられません。USB接続のドライブを作ってくれる奇特なメーカーがあれば別ですが(自作は可能でしょうがあまりオモシロイ作業ではないですね)。私は現在USB付きの3.5インチフロッピーディスクドライブを使っていますが,これは質が悪く壊れたらアウト状態です。

8インチフロッピーは,2Dとありますので容量は360kBだと思います。これの保存はすでに博物館の仕事でしょう。
Comparison
丁度同サイズのiMac miniと並べて見ましたが,何やらシュールな気分が漂います。
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アヨアン・イゴカー

私も最初は5インチを使いました。5インチのFDについては、兄がシンガポールで日本の半額以下で売っているので大量に買ってくる人がいる、と言う話をしていたら、日本でも価格がどんどん下がってゆきました。あっという間に3.5インチが登場した印象があります。
シンセサイザーV50では、3.5インチを使っていました。使いながら、カセットテープに比べてなんと便利なことかと思いました。尤も、音は作りもので、生とは比べ物になりませんでしたが。
by アヨアン・イゴカー (2012-05-04 09:08) 

Enrique

アヨアン・イゴカーさん、nice&コメント有り難うございます。
フロッピーディスクには色々思い出があります。使い出した頃5インチも出がけの3.5も高く、特に後者は1000円近くしましたが、あっと言う間に安くなりました。特に3.5インチは様々なデジタル機器に使われました。ご指摘のシンセなど音楽関連機器もよく内蔵されました。あれはmidiの記録だったので文字と同じで音質そのものは音源の性能だったとは思います。使われ方はやはりパソコンが一番多かったでしょうか。パソコンに使われなくなったせいで、内蔵型機器も使われなくなるのは理不尽な気はします。

by Enrique (2012-05-05 07:13) 

Cecilia

大学でまったくコンピューターをいじらなかったのでさっぱりわからなかった私。就職した学校の職員室のPCを「テレビ」と言ってしまい、笑われました。成績処理とか就職情報とかの入力の時にフロッピーディスクを使ったのですが、自分がPCを手に入れてから使うことはありませんでした。初代はお下がりのPCで慣れるのに精一杯。二代目は今のものですが「フロッピーを入れる場所がない!」と思ったらもうフロッピーの時代じゃなかったのですね。1989年頃は何インチだったのでしょうか。
by Cecilia (2012-05-07 16:44) 

Enrique

Ceciliaさん,nice&コメントありがとうございます。
私の学生時代はまだ大型汎用機(専用のデカイ電子計算機室に収まっていて,ちょうどパイプオルガンの様に本体が良く分かりませんでした。使うにはうやうやしい面倒な手続きが要りました)の時代で,パソコンはまだ普及していませんでした(汗)。職場では普及し出したPCを私も冗談で(笑)「テレビ」と言っていました。1984年の初代Macでは3.5インチフロッピーが使われましたが,1998年のiMacでは無くなりました。
3.5インチフロッピーは85年ごろから一気に普及し,89年当時は3.5インチフロッピーはかなり普及していましたが,当時市場を席巻していたNECのPC-98にはまだ5インチ内蔵の機種もありました。8インチはとうにありませんでした。
by Enrique (2012-05-08 10:40) 

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