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あにはからんだ? [雑感]

「あにはからんや」と送るのが普通らしいですが,まあこれはしゃれのつもりです。

ysscatsさんからご指摘いただきましたが,花木のハカランダとギターのサイド・バック材に使われるハカランダとは全く別の木だそうです。調べてみました。

ハカランダ(Jacaranda mimosifolia)=藤色の花木・ノウゼンカツラ科=材の用途は?

こちらの木はブラジルに限らず熱帯地に広く分布するようです。ギター用の木ではありません
Jacaranda mimosifolia

一方,
ハカランダ (Dalbergia nigra)=白色の花木・マメ科=ギター用の材=ブラジリアン・ローズウッド(パリサンダー)

ギター材に用いられるハカランダ (Dalbergia nigra)はこちらですね。
Jacarandá-da-bahia (Dalbergia nigra)
Jacarandá-da-bahia (Dalbergia nigra)
Jacarandá-da-bahia (Dalbergia nigra)

前の記事,ないしは3年前の記事ではギター用の材の木が藤色の花木からとれるように書いています。てっきりそう思っていました。通称ハカランダは2種類あるわけですが,ノウゼンカツラ科の植物はつる草のようなものをイメージしていたので,大木になる紫色の花の木はギター用の材だと勘違いしていました。

紫色の花木の方のハカランダは桜並木よろしくあちこちに植えられているわけですから,材木としてはさしたる希少性はないのでしょう。しかし,高嶺の花のギター材の白花マメ科ハカランダも,かつては大量にあってテーブル材などにも使われたということですから,今は昔です。同じマメ科のニセアカシアが似ていますが,かたやこちらは繁殖力が強く日本では駆除対象植物なのだそうです。似たような木でも人間の都合で保護されたり駆除されたりと。植物にしたらまことに迷惑な話です。
Acacia

ギター材のハカランダ,伝説的だったり,誤解を生むところも人気スターの素質アリですね。現在取引が禁止されているわけですが,やはり人気が高いからかあちこちもぐりで取引され,時々摘発事例があるようです(例えば,こちら)。

lorwood 08
こちらは全部ブラジリアンかどうか分かりませんが工房のストックのようですね。

ハカランダ材のギターを持って通関する時もめたという話もあります。私の2本の楽器もワシントン条約が発効する遥か前の製造なので全くセーフな訳ですが,その1本をアメリカから持ち込んだ時は,テロの方が重要取締対象だったためか全くのフリーパスでした。

ysscatsさんのコメント無ければ,ずっと気付くのが遅れたでしょうね。なぜ違う植物に同じ名前がついているのかナゾでしたが,紫色の花の方のハカランダ(ジャカランダ)というのも属の名前で種は数十種もあるようです。
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アヨアン・イゴカー

私は、ニセアカシアのようなマメ科の樹木、とても好きです。
楓の木も好きですが。一枚目の写真の木、綺麗ですね。
by アヨアン・イゴカー (2012-04-07 13:20) 

Enrique

アヨアン・イゴカーさん,nice&コメント有り難うございます。
ニセアカシアも材が丈夫な為移入されたようです。清潔感ある清楚な花で,独特な芳香があって良い花だと思いますが,最近は持て余されているようです。
一枚目の写真は他の方のものをシェアさせていただいています。昔ブラジル移民の方達は日本の桐の花に似ていたので桐モドキという名を付けたそうです。
by Enrique (2012-04-07 16:45) 

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