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ブログ開設2周年 [その他]

そういえば,1月15日,ブログ開設2周年を迎えていました。

やみくもに書き綴って来ましたが,徐々にniceやコメントをいただけるようになり,励みにもなりました。
しかし,それなりに内容のある記事を書き続けるとなると大変です。

音楽系ブログですが,クラシックギターという,結構狭い分野です。曲を取り上げるにしても,どうしてもレパートリーが限られます。詳しく取り上げるとして,自分の弾いた曲となるとこれまた狭いモノになってしまいます。また,いわゆる音楽的情報よりも,本人の嗜好により理工学的な内容に偏ったものもあり,閲覧される側としてはとっつきが悪かったのではと想像されます。当初の1年はほぼ自己満足の内容でした。

2年目からは,コメント等もいただけるようになったので,ある程度読者を意識するようになりました。堅い感じがしたので,途中から文体も他の方々のものを参考にして,「です・ます」調に変えました。

飽きっぽい性格ながら,2年続いたのはやはり,好きな内容だったからかなと思います。思えば,四十年近く前なぜか私にギターを勧めてくれ,量産品ではありましたが最初に楽器を買ってくれた母が昨年亡くなりました。

比較的長く続いているのが,昆虫(蝶)採集(今していませんが標本は少し持っています)と,このクラシック・ギターです。

最初買ってもらったのはガットギターでした。これで独学で始めました。フォークブームでしたので,友人らの影響でスチール弦のフォーク・ギター(今で言うアコースティック・ギター)も買いましたが,すぐにガットギター(クラシックギター)に戻りました。ギターの種類が最初はよく分りませんでした。だって,ピアノやヴァイオリンにはやる音楽によって大きく種類が違うということはありませんし,楽器の解説書などでも,ピアノやヴァイオリン,トランペットなどクラシック系の楽器と並んで,ギターはクラシックギターでなくてフォークギターが並べられているのを良く見ます。2009年のラ・フォルジュルネ・オウ・ジャポンのポスターではバッハがフォークギターを抱えていて,大いに困惑しましたが,別にこれはユーモアなどとかではなくて,本気で世の平均的意識を代弁しているようにも見えました。

今でもそうですが,伴奏楽器として捕らえたギターは楽譜から音を拾って弾くのはなくて,幾つかコードフォームを覚え,歌にあわせジャンジャンとやります。私も始めた当初これをやり,歌の伴奏はすぐに出来るようになりましたが,歌の伴奏でコードのストロークやアルペジオを弾くというのはすぐに飽きてしまいます。スチール弦ギターは弾きにくく,左手が痛くなりました。ご多分にもれず,「禁じられた遊び」や「アルハンブラの思い出」を弾きたいと思うようになりました。最初の楽器は姉たちにそれぞれわたり,友人から安く譲り受けたのがクラシックギターの実質最初の楽器です。「アリア・コンサートギター」の安いものでした。1万円前後のものだったと思います。

幸いなことに,当時NHKの楽器教室がありましたので,テキストを買い,これを聞いてクラシックギターを開始しました。全くの独学ならばかなり困難だったでしょう。伴奏だけだったら,すぐに飽きていたと思います。でも本格的な伴奏をやるにも独奏の基礎が要りますけどもね。

大学ではギターサークルに入りました。というか正確には作りました。一応部長ですし量産楽器では恥ずかしいと思い,夏休みアルバイトをして手工楽器を買いました。三十数年前15万の楽器ですが,それでも学生アルバイトではしんどく,かなり姉に援助してもらった記憶があります。今はない都内の店で買いました。山下和仁さんが天才少年として脚光を浴びたころでした。バッハのシャコンヌなどをすさまじい勢いで弾いていました。これは当然異次元の出来事だと思っていました。むしろセルシェルのバッハ演奏に衝撃を受け,簡単な曲で良いからバッハの曲を弾きたいなと思いました。

NHKの渡辺範彦さんの「ギターをひこう」でギターで弾くバッハに目覚め,大学時代はBWV999のプレリュードやBWV996のブーレ,BWV1002のサラバンド(ドーブル)やブーレ(ドーブル)などを弾きました。アルハンブラやアラビア風,魔笛はそれまである程度は弾いていました。全くの独学でした。セルシェルの演奏に刺激されBWV998のプレリュードも弾きましたが,その時はフーガやアレグロまでは弾けませんでした。その頃ギターで弾くバッハのあまりの難しさに,ピアノに逃げました。鍵盤ならば小品がずっとやさしく弾けるではありませんか!子ども時代から弾いている人は,バッハの小品やインヴェンションなどをむしろ面倒に感じるのだと思いますが,こんなに素晴らしい曲が比較的初歩の技術で弾けるのだ!というのは驚きでした。20才を過ぎてからのピアノ挑戦です。2声が楽に(でもないですが)弾けるのは,大変な喜びでした。ギターではけっこう大変な,伝バッハのペツォールトの「メヌエット」やヘンデルの「サラバンド」,「2声のインヴェンション」などをバイエルもそこそこに,必死に弾きました。

以前にも書きましたが,よくギターを始めたきっかけに,「その音色に魅せられて。」というのがありますが,私の場合特にギターの音が好きだったという訳でもなく,母にすすめられ楽器として比較的手軽な感じがしたということでしょうね。レコードの音と自分の弾く音は別ものでしたし。音色に関してはじわじわと,むしろやっと最近になって(耳が悪くなってから)少し分るかなといった按配です。ピアノの音もキライではありませんが,ガンガンと沢山の音を弾かれるのは余り好きではありません。シンプルに音の少ない曲がいいと思います。やはりギター的好みになっているのかもしれません。(そういえば,タルレガのピアノ曲からの編曲,結構良いですね。以前はピアノの曲を無理にギターで弾かなくても。。。と思っていましたが。)

就職して完全にブランクになってしまいました。電子ピアノも買いましたし,学生時代からのギターは何時も肌身離さず持っていましたが。。。就職してすぐ数ヶ月カンヅメ研修でギターも鍵盤もままならず,いっぺんにご無沙汰になってしまいました。少し弾き出したのは転職してから。十数年の暗黒時代でした。三十数年のキャリアなんて言っていますが,キセル乗車のようなもので独学入れても実質20年,まともに習ったのは10年余りなのですね。

ブログ2周年の記念記事が,身の上話になってしまいました。

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Cecilia

ブログ二周年おめでとうございます!これからも楽しみに拝見させていただきます。”身の上話”、興味深く拝見させていただきました。ある楽器では難しいことがほかの楽器ではいとも簡単にできるというのはありますよね。

私の場合は歌とかヴァイオリンとかリコーダーとか単旋律系に走っていますね。だからかもしれませんが和声に疎いのですね。

by Cecilia (2011-01-16 10:01) 

Enrique

Ceciliaさん,nice&コメントありがとうございます。
身の上話に付き合っていただきました。
ギターは和音を弾くのがすごく楽,チューニングも簡単ですから,リコーダーなどの旋律楽器と組み合わせると良いですね。しかし,独奏楽器として鍵盤並みの曲を弾こうとすると急激に難しくなります。もちろん鍵盤でもフーガとか難しいです(弾けません)が。
歌・ヴァイオリン・リコーダーは音が延びますから,一つの音の重みがぜんぜんちがいますよね。ピアノだと「ぽーん」,ギターだと少しヴィブラートとは効きますが,ヴァイオリンのヴィブラートには全くかないませんね。
和声は私も学習したいと思っています。
by Enrique (2011-01-16 11:02) 

夢笛myu

ブランクがありながら再開して続けている方はえらいと思います。
私は中学生時代にギターを始めましたが、先生について習ったわけではないので伸び悩み、途中(大学時代)からリコーダーにも手を出して、アンサンブルの楽しさを知り、以後はその道一筋?という感じです。ギターだけだったら今まで続いたかはなはだ疑問です。最近になってやっとギター独奏の良さ=ギターでなければ表現できない何か=に気付き、このブログの影響もあって?ギターの基礎練習を少しまじめにやり始めたところです。
by 夢笛myu (2011-01-16 15:43) 

Enrique

夢笛myuさん,あたたかいコメントありがとうございます。
たしかにギター独奏というのは,かなり特殊・独特な領域で,これのみやっていると,タコツボにはまりそうです。しんどいので,私も学生時代,鍵盤に逃げたり,リコーダーやフルートなどとアンサンブルをしたりしました(アルトが苦手で自分では余り吹かなかったですが)。フルートはかなり上手な人でないと大変ですが,リコーダーとはよく合い,発表会のプログラムにも入ってもらいました。
かなり特殊ですが,やはりギターの良さは独奏で発揮されると思っています。かなり大変ですが。
by Enrique (2011-01-16 16:32) 

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