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NHKの音楽教室に関する思い出(ギター編2) [雑感]

私の最も古い記憶は,阿部保夫さん最後の年(73年)のもので,もう終わりごろの数回だったと思う。

最後の発表会の記憶があるが,その時テキストはまだ買っていなかった。「ギター教室名曲編」を買ったのは後日だった。
魔笛のテーマがテーマ曲だったが,毎回録音のものを流していたことが,発表会の時判明した。阿部さんが,「今日は発表会なので,私も生で弾きます。」とおっしゃった。

なぜそれを取り上げるかというと,次の荘村さんは,毎回生演奏したのだ。
番組終わりのミニミニコンサートといい,毎回のテーマ曲生演奏といい,荘村さんはかなりの新機軸を打ち出したのだった。
視聴者からのはがきでの質問に答えるというコーナーもあった。

ミニミニコンサートには,ご自身の独奏のほかに,お客さんも呼んだ。たしか芳志戸さんを呼んで,二重奏でアルベニスのオリエンタルを弾いたのではなかったかと記憶する。リュートの小山勝さん(だったと思う。メインはギターだが。)も呼んだ。確かフルートの方も呼んだし,ピアノ伴奏の方も呼んでアランフェスの第2楽章をやった。ギター製作家の方も呼んで,スタジオで製作途中のギターなどを見ながら,その構造についての簡単なレクチャーもあった。製作家の方の名前は忘れたが,その方は「ネックジョイントにはドイツ式とスペイン式があるが,ドイツ式の方が良い!」と断言してしまったので,荘村さんはあせって,「そう言っちゃっていいものですか?」と聞いていたのが印象的だった。

最近放映された荘村さんの「趣味悠々」で,村治佳織さんを呼んで,ソルの月光の二重奏をやったが,まさしく荘村さんスタイルの復活だと思ったものだ。
NHK趣味悠々 今日から弾き始めよう  荘村清志のギターで世界の名曲を

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nyankome

確かテキストにもギターの製作法や構造について書かれていたような気がします。
「趣味悠々」嬉しかったです。
by nyankome (2010-03-15 21:00) 

Enrique

nyankomeさんnice!コメントありがとうございます。
「趣味悠々」は懐かしかったですが,あっという間に終わってしまいました。趣味悠々のテキストには,RF(レイズドフィンガーボード)ジョイントというのも載っていて,時の流れを感じました。
by Enrique (2010-03-15 21:12) 

nyankome

私のJacobsonも若干RFです。
RF生みの親のThomas Humphreyさんが亡くなりましたね。
by nyankome (2010-03-16 06:09) 

Enrique

nyankomeさん再コメントありがとうございます。
RFはありそうでなかった方式で,音量と弾きやすさに効果絶大のようです。ドイツ式・スペイン式と並び,第3の方式として既に市民権を得ているようです。昨年の天才的製作家の若すぎる死は残念でした。
by Enrique (2010-03-16 13:31) 

あきら

懐かしいお話しありがとうございます。

当時中学生~高校生でしたが、芳志戸さんの担当分を一番熱心に見て、ミニミニコンサートをカセットに録音してました。
アルベニスの「アストリアス」は芳志戸さんの演奏で初めて接しましたが、強烈な印象で大好きな曲になりました。

Enriqueさんが挙げておられる「オリエンタル」はグラナドスのスペイン舞曲2番で、芳志戸さんの担当分に荘村さんがゲスト出演されたときでした。
またその翌週にはレン ウィリアムスの曲(曲名は失念いたしました)を2重奏してくれました。
別な機会にはハーモニカの崎本譲さんと「スカボロフェアー」を演奏されたのも記憶に残っています。

芳志戸さん作曲の「ペルーの歌」は今でも自分のレパートリーです。「みさとちゃん」は今でもギターを弾いているでしょうか。

久し振りにカセットを引っ張り出して聴きたくなりました。
懐かしさの余りの長文、失礼いたしました。
by あきら (2010-03-17 04:05) 

Enrique

あきらさん,芳志戸さんの時の詳細な情報ありがとうございました。
2重奏のオリエンタルは,芳志戸さんの時だったのですね。二人の二重奏があった記憶ははっきりありましたが,どちらが講師の時だったかが曖昧になっていたようです。それに2週連続だったとは!崎元譲さんのハーモニカも思い出しました。十代の(多分)奥田博子さんが「入り江のざわめき」を弾いたのは荘村さんの時でしたかね?
カセットに録音というのはまた気合が入っていました。私はまだカセットを持ってなかったと思います。この年代のギター愛好家の青春の一ページですね。録ったカセットはお宝物ですね。
by Enrique (2010-03-21 01:04) 

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