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タンゴ・アン・スカイ [曲目]

チュニジア出身でフランスで活躍するローラン・ディアンス(1955- )の超人気作である。これに関してはもう書いたかなと思っていたのだが,詳しくは触れていなかった。

日本語の楽譜には,「ロラン・ディエンヌス なめし皮のタンゴ」とある。この曲名はかなり前からを見ていた気がするのだが,これが「タンゴ・アン・スカイ」だと知ったのは,有名になってからだった。レッスンを受けた際,日本版を購入したものだが,ぺなぺなの紙に茶色のような薄い印刷。アン・スカイは「合成皮革」の,「まがいものの」という意味で,彼一流のエスプリ。なので,少しわざとらしく弾くのが良いようである。まがいものといっても,タンゴはリズムが命。ゆらぐとダンス音楽にならない。速いパッセージにアランフェスの1楽章やヴィラ=ロボスの練習曲1番などからの引用(パロディ?)がある。この辺が拍に入れられるテンポ設定にしないといけない。右手の運指が重要である。前半・後半に現れる前打音を伴ってアルペジオ風和音で降りてくるところは,弾いた後のすばやいセットがポイントだろう。
あるパーティで即興演奏したのが1978年,出版入稿は1985年とある。
なめし皮-1.jpg
かく言う私も,ディアンスで取り組んだのはこの一曲のみ。「リブラソナチネ」,「サウダージ3番」など有名だが,ギタリストの作品であり,聞いた感じよりは弾き易そうだが,長いので大変そう。姉妹作の「ワルツ・アン・スカイ」は小品で比較的取っ付きやすそうだ。「タンゴ」の流行後に少し弾かれた。楽譜は持っていないが,これはまさか「なめし皮のワルツ」ではあるまい。

ディアンスは,コンポーザ・ギタリストなので編曲もかなりあるようだ。「亡き王女のためのパヴァーヌ」の新編曲なども,しゃれているようだ。ヴィラ=ロボスのブラジル風バッハ5番をギター独奏でやるが,彼の編曲技術を持ってしてもやや無理があるように思う。

版権買ったのか,現代ギターの「てんこもり」にも載った。現在手に入るのがこれ。
GG465 クラシックギター名曲集 帰ってきたてんこもり1&2 (模範演奏CD付)

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  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 現代ギター社
  • 発売日: 2009/03/04
  • メディア: 楽譜

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