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Not Stolen But Almost [雑感]

正しい英語なのかどうか知らないが,2001年5月からUS南部で1年弱仕事をすることになった時,まず最大の必需品たる車(妻たちはピアノだったが,その件は既に書いた)を購入した時,ついていたプレートにそう書いてあった。もちろんジョークで,「盗難車じゃないけどそんなようなもの」といったような意味。昨日車のことを書いたので,思い出した。もう8年も経って,様子も変わっているのだろうから実用性は無いが,思い出話として書いてみたい。

車を買って,たしか90ドルくらい払って登録プレートをもらうまでしばらくはナンバー無しで乗っていてもよい。だから,売っている車には,このようなダミーのジョークっぽいプレートがついている。今メインで使っているマヌエル・ベラスケスのギターとこのシボレー・キャバリエが滞米中の最大の買い物だった。

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この買い物は余り正解ではなかった。結果的にはリセールヴァリューのあるものが良かったのだ。なにせ,日本ならお金を払って引き取ってもらわないといけないような,トヨダ・カローラやホンダ・シビックの10万マイル(16万キロ)走行車が1万ドル(当時のレートで100万以上)で並んでいるのがカルチャーショックだった。「トヨダは20万マイル(32万キロ!)まで大丈夫だ」と店員が言うのにうんざりして,値段が一緒で走行2万マイルそこそこのGMの赤いシボレー・キャバリエについつい手が伸びてしまった。何分トヨダは最高級品である。むしろ高価な日本車の中にあってはマヅダが品質と価格のバランスが良いと言うので,大学では学生や教員にも人気だった。ミツビシでもスバルでもイズズでも,US車より評価は格段に高い。

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このシボレー・キャバリエは約10ヶ月間,大きく壊れることなく良く走ってくれたが,内装がちゃちで,エアコンのノブなどがポロリととれた。ウィンドウオッシャー液を使わなかったが,後で気づいたのが,タンクに穴が開いていたのだった。買い取ってもらう時,リセール・ヴァリューを少しでも良くしようと,ウォッシャ液を入れて持って行ったが,漏れ出ていて評価を下げてしまった。たしかエンジンは2.4LのOHV。シンプルなエンジンのお陰で,燃費もそこそこ15マイル/ガロンくらい走ってくれた(日本車なら2倍は走ったのだろう)。幸いガソリン価格はガロン1ドル切っていたので燃費は気にならず,大きなトラブルはなく,我が家の貴重な足になってくれた。車検制度の無いアメリカでは,日本では想像もつかない,動いているのが奇跡のような古いものや,ウィンドウが割れたのをビニールで補修しているもの,とても買い手がつくとは思えない車に,For Saleの張り紙をして走っているものなどあった。この写真は,帰国時,少しでも高く売ろうとFor Saleのチラシを作るために撮ったもの。

滞米中最大の事件として,911テロがあった。この事件はアメリカ経済の一時的な後退を招いた。新車が売れなくなったので,起死回生の無利子ローンをやった。すると,今度はどっと新車に人気が行って中古車売れなくなり価格が暴落した。キャバリエのブルーブック価格は$9000だったのだが,帰国時は買った半値で売って来るのがやっとの事だった。

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