SSブログ

マイクロフォンの話(補足2) [電気音響]

クラシックギターで,やむを得ずPAを使う際の,マイクほかオーディオ機器の話を8月にした。
補足の補足ということで,補足2としたい。

ここでは,ケーブルとコネクタについて。

マイクロフォンは音の入り口として最も大事なものだ。入り口でノイズが入ってしまえば,万事休す。高級レコーディング用マイクでは,真空管のバッファ・アンプなどを使うわけだが,マイクからアンプまでの,ケーブルでもノイズが入る可能性がある。長くなればその危険性は高まる。

高級なコンデンサマイクロフォンは,バランス接続というもので,普通2芯シールド線と3ピンのキャノンコネクタというもので接続される。以前紹介したオーディオミキサには,必ずついているので,そこにつなげば良い。

エレキをご存知の方ならば,ハムバッキングコイルをマイクのケーブルに適用したと言えばわかりやすいかもしれない。エレキに関係の無い方には何のことやら分からないと思うので,多少強引に言えば,バネばかりの読みは外部の加速度で変わるが,つりあった天びんで測る値はそれに左右されないことにたとえられるかもしれない。完全につりあっていれば,左右同時に働く外力には動じないはずである(実際にはふらつくかもしれないが,それは非平衡の加速度が入るからである)。これを電気的には,コモンモードノイズを打ち消すといい,アンプも差動増幅を用いて,マイク信号のノルマル成分のみを拾うようにしている。このように,対称にノイズがのることを見越して,ワイヤリングと差動増幅で外来ノイズを打ち消す仕掛けとなっている。

普通のジャックのものは,アンバランス接続で,単芯シールド線である。それでも,シールドしているので,少しはノイズを防いでいる。短い場合はよいが,長い場合はバランス接続にしないとノイズで使い物にならない。またバランス接続とアンバランス接続は信号の扱い方が違うので,変換トランスなどを介さないと相互接続は出来ない。マイクの場合は信号電圧が小さいので専用の入力でないとダメだろう。

nice!(3)  コメント(1)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 3

コメント 1

Enrique

niceありがとうございます。
Zumeさんの立派なページも拝見いたします。
by Enrique (2009-09-05 13:22) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0