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脱力のすすめ(3) [演奏技術]

このシリーズもあまり具体性がないので,2回くらいでやめようと思ったが,大事な(と思われる)事を思い出した。オジサンが「大事だ」,「大事だ」と言うのは,単に頭が固いこともあるが,やはり実経験で学んだことが大きい。ただ,その実体験は恥ずかしい事も多いので,言わないし,言ったところで理解されるとは限らないので,その教訓だけをたれることになる。そうすると益々理解されなくなる。高い権威を持っていたり,あの人が言っていることだからとかいった人徳があれば別だが。

前置きが長くなってしまったのは,恥ずかしくて書きたくないからである。脱力の大事さは頭では分かっていたが,具体的に実感したのは,再開してから,スラーの技術を学んだことである。スラーはギター演奏では大事な技術であり,学生時代「魔笛」なども弾いていたから,当然弾けていたはずであるが,本当には弾けていなかったのだ。

スラーは力を入れて弾くものだと思っていた。上昇でも下降でも,特に引っ掛ける下降スラーは掛けると同時に力が抜けなければならないのは,ちゃんと習った人なら自然と身についている技術で,そんな意識も無いことだろうが,独学では無理だったのだ。脱力が単なる努力目標でなく,基本的テクニックにも不可欠と言うことが分かった瞬間だった。

レベルの低い一例を挙げたが,公開レッスンなどで優れた指導者にレッスンを受けて,その場でうまくなる人がいる。技術面であれ,音楽面であれ,長年の課題が一瞬にして氷解することがあるのだろう。


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MASA

こんにちは。

すすめられても簡単にはできないのが脱力ですね。

脱力は不要な力を抜いて、必要最小限の力で演奏することだと思いますが、どこに不要な力がはいっているかという認識がまず難しく、次に、どうやったら不要な力が抜けるかということも難題ですね。

姿勢や体全体の筋肉の使い方なども影響してくるので、アレクサンダー・テクニークなどを一度研究してみたいと思っています。
by MASA (2009-05-06 16:10) 

Enrique

「脱力のすすめ」は自己へのいましめで,力が抜ければきれいに弾けるのになーと思っています。どの楽器も共通らしいです。

現在,脱力≒上達(≒コントロール)と考えており,良く弾けないところはどこに無駄な力が入っているか,スロープラクティスでチェックしています。動作の合理化も関連して重要かと思います。呼吸で弾けるようになるのが理想だと思いますが,まだ良く把握していません。

脱力・動作合理化に関しては,良く弾ける手段であり,これが目的化しないような注意も必要かとは思います。
by Enrique (2009-05-07 12:26) 

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