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楽器の調整について(1) [楽器音響]

ピアノには調律と共に,整調という作業がある。鍵盤の高さ,重さ,バランスなどを調整する。ホロビッツは愛器のスタインウェイを持ち運んだことで有名だが,並みのピアニストはそれは出来ないので,現場の楽器を弾きやすいよう整調してもらうか,我慢して弾くことになる。ショパンコンクールでは何種類かの中から好きな楽器を選べるが,国内のコンクールでも楽器を選ぶ事が出来るようになって来たようだ。

弦高調整器具類.JPGギターは自分の楽器が使えるので,最も自分が弾きやすいように調整(整調?)できる。最も良くやられるのは,弦高の調整だろう。びりつかない範囲でなるべく下げるのが近年の動向だろう。やはり,弦高が高いと山下和仁さんのような超人でない限り弾きにくい。ブリッジ側の骨棒を削ることが多いが,ナット側でもやる。ナット側はローポジションの弾きやすさにかなりきくが,調整は微妙なので,工作に自信の無い人は専門家に依頼するのが順当だろう。ぎりぎりを狙うと,どうしても低くしすぎるのが問題だ。私はコピー用紙0.1mm,テレカ等0.2mm,一般のカード0.4mmのスペーサーの組み合わせで調整している。

独学の学生時代,手工楽器を買ったものの,弦高がかなり高いまま弾いていた。表面板が盛り上がると更にどんどん上がって来るわけだ。当時は楽器をいじるのは邪道の様な気がして,うまく弾けないのは練習が足りない。押さえられないのは握力が足りないのだと思っていた。事実それはあって,バイクに乗っていたときは左手のクラッチ操作を頻繁にやるので,左手の押さえは余り苦にならなかったように記憶する。しかし,ビデオ等無いので分からないが,かなり無茶な弾き方をしていたのではないかと思う。弦やフレットの消耗も激しかった。楽器をいじるのを嫌う潔癖症の人もいよう。現在の楽器は良く調整されて売られていると思うが,特に新品の楽器はどんどん弦高が変わる。楽器を見てもらうのも,レッスンを受ける目的の一つだろう。


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