ポンセのソナティナ〜その4〜 [曲目]
現在,ポンセの原典版「ソナティナ」に取り組んでいます。前回は,第一楽章の展開部まででした。
今回は第一楽章の再現部と末尾です。
Schottの原典版(Ultext)譜面では,提示部はきっちり1ページ目,次の展開部はだいたい2ページ目,2ページ目の最下段から3ページ目にかけてが再現部と末尾です。第一楽章は計3ページです。
セゴビア版では,第一楽章の譜割が計4ページになっています。
前回も取り上げましたが,セゴビアの熱心な依頼に応えたポンセの作曲が1930年12月。セゴビア版として世に出たのが1939年になってからでした。かなりの検討期間はあったものと思われます。同版では「これでもか,これでもか」と曲想が盛り上げれられます。そのお陰で人気曲となったキライはありますが,ポンセの原譜では展開部と同様,再現部も割と大人しく入ります。
ポンセは,セゴビアがフラメンコを好まなかった事は重々承知だったでしょうから,「スペイン風のソナチネ」というセゴビアからの注文に際して,リズムなどにフラメンコ的な素材を用いつつも,形式は古典的で,すっきりと処理されています。一方,奏者としては聴衆の反応を生で感じていますから,受けが良いセゴビア節全開での表現となったものと思われます。
(つづく)
今回は第一楽章の再現部と末尾です。
Schottの原典版(Ultext)譜面では,提示部はきっちり1ページ目,次の展開部はだいたい2ページ目,2ページ目の最下段から3ページ目にかけてが再現部と末尾です。第一楽章は計3ページです。
セゴビア版では,第一楽章の譜割が計4ページになっています。
前回も取り上げましたが,セゴビアの熱心な依頼に応えたポンセの作曲が1930年12月。セゴビア版として世に出たのが1939年になってからでした。かなりの検討期間はあったものと思われます。同版では「これでもか,これでもか」と曲想が盛り上げれられます。そのお陰で人気曲となったキライはありますが,ポンセの原譜では展開部と同様,再現部も割と大人しく入ります。
ポンセは,セゴビアがフラメンコを好まなかった事は重々承知だったでしょうから,「スペイン風のソナチネ」というセゴビアからの注文に際して,リズムなどにフラメンコ的な素材を用いつつも,形式は古典的で,すっきりと処理されています。一方,奏者としては聴衆の反応を生で感じていますから,受けが良いセゴビア節全開での表現となったものと思われます。
(つづく)
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