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違う練習法を組み合わせる事 [演奏技術]

最近,とみに感じている事です。

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ただひたすら弾くというのが一番良くない練習法です。


当方の場合,楽譜に運指を入れたものと,入れないものを弾いてみるというのは有効な練習法です。むろんこれは白楽譜を作っているのでできる事ですが,もっと簡単な方法としては,譜面を見て弾くのと,見ないで弾くのを分けてやってみます。

「覚えたら譜面を見ない」という人もよくいますが,それですと弾き慣れるのは良いですが,演奏がどんどん崩れていく可能性もあります。

当方の場合は逆で,覚えないので,いつも譜面を見ながら弾いています。そうすると,なかなか手が楽にならない?様な気もします。

両方やってみる事で,どちらかオンリーでは気がつかない発見があるはずです。

当方の場合暗譜が利かないので,いきなり譜面から離れると弾けなくなります。そこでの激変緩和措置が白楽譜です。もっと緩和する場合では,運指を入れなくても,セーハは書く事もあります。これは別の話ですが,運指入れの際,繰り返し的なところは運指を省略しますが,やはりセーハは書く事もあります。


自ら設定したナチュラルスピードよりもゆっくり弾くことと速く弾くことを組み合わせるのも,自らの演奏の課題発見に有用だと思います。むろん練習過程では速度変化に加え,分奏,歌いながら弾く,左右分けて弾く,リズム・バリエーションやアーティキュレーション変化など,曲に応じて効果的と思われる練習を組み合わせます。

冒頭で書いた通り,ただ弾くというのは,マンネリ化してしまいます。「現状維持」できればまだしも,「現状維持は退歩の一歩」になってしまいかねません。仕上がっても,上述の練習法で常にブラッシュアップし,演奏のロバストネスを上げる必要があると思います。
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バク・ハリー

僭越ながら…まったく仰る通りと存じます。私などはまだまだ、譜面を見直すたびに発見があるレベルなので、練習のときは必ず譜面をよく見るよう心がけています。
私の経験上、指使いを覚えたくらいの段階で、完全に暗譜しているつもりで楽譜を見ずに漫然と弾いてしまうと、ただの「指の運動」になりがちです。そうなると間違い癖もつきやすく、治りにくいです。少なくとも進歩はしませんよね。( “運動” には、なりますけども。)
つねに “音符” を見つめながら弾くことで、数年かかってようやく、自然にごく僅かずつですが “初見力” も身に付いてきたように感じています。
by バク・ハリー (2023-10-06 15:52) 

Enrique

バク・ハリーさん,
ご同意いただき,ありがとうございます。
>譜面を見直すたびに発見がある
素晴らしい事だと思います。譜面を完全に読み切ったなんていう状態はそうそう無いと思います。
指の運動のみの演奏は,聞くとすぐにわかりますね。むろん運動面の慣れは必要ですが,やはり音楽の基礎にもとづいた運動でないといけませんね。音楽的基礎としましては拍節とフレージングは演奏に最低限必要な要素かと思います。
あと,初見力に関しましては,楽譜を読む精度よりも量だと思います。
by Enrique (2023-10-06 18:02) 

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