SSブログ

楽譜作成(と手直し) [曲目]

ポップスのギター譜では,まともに五線譜で書いたものが余りありません。

理由は,必ず音源があり,それを聴いて耳コピ的にやるから,詳しい楽譜は必要ないからでしょうか。

クラシックギター曲では,ごく最近のものを除けば,作曲者の音源はありませんので,譜面の情報が全てです。ギターに限らず,ふつうの楽器では常識ですが,ポップス系のギター分野ではそれは逆のようです。

ポップス系のギター分野の人にとっては,必ずしも五線の楽譜は要らないようですが,当方の様に譜面から弾くのに慣れた人間にとっては,譜面の無い曲を弾くと言うのは一苦労です。まず,譜面づくりから始めないといけません。

手間が掛かるので,通常はしないわけですが。。。
最近弾いてみたビートルズのアレンジ曲です。編曲者のセルシェルさんは,現在クラシックギターの大家でもあり,どれもキチンとした譜面なのですが。。。

その中の,"I will"。
これの譜面がいけません。
IWill.png
この譜面のみからでは曲になりません。
殆どタブ譜的な五線譜です。真面目に書くと面倒になるから,彼一流のセンスで,簡略化したのでしょう。この譜面を「忠実に」弾いたのでは,曲になりません。メロディが全く見えません。拍をまたいで伸ばす音がこの曲の持ち味ですが,この譜面のみからでは全く見えて来ません。この譜面で弾ける人は,ポップス系の演奏に慣れている人のみでしょう(曲を知らないとアウトです)。

原曲を良く聴き込んで,見慣れた楽譜に脳内変換しないといけませんが,そういう特殊能力のない当方としては,見慣れたクラシックギター譜に書き直す必要があります。

伸ばす音をしっかり書き込んでから運指を決めて演奏しないといけません。

書き直してみると,まるで別の曲の様です。
I will-1.png
書き直してみました。
当方の場合,練習の前に(場合により)譜面を書き直す作業が必要です。
nice!(34)  コメント(12) 
共通テーマ:音楽

nice! 34

コメント 12

oga.

現役の頃はポップスの五線譜も弾いたり、アレンジの真似事もしてましたが、高音パート低音パートの役割がはっきりわかる下の譜面の方が一般的だったと思います。

by oga. (2023-02-15 00:20) 

Cecilia

お久しぶりです。
最近アコギ(クラシックギターもアコギになると思っていますが。)の人とも組んで活動することがあります。
ビートルズの曲もやっていますが、アコギの人が中心になっていて歌もその人が歌うことが多いです。
私はピアノを弾くことが多いのですが曲が決まるとネットプリントなどで楽譜を入手しますが、アコギの人はUフレットを見ながら演奏します。私が入手した楽譜にもコードが記載されているのでそれで演奏してくれたら楽なのですが。楽譜に記載されているAとかBとかがUフレットにないので、「ここからやろう」が面倒なんです。(苦笑)
かと言ってこちらがUフレット見ながらだとアコギの人が求めてくるかっこいい間奏とかが弾けません。(耳コピでやる力はありません。)「オブラディ・オブラダ」やっていたらアコギの人にはキーが高かったので移調する羽目になりました。アコギの人たちはカポをつければ楽に移調できるのですが、「何調に移調」と言ってくれないので、一瞬考えてしまいました。私コードの楽譜の移調には慣れていますが、出来上がったピアノ伴奏譜の移調は慣れるのに時間がかかることが多いです。それこそ楽譜を作りたいですが、作成に時間がかかるため練習に時間をかけています。
by Cecilia (2023-02-15 06:52) 

Cecilia

セルシェルさんの楽譜とEnriqueさんが手直しされた楽譜ではだいぶ違いますね。演奏しなくても、またこの曲を知らなくても、見やすさが良くわかります。
少し前にクラシックギターの人(この方もアコギの人と組んで活動しています。アコギで。)と共演しました。「影を慕いて」を歌いたくてお願いしました。この方にお願いする場合はちゃんとクラシックギター用の楽譜を入手してお願いしています。コード譜やタブ譜も最近は慣れてきたみたいなのでそれでも良いかもしれませんが、クラシックギターをきちんと勉強されているのでそちらのほうが良いかなと思っています。

by Cecilia (2023-02-15 07:01) 

静謐な一日

ビートルズの楽曲の中では随分とマイナーな曲を選ばれましたね。
恐らくはPaul McCartneyがメインボーカルなのでこの「I will」の作詞作曲は彼だと思います。シンプルで哀愁感のあるメロディーです。


ところで記事更新しました。宜しければどうぞ。
by 静謐な一日 (2023-02-15 07:20) 

Enrique

oga.さん,
当方も昔,ビートルズなどの有名曲をちょっと自分でもアレンジしてもようかとも思いましたが,コードを拾うだけでも難しいので止めた記憶があります。以来もっぱら出来合いの五線譜の楽譜を使います。むろん,現在でも私が書き直した方が(クラシックギターの楽譜としては)一般的です。
セルシェルさんは,クラシックギターのきちんとした方ですので,彼一流の考え方あっての事でしょう。骨格を示すので,「伸ばす音などは自分で考えて。」と言う事なのでしょう。譜面で全て表現できているわけでもないですし,ポップスですし,オリジナルの音を全部拾っているわけでもない。当方が書き出したのも,その答えの一つなのでしょう。
by Enrique (2023-02-15 07:41) 

Enrique

Ceciliaさん,
>クラシックギターもアコギ
これが面倒な問題です。楽器の理屈的にはそうなのですが,扱い方・使われ方は全くの別楽器です。本来の「アコースティック」ギターの意味は,エレキが出てきてから従来の生楽器の意味なのですが,殆どが20世紀にアメリカで進化したエレキ以前の鉄弦のフォークギターの事を指しています。クラシックギターはほぼ埒外です。楽器名称としてガットギターとかナイロン弦ギターという言われ方もします。

むろん調弦など共通点はありますが,ざっとわけて,
クラシックギター:メロディ・和声楽器,指弾きのみ,音楽ジャンルの区別なし
アコースティックギター:パーカッション・和声楽器,ピックもよく使う,ポップス用
むろん例外もあるので,下手な事を言うとボロクソに言われたりするので困りますが,大半がそうだと思います。アコギの方はクラシックギターがどう言うものか殆ど知らないと思います。

五線譜で合奏をする際でも,私は総譜を見ないと弾けないのですが,パート譜の方が良いという人も多いものです。Uフレットというものは見た事がないですが,おそらくコード譜なのだろうと思います。AとかBとか言うのはリハーサルマークの事ですね。ポップス系の人は文化が違うわけですが,目印くらいは共通にしてもらわないと大変ですね。
ギター(一まとめに言っています)と鍵盤では,易しいところと難しいところが全くの逆で,アコギでかっこいい伴奏やる人でも音階すらたどたどしい人もいます。楽典もほぼ知らないと見て良いでしょう。アコギやる人に通常の音楽基礎があれば一番良いのですが,クラシック系の人が歩み寄るのも大変な事ですね。


by Enrique (2023-02-15 08:22) 

Enrique

楽譜が無いと演奏できないというのも,ある意味不便なものですが,仕方ないですね。私の場合は楽譜作成でカバーします。例えばベースを弾く場合は(滅多に無いですが),慣れたト音記号に書き直します。これは本来ヘ音記号で,ほぼ単音ですから音で読めれば大した事ないですが。
移調は楽器の種類に依らずギターではカポで簡単ですが,音を上げるのは簡単でも,下げる際は使えませんね。
コード奏ならキーコードは分かっているはずですが,相手があるのに何調に行ったか言ってくれないと困りますね。Eメジャーはホ長調とか,Gマイナーはト短調とかキーネームとは完全に対応が付いていますので(ドイツ音名ではBとH
の問題はありますが)。
記譜ソフトというものは,入力は面倒ですが,一旦入れてしまえば,調の上げ下げは一瞬でできます。当方移調演奏する際はこれを使います。私はしませんがパート譜の作成も容易の様です。ただこれも,みんなみんな使えるわけでもなく,ソフトを使える人に負担が集中するというデメリットはありますね。
ビートルズにジョージ・マーチンという音楽プロデューサが必要だった様に,色んな楽器で合奏をやる際には,音楽的知識のある方が誰かは必要ですね。それは鍵盤の方に求められるのかもしれませんが,沢山の音を弾きながらあれもこれも大変ですが。
by Enrique (2023-02-15 08:52) 

Enrique

静謐な一日さん,
インマイライフの独奏がイマイチだったので,こちらのリクエストを受けました。ビートルズのメジャーナンバーは,彼らの独特なセンスによるもので音楽的には結構難しいですね。
by Enrique (2023-02-15 08:53) 

REIKO

うわ、こんな譜面になっていたのですか!
セルシェル氏「とりあえず音は置いといたから、後は任せた♪」って感じですね(笑)。
原曲の音源を全く聴かずに、この譜面だけから曲がイメージできて良好に演奏もできたら、相当なセンスと音楽力のある人だと思います。
書き直しの方がもちろんどんな音楽か分かりやすいし、本来このように書くべきですが、鳴らす音とそのタイミングだけを記譜すればセルシェル版のようになるので、音楽を示すか単純に楽器操作を示すかという考え方の違いで、ここまで譜面が変わるという良い例かと思います。
ともあれ、演奏アップを楽しみにしています♪
by REIKO (2023-02-15 16:32) 

Enrique

REIKOさん,
はい,もう少し改訂します。セルシェルさんのスタンスは全くその通りだと思いますね。クラシック曲の様にきちんと書きすぎても。。。と。
この譜面をそのまま弾いても良いのですが,とても聴けたものではありません。本来なら,脳内変換して弾くのでしょうが,そのためには曲をよく知っている必要がありますね。当方曲を知らなかったので,セルシェル版では,曲が全然わかりませんでした。
他の曲ではかなりしっかり書いてあるので,この曲はこんな記譜でもいけると?彼の微笑が見えそうです。一種のギミックでしょうかね。
by Enrique (2023-02-15 19:11) 

Cecilia

Uフレットとはこれです。
https://www.ufret.jp/
以前組んだことがある方からコードをプリントアウトしたものを渡されたこともありますが、今組んでいる方はこのサイトを見ながら(コードが流れてくる。動画?)弾いています。戻って練習するとき手間がかかります。(笑)AとかBとかのリハーサルマーク(と言うんですね。)があれば簡単なのに。
いつも私はぷりんと楽譜などで調達したピアノ譜か自分の手持ちのコード譜を使用しており、彼とクラシックギターの人はUフレット(クラギの方はコピー。)を見ています。「栄光の架橋」をやった時は大変でした。ピアノの譜面はもちろんアレンジされているのですが、必要に応じてアコギの人の指示に合わせ、特に指示がなければ自分で適当に変更していました。

by Cecilia (2023-02-18 08:57) 

Enrique

Ceciliaさん,
昔からある歌詞とコードと押さえ方のタブでしょうね。知っている歌の伴奏のみできる代物ですので,ピアノなどの,アコギ以外の楽器の方はわかり様も無いもので,全く譜面ではありませんね。五線譜にコードが付いていればまだ何とかやりようもあるのですがね。アコギの方も五線譜読めれば一番良いのですがね。
by Enrique (2023-02-18 12:21) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。