SSブログ

暗譜のコツ [音楽理論]

なかなか一筋縄ではいかないものですが,一つ上手い方法があります。

一音一音スタッカートで弾くのです。
音大に通う末娘が,かつて習ったピアノの先生から教わった方法だそうです。
これはピアノでの話ですが,ギターでも有効だと思います。

何故かというと。
スタッカートで弾く事によって,一音一音に意識が行き,脳に強くインプットされるからです。
以前,脳挫傷によって記憶が飛んだ人の対処のため担当の脳外科医に対応方法を訊いたことがあります。インプットを強める事,ごく当たり前のことですが,「強く」×「回数を増やす」。これに尽きるようです。回数を増やすのは誰でもやっていそうですが,「強く」する具体的方法論として,スタッカート奏法があるわけです。

ギターの場合,じっさい音を出す事以上に重要な移動動作も,スタッカートで弾く事によって,明確に意識できます。スタッカート演奏は,ゆっくり練習,部分練習,分奏,リズムバリエーションなどと共に,やって絶対損の無い練習だと思います。むろんカタマリで覚えてしまった方が有効なケースもあるでしょうが,暗譜のコツは幾つかの方法を組み合わせることにあります。もちろん全曲暗譜演奏される方は,全曲やれば良いですし,当方の様に暗譜を諦めている人は,カタマリでは覚えにくい定着の悪い部分のみにでも有効でしょう。脳にハッキリ強くインプットするという点で有効な練習法です。

よく,強調したいときに,

これはだいじですよ・・・・・・・・・

とかやりますが,それと同じ事です。


当方のかつてのギターの師は,バッハを弾くときは「ポンポンと木琴を叩くイメージで」と仰っていました。演奏面で心がける事かなと解釈していましたが,暗譜面でも有効なのかもしれません。
640px-Xylophone_(PSF).png
This image has been released into the public domain by Pearson Scott Foresman.
逆に言えば,普通に弾きまくるのは,最も損な練習です。
経験を積んでくると,慣れたものは難なくこなせますが,慣れない音の運びなどは却って弾けなくてイラつく事もあります。子供から教えられた妻は,これで合唱の伴奏の練習が捗り上機嫌。妻の練習が捗れば,ピアノ実験にも早く入れます。
nice!(36)  コメント(10) 
共通テーマ:音楽

nice! 36

コメント 10

U3

名前を見てもお分かりのように、『H☆imagine』のU3です。
社会派ブログの『Justice!』を復活させました。今後ともよろしくお願いします。

早く実験が再開されるといいですね。
by U3 (2021-11-23 07:24) 

Enrique

U3さん,メインブログ変わったのですね。
当方もSSブログ5つ持っていますが,現在こちら以外は放置状態です。
ピアノの実験に関しては,U3さんの,「主旨とは異なる」というコメントが良いヒントになりました。実はそれが大事な事だった様です。
by Enrique (2021-11-23 08:23) 

アヨアン・イゴカー

暗譜にも効果的な奏法なのですね。
スタッカートは正確な音の長さ、一本一本の指の独立した動きを確認するのには最適だと思っています。特に、スケールなどは、スタッカートで確認するのは、自分にとっては不可欠です^^;
by アヨアン・イゴカー (2021-11-23 10:50) 

Enrique

アヨアン・イゴカーさん,
既にスタッカート練習はされているのですね。
最終的にはレガート演奏にするわけですが,切ってみないとつながりも分かりませんし,バッハなどでのカウンターバスの動きなどもスタッカートの方が分かりやすい場合もありますね。記憶を強める意味もあるというのは,今回初めて知りました。

by Enrique (2021-11-23 18:14) 

U3

うちの奥様、実は暗譜派です!
絶対音感はありませんが、YouTubeなどで何回も繰り返し聞いて、覚えているようです。
ですからスコア(楽譜)は持っていても確認程度にしか見ません。
by U3 (2021-11-24 08:41) 

Enrique

U3さん,聴いて楽器で再現できれば譜面は要らないわけですね。特にポピュラー系の方に多いと思います。譜面見るにしても,聴けば早いですね。
ウチのカミさん短期間に20曲くらいという事で,無論暗譜はしないですが,音源のないものも多く譜面での弾き込みに余念がありません。
by Enrique (2021-11-25 06:44) 

風神

Enriqueさんこんにちは。
高校までフォークギターを楽しんで、大学に入るとドラムに転向してロックになりました。
コピーの際は録音テープを聞いて覚えるのですが、これがなかなか出来ませんでした。いつもコンサートまでには間に合わず、不完全コピーでそれなりに似せた叩き方でした。当時楽譜があればなあって思いましたが、今思えば聴いてわからないんだから、あっても出来なかったでしょうね。
加えてリズム感も悪く(致命傷だあ)、よくメンバーから「また走ってる走ってる」と言われました^^;要するに音楽センスが無かったみたいです。(TT)
by 風神 (2021-11-25 13:50) 

Enrique

風神さん,かつてはギターブーム,バンドブームでしたね。
ポピュラー系の人では耳が良いと却って楽譜使わない人が多いですね。必要ないですから。クラシックギターの人でもかなりいます。当方は,もう譜面置かないとダメな体になってしまいました。センスに関しては何ともですが,楽しめれば良いのだろうと思います。当方の息子もドラムやりますが,リズム譜見てもその通り叩かず,自分の好きなようにやっています。
by Enrique (2021-11-25 14:26) 

バク・ハリー

これは手軽で、良い練習になりそうです。
ありがとうございました。
by バク・ハリー (2023-06-01 14:02) 

Enrique

バク・ハリーさん,
案外ちょとしたコツはあるものの様です。
by Enrique (2023-06-02 06:28) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。