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失敗に学ぶ?その2 [雑感]

姿勢はでたらめな上に,むちゃくちゃ高い弦高で広い弦幅。

今から思えば酷い話ですが,楽器の方は購入店に持って行った事があります。40年も前のことです。
「弾きにくいので,少し調整できないか?」
「あなたの練習が足りないのです」と,相手にしてもらえませんでした。

仕方ないので,一生懸命左手の握力を鍛えていました。その頃ボロいバイクに乗っていましたので,左手のクラッチが油切れで重くなっても,敢えてそのまま乗っていました。左手の握力を増す良い訓練にはなったと思います。しかしながら,握力で押弦を確実にしようというのも,随分とまずい練習です。おまけに弦幅が広いので,弦がよく指板から落ちました。

「握力を鍛え説」がまかり通るなら,握力の小さな女性はまともな演奏が出来ないはずです。しかし,その時はそうは思いませんでした。絶えまぬ修行により,女性といえギターリストは押弦に関して強靭な握力を有するものだと信じていました。殆どファンタジーですが,楽器の調整ができない以上,鍛えるしかないと。それに,専門家が準備した楽器をしろうとがいじってはいけないと思っていましたのでどうしようもありません。購入した楽器店でさえ構ってくれないのですから。

ただ段々分かってきました。新しい楽器は段々ブリッジが盛り上がって弦高が高くなる事,ナット側の弦高も必ずしも最低に調整されているわけではない事,もっと言えば,製作家でさえ,あまり自分で弾かない人は最適な調整をしてくれるわけではない事など。そうすると自分で何とかするしかありません。

自分でいじりだしたのが,2度目の開始以降です。むろん楽器の修理や調整は信頼できる製作家に任せるのが一番です。ただ,ブリッジの骨棒の調整に関しては,自分でやった方が早いです。ナット側の弦高も0.05mm単位で調整します。

実は弦高に関しては,ヴァイオリンでもあります。それも,楽器が小さいのにギターの0.1mm単位どころでは無く,何mmもの違いで曲率も全然違います。駒の削り方は指板の曲率に合わせれば良いのかと思いましたが,そうでもないらしくよく分かりません。楽器店や職人さんによっても考え方が全く変わる様で,プロが調整したものでも,他の店に持っていくとボロクソに言われるそうですので,あまりお店を変えないか,自己責任でやるかどちらかでしょう。

弦高が高い調整の悪いギターを握力で押さえ込もうと言うのですから,最悪の練習法だったわけです。姿勢が悪い,楽器の調整が悪い,力づくの練習。腕の重みで押さえるなんて夢にも思いませんでした。何もかもが悪いわけですが,個人の努力ではどうしようもなかった面もあります。
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