SSブログ

レガート,スタッカート,ノンレガートとデタシェ [音楽理論]

レガートの話を書いていて,その逆も考えてみました。

レガートの反対はスタッカートかと言うと,必ずしもそうでもなく,
ノンレガートというものがあり,デタシェというものもあります。

ノンレガートは,スタッカートと言うよりは,文字通りレガートでなく音を切って置く様な弾き方だと,昔鍵盤でバッハの小品をやった時に教わりました。スタッカートの点ではなくテヌート記号とを組み合わせた記号を使います。

スタッカートにもいくつか種類があって,通常のスタッカートをはさんで,
・メゾスタッカート
・スタッカート
・スタッカーティシモ
と通常は3種類くらいでしょうか。

上で挙げたノンレガートは,だいたいメゾスタッカートくらいになるとみて良いのでしょうが,この用語は切り方の量を言っているわけではなく,繋げないという意味で,奏法的なデタシェに近いものだと思います。

デタシェは主に弓奏楽器で使われる用語で,奏法技術面を含んでいるわけですが,デ・タッチすなわち音と音とが触らない様に弓を返しながら弾くと言う奏法です。ひと弓で滑らかに弾くレガートと対比される訳です。

量的な違いと質的な違いもあると思います。
量的と言っても絶対評価と相対評価がありますが,音楽用語の量的評価は相対的なものだろうと思います。強弱記号などは,ppppppとかffffffとかもあります。ppとか記号二つで〜ッシモで,pppで〜シッシモとかになります。芥川也寸志の著書によれば,幾つつけても良いとの事なので,前後の比較においていくらでもアリということなのでしょう。6つも付いたら殆ど気持ちの問題でしょう。

音の切り方に関しては,そこまでの差を考えなくても良いのかもしれませんが,いずれも細かく言いだすとキリがないので,そこそこのところで落ち着いているのでしょう。
nice!(8)  コメント(2) 
共通テーマ:音楽

nice! 8

コメント 2

アヨアン・イゴカー

バイオリンを練習していて、レガートがとても難しいです。独学の悲しみ、辛いところではありますが。
この観点でショパンのエチュードOp.25-2などを考えると、この曲もペダルなしで滑らかに繋げて弾くのは、かなり難しいです。
by アヨアン・イゴカー (2019-03-08 11:31) 

Enrique

アヨアン・イゴカーさん,どの楽器もレガート奏法が難しいのだろうと思います。ピアノの場合は,隣りの音は幾らでもレガートに弾けますが,ギターの場合は同一弦のレガートが困難です。むしろ弦が変われば
楽ですが,こんどはその統一がメンドウになります。
ヴァイオリンはやはりボウイングでしょうか。ひと弓で弾くようなレガートさをギターで実現するのは困難です。
ショパンのエチュードOp.25-2は,のべつペダルを踏むわけでは無いのですね。

by Enrique (2019-03-08 17:38) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。