いろいろなシャコンヌ [雑感]
ペルーあたりで生まれ，スペインやイタリアからヨーロッパに広まったチャコーナ（西），もしくはチャッコーナ（伊）。
仏語で言うシャコンヌといえば，いかにも荘重な舞曲のイメージなのですが，元はと言えば大変通俗的なもので，卑猥な歌詞がのせられたりで，時折当局がチャコーナの演奏を禁止したとか。
さまざまな楽器で特定のバスライン上で変奏が繰り広げられる楽曲ですが，どうもバッハやヴァイスのシャコンヌのイメージが強すぎるようです。
25日（金）の「古楽の楽しみ」は，ファルコニエーリ（伊）のチャコーナから開始。
バロックギターの入った，たいへん軽快なチャコーナです。つづいてヴィターリ作曲のものも２本のヴァイオリンが親密に会話しているような親しみやすいものです。
フランスに入り，「シャコンヌ」と呼ばれ，優美なものに変容，途中に短調の部分が入る様になったそうです。まず，マラン・マレのシャコンヌ。また，フランスではオペラにシャコンヌが取り入られるようになり，ラモーにかかると形式がかなり変容して，一聴ではシャコンヌとはわからない曲です。部分的に装飾的にその片鱗を残すのみです。
続いてドイツに入ったシャコンヌが紹介されました。まずシェンク作曲の「2本のヴィオラ・ダ・ガンバのためのシャコンヌ ト長調」。もとのタイトルはチャッコーナとなっているそうですが，内容は短調部分を持つフランス風シャコンヌです。
パッヘルベルやフィッシャーのオルガン曲のシャコンヌに至り，この辺で聴き慣れている？シャコンヌのイメージになってきました。ドイツでシャコンヌはパッサカリアと混淆したようです。
古楽の楽しみ「いろいろなシャコンヌ」の放送曲：
「チャコーナ」
ファルコニエーリ:作曲
（合奏）ソナトーリ・デ・ラ・ジョイオーサ・マルカ
（3分44秒）
＜ERATO WPCS-10977＞
「チャコーナ」
ジョヴァンニ・バッティスタ・ヴィターリ:作曲
（合奏）ソナトーリ・デ・ラ・ジョイオーサ・マルカ
（2分45秒）
＜ERATO WPCS-10977＞
「「マドリガーレ集 第9巻」から「西風が帰り」」
モンテヴェルディ:作曲
（テノール）ジャン・ポール・フシェクール、（テノール）マーク・パドモア、（合奏）レザール・フロリサン、（指揮）ウィリアム・クリスティ
（5分32秒）
＜harmonia mundi 901426＞
「「ヴィオール曲集 第5巻」組曲第6番から「シャコンヌ ト長調」」
マレー:作曲
（ヴィオール）ヴィーラント・クイケン、（ヴィオール）上村かおり、（クラヴサン）ロベール・コーネン
（3分26秒）
＜ACCENT ACC 78744 D＞
「歌劇「カストールとポリュクス」から「シャコンヌ」」
ラモー:作曲
（合奏）18世紀オーケストラ、（指揮）フランス・ブリュッヘン
（6分03秒）
＜PHILIPS 426 714-2＞
「2本のヴィオラ・ダ・ガンバのためのシャコンヌ ト長調」
シェンク:作曲
（ヴィオラ・ダ・ガンバ）ジギスヴァルト・クイケン、（ヴィオラ・ダ・ガンバ）ヴィーラント・クイケン
（7分40秒）
＜BMGジャパン BVCD-1617＞
「シャコンヌ へ短調」
パッヘルベル:作曲
（オルガン）マリー・クレール・アラン
（7分03秒）
＜ERATO R30E-533/79＞
「シャコンヌ へ長調」
フィッシャー:作曲
（オルガン）グスタフ・レオンハルト
（4分38秒）
＜SONY SRCR 1885＞
仏語で言うシャコンヌといえば，いかにも荘重な舞曲のイメージなのですが，元はと言えば大変通俗的なもので，卑猥な歌詞がのせられたりで，時折当局がチャコーナの演奏を禁止したとか。
さまざまな楽器で特定のバスライン上で変奏が繰り広げられる楽曲ですが，どうもバッハやヴァイスのシャコンヌのイメージが強すぎるようです。
25日（金）の「古楽の楽しみ」は，ファルコニエーリ（伊）のチャコーナから開始。
バロックギターの入った，たいへん軽快なチャコーナです。つづいてヴィターリ作曲のものも２本のヴァイオリンが親密に会話しているような親しみやすいものです。
フランスに入り，「シャコンヌ」と呼ばれ，優美なものに変容，途中に短調の部分が入る様になったそうです。まず，マラン・マレのシャコンヌ。また，フランスではオペラにシャコンヌが取り入られるようになり，ラモーにかかると形式がかなり変容して，一聴ではシャコンヌとはわからない曲です。部分的に装飾的にその片鱗を残すのみです。
続いてドイツに入ったシャコンヌが紹介されました。まずシェンク作曲の「2本のヴィオラ・ダ・ガンバのためのシャコンヌ ト長調」。もとのタイトルはチャッコーナとなっているそうですが，内容は短調部分を持つフランス風シャコンヌです。
パッヘルベルやフィッシャーのオルガン曲のシャコンヌに至り，この辺で聴き慣れている？シャコンヌのイメージになってきました。ドイツでシャコンヌはパッサカリアと混淆したようです。
古楽の楽しみ「いろいろなシャコンヌ」の放送曲：
「チャコーナ」
ファルコニエーリ:作曲
（合奏）ソナトーリ・デ・ラ・ジョイオーサ・マルカ
（3分44秒）
＜ERATO WPCS-10977＞
「チャコーナ」
ジョヴァンニ・バッティスタ・ヴィターリ:作曲
（合奏）ソナトーリ・デ・ラ・ジョイオーサ・マルカ
（2分45秒）
＜ERATO WPCS-10977＞
「「マドリガーレ集 第9巻」から「西風が帰り」」
モンテヴェルディ:作曲
（テノール）ジャン・ポール・フシェクール、（テノール）マーク・パドモア、（合奏）レザール・フロリサン、（指揮）ウィリアム・クリスティ
（5分32秒）
＜harmonia mundi 901426＞
「「ヴィオール曲集 第5巻」組曲第6番から「シャコンヌ ト長調」」
マレー:作曲
（ヴィオール）ヴィーラント・クイケン、（ヴィオール）上村かおり、（クラヴサン）ロベール・コーネン
（3分26秒）
＜ACCENT ACC 78744 D＞
「歌劇「カストールとポリュクス」から「シャコンヌ」」
ラモー:作曲
（合奏）18世紀オーケストラ、（指揮）フランス・ブリュッヘン
（6分03秒）
＜PHILIPS 426 714-2＞
「2本のヴィオラ・ダ・ガンバのためのシャコンヌ ト長調」
シェンク:作曲
（ヴィオラ・ダ・ガンバ）ジギスヴァルト・クイケン、（ヴィオラ・ダ・ガンバ）ヴィーラント・クイケン
（7分40秒）
＜BMGジャパン BVCD-1617＞
「シャコンヌ へ短調」
パッヘルベル:作曲
（オルガン）マリー・クレール・アラン
（7分03秒）
＜ERATO R30E-533/79＞
「シャコンヌ へ長調」
フィッシャー:作曲
（オルガン）グスタフ・レオンハルト
（4分38秒）
＜SONY SRCR 1885＞
>Andrea Falconieri - Ciaccona - Orazio Gentileschi
YouTubeで聴いてみました。以前紹介されていたBoccheriniのLa Musica Notturna di Madrid を思い出しました。Falconieri1585-1656, Boccherini1743-1805, A.Mozart1756-1791こう並べてみると、Mozart以降の音楽の変化の大きさが加速されてゆくように思われました。停滞の後に発展する時は、加速が伴うものなのかもしれないと。尤も、停滞が悪いわけではありません。
by アヨアン・イゴカー (2019-01-28 00:23)
アヨアン・イゴカーさん，やはり古典派以降の変化は大きいのだろうと思います。
大きな変化が起こるためにそこでの区切りも可能になるのだろうと思います。ご指摘の様に，停滞期というのはつねに発生するのでしょうが，そこで熟成やら次の変化への準備やらがなされるのだろうと思われます。
by Enrique (2019-01-28 07:46)