インヴェンションを弾いてみる〜その3〜 [演奏]
バッハのインヴェンションをギターで弾いてみる・その3です。
今回はインヴェンション最後の第15番ロ短調です。ロ短調はギターで弾きにくい調ではないのですが,Ken Hummer編ではイ短調に移調されていますので,2Fカポタストで原調にしました。オクターブ移動を随所に行っていますが,音が絶え間なく動くと開放弦が使えないと厳しいものがあります。楽譜には全くスラーが入っていませんが,技巧スラーを適宜入れています。技巧スラーは左手だけではじけますから,少し楽になる箇所が出て来ます。
原曲のテーマに入るモルデントですが,上声には何とか入れられても,下声に入れるのはほぼ無理ですので,編曲譜通り双方省略しました。
15曲全曲編曲譜があり,一応弾ける様にはなっていますが,原型をあまりとどめずギター独奏で弾くにはすこし無理のある曲もありますので,このシリーズひとまずここで終了します。
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音が太くて良く伸びる(伸びすぎる?)現代ピアノより、ギターの方がチェンバロと音響特性が似ているので、インヴェンションの下手なピアノ演奏より、ギターの方がずっと雰囲気がありますね。
(弾くのは大変かもしれませんが、聴いているぶんには)
しかもギターは、機械的な仕組みで弦を弾くチェンバロよりも、ずっと細かなニュアンスが出せるわけです。
D.スカルラッティのチェンバロ・ソナタはギター編曲で良く演奏されていますが、上手い人が弾くと非常に情感豊かで歌心があり、ピアノで演奏する際に参考になるほどだと思います。
by REIKO (2016-01-24 17:59)
REIKOさん,ありがとうございます。
低音と高音とでアーティキュレーションを揃えたりするのは難しいです。弾くだけで四苦八苦。かなりの練習が要ります。均等に弾こうにもムラが出てしまいます。確かにピアノはチェンバロと鍵盤楽器としては共通でも音はかなり異なりますから,上手くいけばギターの演奏も意味あるというのは嬉しいですね。
確かにスカルラッティはバッハよりも更にギター向きかもですね。
by Enrique (2016-01-24 19:58)
この曲はバッハのインベンションであると言うことを最初に知った曲でした。フルートの練習曲として載っていました。モルデントをバロック風に吹くのがむずかしくて苦労しました。
ギターだと味わいが深くなります。少なくとも、フルートの演奏よりは数段美しいと思います。
by アヨアン・イゴカー (2016-01-24 22:40)
アヨアン・イゴカーさん,ありがとうございます。
ギター独奏でバッハをやるのはチャレンジです。自己満足ではないかとの疑念とのせめぎ合いですので,良いといわれるとほっとします。
バッハはどの楽器でやっても良いと思いますが,これはやはり鍵盤楽器の精華ですので他楽器では難しいですね。
by Enrique (2016-01-25 07:44)