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ある余計な心配 [楽器音響]

人ごととも思えなくて,心配になることがあります。

「現代ギター誌」で,毎回演奏家の楽器の内部に電球を入れて,内部構造を見せる記事があります。まるでレントゲン写真の様に,ブレイスやストラットバーの配置が手に取るように分かります。「愛器を語る」という人気記事で,最近これを集めた臨時別冊も出ています。

現代ギター増刊 愛器を語る 2012年 09月号 [雑誌]

現代ギター増刊 愛器を語る 2012年 09月号 [雑誌]

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 現代ギター社
  • 発売日: 2012/07/30
  • メディア: 雑誌


トーレスからの伝統のファンブレイシングも楽器によってその本数が異なり,配置も微妙に変わります。新しい構造であるラティスブレイシングやダブルトップなどの構造もよく分かります。外見は伝統的な楽器と同じでも,内部構造はずいぶんと異なることが良く分かります。

M. Velasquezは最後の仕上げに,この方法を使って,トップの厚みを微調整するのだそうです。すなわち,影が濃くなるところは板厚が厚いか密度が高いわけですから,そこを削って行くわけです。彼が表面板の透かしに使う電球は,「焼いてしまいますので,大きい電球ではなく,15Wの小さいものです」と言っています。

最近なら,LED電球が普及していますから,15W以下でも十分な明るさでしょう。5Wもあれば従来の60W相当の白熱電球相当の明るさでしょうから,そのくらいでも十分なのではないかと思います。

さて,気になるのは同誌のいつもの写真,煙が上がっているように見えるのです。撮影用には明るい方が良いとしても,楽器を痛めるのではないかと毎回はらはらしながら見ています。製作家の方とかが監修しているでしょうから杞憂なのだとは思いますが。
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ミタチ

そうですね、余計な心配ですね。
写真を見ると、煙が出ているように見えるものがありますが、これは煙ではなく、撮影時の作業の残像が写り残ったものでしょう。
暗所における長時間露出による撮影だそうですから、瞬間的な動きの残像が残った結果のようです。
多分、楽器の持ち主も立ち会っていると思いますから、プロが躊躇うようなことをすることはないでしょうから、心配は無用だと思います。

by ミタチ (2012-08-25 02:12) 

Enrique

ミタチさん,貴重な情報ありがとうございます。
なるほど,長時間露光だとするとランプがかなり暗いということですから楽器も大丈夫だということと,煙状のものの説明もつきますね。ずっと,煙状のものが気になっていました。
by Enrique (2012-08-25 02:32) 

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