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少年の日の想い出~冬の実験~ [雑感]

春から夏にかけてはもっぱら昆虫(蝶)採集ですが,冬になると,もっぱら物理化学実験です。

小学低学年のころはアイスキャンディづくりでした。兄などと一緒にやってたと思います。たぶん,まだ電気冷蔵庫が無い時代の遊びでした。雪や氷を集めて塩を入れ,砂糖水を入れて折った割りばしを放りこんだグラスを冷やします。真水に比べ砂糖水は中々凍りませんので,周りに結構塩を放り込まないといけません。肝心のモノに寒剤の食塩が混入して,塩辛いアイスキャンディになったりしたものでした。凍る時の膨張で沢山グラスを割ってしまって,母に怒られたものでした。

そのような遊び実験には,父親や兄から受け継いだものが多かったと思います。そう言う役に立たないことをするのはオトコの方が好きなんでしょうね。小学低学年のころは「子供科学館」の知識だけではなかなか面白い実験まではムリでした。まあ,子どもの生活なんて,日々実験の様なものですが。

今思っても,やはり理屈では分かってもその実験方法となると,別な基礎知識やノウハウ的なものも多いはずです。化学的な実験はむろんそうですし,テクノロジーに関わるものは,職人的センスも要ります。

冬の実験のハイライトは,「粉じん爆発」実験でしょうか。もちろん,そのような名称は後でわかったことで,小麦粉を爆発的に燃やす実験です。冬でなくても年中出来るのですが,何か冬場→寒い→火の印象があります。

1.適当な空き缶(たぶん大きめがいいでしょう)の下部に,細いビニールチューブを接続したものを用意します。
2.空き缶の中に適量の小麦粉を入れます。
3.真ん中にろうそくを立てて火をつけます(図1)。
4.空き缶に接続したビニールパイプを思い切って吹きます(図2)。

実験図1.png
図1 セットアップしたところ。中が見えるようカットモデルになっています。実際はただの空きカンです。


Flame.png
         図2 炎が上がったところ


4.でろうそくの火が消えず,小麦粉が上手く舞い上がって引火すると,人の背ほどの巨大な火柱を観察することができるのですが,息を吹き込んだ当人は一瞬何が起こったか分かりませんし,覗きこんだりしていると非常に危険ですが,一瞬のことで,危険と言えば危険ですが,さほど致命的なものでもありません。

私はこれで,眉毛まつげ髪の毛などを焼いたことがあります。なかなか安全に眉毛やまつげや髪の毛を焼くという経験は出来ませんので,これは貴重だったと思います。

火遊び的なものでは,かんしゃく玉や2B弾(後にクラッカーと呼ばれたもの)などでも遊びましたが,破裂させて大きな音が出るだけで余り面白くないので,すぐに飽きました。火をつけると水の中でも濃厚な煙を吐きながら炸裂したのが印象には残っています。

中1の時でしたが,鉛を融かしていて,融けた鉛が飛び散って目に入るという事故を起こしました。急性結膜炎,ようは白目のやけどで,全治1週間程度でした。流石にこれはちょっと危なかったですが,自業自得だと思ったのでしょう。特に親から叱られた記憶はありません。融かした量が少なかったので,大事には至らなかったのと,流し込もうとしていた型に水がついていて,それが一瞬で沸騰したのが原因でした。貴重な経験でした。

セルロイド燃料のロケット,何通りかの手裏剣づくり,紙鉄砲,杉鉄砲,ゴムパチンコ,弓矢,色んなものを作りました。出来合いの飛行機やプラモデルも少し作りましたが,末っ子の私まで余りまわってこなかったせいか,色々ガラクタを集めては日々実験・試作・分解の日々を過ごしていました。
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アヨアン・イゴカー

美しいイラストですね。
粉塵爆発実験はやったことがありません。
兄は2Bで鉄砲を作って遊んでいました。2B段を発射のエネルギーにして、塩ビパイプで鉄砲を作ったのです。味の素の缶で爆風避けを作ったりして、結構本格的な鉄砲でした。危険でもありました。塩ビの管が破裂した時、危険さに気付いて兄はこの遊びをやめました。
兄はセルロイドロケットも作って遊んでいました。懐かしい思い出です。
by アヨアン・イゴカー (2012-02-19 23:31) 

Enrique

アヨアン・イゴカーさん,ありがとうございます。
おはずかしい絵です。ソフトで描くより手書きの方がてっとり早いと思って,使い古しのコピー用紙の裏に書きましたが,スキャンすると裏が写ってしまいましたので,コントラストを上げました。するとトーンが消えてしまいましたのでテキトウに色をつけました。
昔の子供はけっこう危険な遊びをしていたものですが,危険さに気付けば自然に止めますね。アブナイからと止めさせると,危険察知能力が付きません。ここが重要な点ですが,(子供の存在そのものがイヤがられることすらありますから)現在の環境ではまずムリでしょうね。
2B弾はかなり強力で事故もあったのでしょうか,後のクラッカーはかなり威力を低下させていました。セルロイドの襟カラーを使ったロケットは何時ごろ開発されたものだったのでしょうか?襟カラーの材質が難燃性に変わって終焉しましたね。
by Enrique (2012-02-20 10:30) 

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