SSブログ

音楽の学校・ドラムス&ベース編第4回(最終回) [音楽理論]

この講座も今回が最終回。バッハ編から数えて12回目。NHK教育TVで6/19日(土)夜のものを視た。1回~4回がバッハ編,5回~8回がジャズ編,9回目以降はドラムスとベースに関してである。

今回のテーマは1970年代から始まった,コンピュータやシンセのポップミュージックへの導入に関してである。グルーブ感のないリズムの誕生である。シーケンサーをつかった正確無比なリズム。テクノミュージックとか言われた。ディスコミュージックにも用いられた。ドイツのクラフトワークがテクノ,ディスコ音楽ではアメリカの音楽プロデューサー,ジョルジオ・モロダーが創始だそうだ。

1978年YMOが活動を開始。当初コンピュータが作り出す正確なリズムを身上としていたが,すぐに飽きてくる。グルーブの再現が次のテーマとなる。例えば,四分音符を12とし,12:12を正確なリズム間隔として,13:11くらいにリズムをはねてみる。
民族や時代によるリズムのずれを,YMOではコンピュータで再現した。沖縄民謡の「ハイサイおじさん」は14:10になっていた。3連符(16:8)でははねすぎなのだ。なお,リズムは音価の長さだけでなく,強さや音色でも変わる。1981年YMOはアルバムLight in Darknessでコンピュータのリズムと生との融合を図った。さらにTaisoでは全生の演奏。ついに1983年活動停止。

YMOの活動停止以後,20年以上の間の技術進歩は著しい。YMOメンバーが何週間もかけて苦労して作ったサウンドは今や簡単に作れる。技術的にはやれないことがないような状況だ。しかし,インターフェースとしては生の楽器のほうが楽に身体性が音にダイレクトに伝わる。細野氏,(テンポを)走るのが気持ちいい言う。じつは最初と最後が同じテンポである必要も無かった。人の鼓動と同じように揺れ動いていいのだ。しまいには,体が動かなくても出来る音楽を模索?老人の音楽は若い人はマネが出来ないと。

小学生とYMOとの競演。小学生たちが先週までに作った自分たちの基本リズムに,YMOメンバーたちが即興で音を重ねていく。小学生たちの感想で終了。

次回からは,次シーズン授業,「ザ・ソングライターズ」が始まるそうだ。

nice!(6)  コメント(6) 
共通テーマ:音楽

nice! 6

コメント 6

koten

凄い前(30年くらい前?)の話しですけど、YMOの曲は、テクノポリスとかライディーンとかが入っていたアルバム(最初のもの?)を友人から借りて3曲くらいは「お、これ凄い!」と感じた覚えがあるのですが、その他の曲は何か余り記憶にないんですよね・・・何だろう、何か無機質なモノを感じたのかも知れないですね。加えて、余りにも「平均律的なもの」を感じたのかも知れません(笑)。
by koten (2010-06-21 22:33) 

Enrique

kotenさん,nice&コメントありがとうございます。
最初はものめずらしさもあったのでしょうが,シーケンサーのリズムはすぐ飽きられたかんじですね。
やはり,音楽にはメロディにもリズムにもゆらぎがなければいけません。やっている当人たちがそれに気づいてやめちゃったのですね。
by Enrique (2010-06-21 23:27) 

nyankome

>コンピュータが作り出す正確なリズム
人間が聴いて心地よいと感じる音や音楽には揺らぎが必要なんですね。
by nyankome (2010-06-22 01:24) 

Enrique

nyankomeさん,nice&コメントありがとうございます。
イケナイものだと思っていたものが実は大事だったということは良くあります。リズム等のゆらぎもそれですが,そのちょうど良さがまたむずかしいのですね。
by Enrique (2010-06-22 09:28) 

Cecilia

坂本龍一、朝日新聞でインターネットと音楽のことで出ていました。

by Cecilia (2010-06-22 11:21) 

Enrique

Ceciliaさん,nice&コメントありがとうございます。
今朝のに出ていました。結構メディアへの露出が増えています。新しいものに敏感な人だけに,現状認識は鋭いですね。


by Enrique (2010-06-22 13:07) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。