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ギタリストがうらやましがられること [雑感]

楽器の持ち運びが容易なことである。もちろん,ヴァイオリンなどの弦楽器,フルートなどの管楽器も持ち運びは容易であるが,独奏楽器ではない。よく言われるが,和音がまともに出せる楽器で持ち運びがきくのはギターくらいである。

だから,ピアノの人にギターはいいねとうらやましがられることが多い。音域の問題を別にすれば,鍵盤並みの和音を出すことも出来る。音自体は少ないが,ヴィブラートが掛かかり音色を変えられる点など,文字通り「表情のあるクラヴサン」である。何よりも現実的メリットは自分の楽器を持ってステージに臨めることである。その点,もともと持ち運びのできるバイオリンなどの人は,ピアノの人ほどには関心が無いような気がする。

楽器の音がハートから出ているという,いささか観念的な評もある。これとて,チェロなども抱きかかえて演奏するわけだから,やはり弦楽器の人たちからは,ギターの演奏スタイルに対するあこがれは全くない(ガルブレイスなどは逆にチェロスタイルをギターに取り入れている)。この指摘もやはりピアノやチェンバロとの比較においてだろう。「表情のある」はいい得て妙だが,「持ち運びの出来る,強弱の出せるクラヴサン(チェンバロ)」としても,その存在意義は少なくない。

しかし,学生時代偏屈なフルート学生がいて,所属したブラスだかで音量を要求されたとかで,ギターと合わせるにも拘らず,高い音を力いっぱい吹いて,全然ギターの音が聞こえないとほざいたのがいた。挙句の果て,ギターのことを「大きな楽器なのにどうしようもない楽器だ。」と評した。その後付き合っていないが,そういう人はエレキギターとでも付き合ってもらえば良いのだろう。

こういう変な意見にいじめられているので,まっとうな人たちからうらやましがられても,中々その利点を素直に実感できないのである。

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