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マイクロフォンの話(補足) [電気音響]

マイクロフォンの話の補足である。

計測・測定用では社長が音響学者だったデンマークのB&K社製(一般向けマイクの多くは現在DPAという分離した別会社が扱っているようだ)の信頼感は絶大だった。音楽収録用はピンキリだが,本格的なものではノイマン,AKG,ソニーなどだろうか。もちろん,他社にも沢山の製品がある。

ソニーのコンデンサ・マイクロフォンC-800Gは,マイクアンプに真空管を使い,その開発にあたっては,明珍火箸の音を忠実に再現することを目標としたというのが,開発当時同社のウェブページで開発者により語られていた。ほかのどんな音よりも,マイクの音再現性をチェックするのに有効だったと。

このマイクが出るまでは,世の中のレコーディング・マイクの定番はノイマンU67というやはり真空管アンプを使ったマイクだった(U87で半導体に移行)が,このソニー製が出るや,音質の割りに安価(60万円ほど)なこともあり急速に普及したらしい。

クラシックギターの音も微妙なので,良い楽器を収録するならば,このくらいのものが必要だろう。マイクは楽器のようなものである。前にも触れたが,打楽器の収録ならいざ知らずシュアーのダイナミックマイクを使うなどもってのほか。このようなトップレベルでなくとも,コンデンサ型である必要はある。明珍火箸で開発した元祖はすでに製造中止で,現在C-800G/9Xという復刻版が出ている。真空管を冷やすのに,ペルチェ素子を使っているところが面白い。

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