SSブログ

アンプの話(1) [電気音響]

暗譜ではなく,アンプリファイア,音信号を大きくする増幅器の話である。

真空管アンプは音楽的な音がすると書いた。その理由は,ひずみと称される元の音からの変化がきれいであることだった。エレキの人たちはわざとひずませる訳だが,それも真空管アンプのひずみでないといけないらしい。

アンプの素子である真空管の種類にも,3極管,5極管,ビーム管などがあり,3極管はいわばエレクトロニクスの幕開けとなった素子である。2極管は増幅作用をもたず,検波・整流作用のみである。とはいえ,これらの歴史は後から分かること。2極管は,発見者がその意味を理解していなかったエジソン効果を応用した重要な発明だった。これを幕開けと言っていいかもしれないが,重要な作用としての増幅・発振作用は3極管の開発を待たなければならなかった。しかしその開発も狙ってやった訳ではなく,2極管の特許を避けるのに第3の極,グリッドを入れたことから判明した。ひょうたんから駒が出たわけだ。現在主流の半導体素子となっているFETと呼ばれる素子は,まさしくこの3極管の固体素子版といってよい。多極管の開発競争は特許がらみだったらしいが,その後の半導体においてははるかに激しい開発競争が繰り広げられ,現在の半導体の時代を築いている。

なお,真空管を球(たま,もしくは5球をごきゅう)と呼び,半導体素子を石(いし,もしくは5石をごせき)と呼んだ。
直熱管とよばれる,フィラメントがそのまま陰極になっている3極管の中でも最も原始的な球を,回路構成が最もシンプルなシングル動作と言われる方法で使うのが最も良いと言われる。その辺は「真空管アンプはなぜ音が良いか」で書いた。今回は,デジタルを含めた半導体製について書く。

nice!(2)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 2

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0