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ドイツ訪問 [旅行]

仕事柄,そう多くはないが年1度程度欧米に出掛ける。
本ブログ開始のアランフェスからの文脈なら当然スペインのはずだが,スペインは20年前,しかもアランフェスはマドリードからトレドに行く途中に電車の窓からチラッと見ただけなので,何も書けない。行きたいとは思っているが,なかなか行く仕事ができない。したがって,このドイツ訪問は何の脈絡もない単なる覚え書きである。強いて言えば,バッハが好きだが,ギターで弾く余りの難しさのため,一時期鍵盤に走っていた節操の無さと無縁でないかもしれない。

ここでは,04年の9月ドレスデンでの学会に参加した際,足を延ばして,ライプチヒのバッハゆかりのセント・トーマス教会その他を訪問した際の覚書を記す。もうずいぶん日がたってしまったのだが,実はPCに書き溜めていたものが,事故で消滅してしまったので,記憶をたどりながら復元しようとしている。おいおい写真なども入れられれば良いと思っている。(追加訂正)写真を入れた。また記憶違いを訂正した。
StThomasM.jpg

ドレスデン: 学会の開催地であり,もっとも長く滞在した場所。オペラ等で有名な地だが,オフはやはりバッハゆかりの隣街のライプチヒ方面(途中駅には憲法で有名なワイマールがある)などに足が向く。2次大戦の戦災で最もひどい破壊を受けた都市としても有名。街中にはいまだに戦災の跡が残る。

マイセン: どこで弾いているのか分からないが,ここのランドマークであるドム(大聖堂)で正午のオルガン演奏を聴く(バッハの知らない曲)。林の中のテラスのようなところで昼食,ビール摂取。

ライプチヒ: バッハゆかりのセント・トーマス教会に行く。よその大聖堂よりは白くかわいい感じ(ロマネスク様式というようだ)。奥にバッハのお墓。8月に兄が死去し,その49日も終わっていなかったのだが,バッハの墓のお参りをした。
バッハの墓.jpg
向かいに楽譜店がある。バッハ小品集のギター編曲版を購入。また,近所に楽器博物館がある。そんな規模の大きいものではない。ビルの2・3室を使っている程度。オルガンやクラビーア,クラビコードに混ざってハウザーを質素にしたような飾り気のない楽器を発見。早速,BWV1000フーガを弾いてみる。暗譜を終えたはずだったのに2・3小節しか弾けず愕然とする。クラビコードでバッハの小品を弾いてみるがこれがまたクラビーアとは違いかなり弾きにくい。
バッハ像と私.jpg
バッハ像の前で


ブロムシュテット指揮のゲバントハウス響を本拠地で聴く。曲目はマーラーの第1番と,割と聴きやすい現代曲。演奏後多分作曲者と思われる人がステージにあがっていた。ホールはすでにその名称となった昔の織物取引場ではなく,割と最近建て替えたもので,割と質素に見える。シューボックス型のコンサートホール。他にワインヤード型があるが,もっともオーソドックスで音響の良いホール形状だという。思いのほかクールな音に聴こえたが,雰囲気は満点。紳士淑女達が休憩時間にワインを飲む。それと,チケットの安さには驚かされる。確かS席で34ユーロくらいだった。B席など10ユーロくらいのものである。そういえば,2001年度(聴いたのは2002年1月だった)アメリカの南部に滞在中,カネンガイザーのコンサートを10ドルで聴いたが,その時の公開レッスンは聴講無料だった。

アイゼナハ: バッハが生まれた地。駅にも看板がかかっている。ヴァルトブルク城,バスと歩きで。質素な山城。広い田園風景の中,遠くに風車が見える。帰りバッハ・ハウスに寄る。博物館になっている。本当の生家ではなく親戚の家らしい。400年くらいたっているそうで町並みの中に普通にある。外には小さなバッハ像があり,建物はきれいな黄色に塗られている。中はリュートやバロック・ギター,ビオラ・ダ・ガンバ,フラウト類が壁に掛けられ,小型オルガン,クラビーア,クラビコードなどがある。説明者が平均律のハ長調のプレリュードをクラビーア演奏の後,丁寧に説明していたが,ドイツ語は数字くらいしか聞き取れないので,年号などで話を想像した。

帰国前夜,電車でドレスデンに戻ったのだが,最終日予約のホテル場所を確認していなかった。近辺の駅からタクシーでたどり着けるだろうと踏んでいたのが甘かった。ドレスデンで降りればよいところ,タクシー代を節約しようと思って1駅乗り越したのが間違い。どのくらい行ったのだろうか,あっと言う間に街は途絶え,あたりは真っ暗,人家すらない無人駅に着いた。バスもなく,タクシーなど来ようはずもない。車すら殆ど通らない。必死で何キロ歩いただろうか。やっとのことでコンビニ・スタンドを見つけ,ホテルの場所確認とタクシーの要請をしたが,たまたまドレスデン方面に行く若者たちの車に乗せてもらうことになった。随分長時間乗った気がした。10ユーロほど渡し大変喜んでくれた。私はもっとうれしかったのだが。住宅地にある一般民家のようなホテルだったのが翌朝になって分かった。
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