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頭の中での歌い方 [演奏技術]

頭の中で歌って弾くことは,かなり重要だと思います。
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しかしながら,当方などついつい手だけで弾いている事があります。

頭の中でしっかり歌っていれば,曲の出来がまるで違います。ミスし難く,仮にした時の対処も全く異なります。大概は止まらずに弾き飛ばせるものです。


ただその歌い方にも少々コツがいる様な気がします。何分,「うた」と「楽器」とは異なります。むろん,声楽の人でも元のイメージと実際に出てくる声との一致は難しいのかもしれませんが,楽器の場合はさらに「頭の中の歌」と実際に出てくる「楽器音」とが別物なわけです。

一つ言えることは,「口で歌う」というよりも,楽器が鳴るイメージで歌う必要があるという事でしょうか。そもそも,クラシックギターは単旋律ではありませんから,曲を完全に口で歌うことはできません。


頭の中でイメージするにしても,2声までが限界です。むろんギターで3声4声を弾き分ける事もあるわけですが,3声4声が同時に動くということは滅多にないので,基本2声がイメージできたら御の字だと思います。冒頭述べた様に,テキトーに弾いていると,単旋律すら歌っていないことがあります。

練習段階では,途切れやすい声部を(単旋律で)しっかり歌って(声に出すか出さないかは別として)つなげるとかは,よくやる事です。


しっかり歌って演奏しても,イメージと異なる事があります。何分間接的ですから違うのが当然です。むしろ「こう歌ったらこういう出音になる」という事が分かれば,プリエンファシスした歌い方もできそうです。

曲の仕上がりが近づくにつれ,各声部を含めた曲全体を頭の中で鳴らすイメージに持っていくべきでしょう。この辺は,かなりパーソナルな状況になり,当方も模索中で,全くもって「これがこうだ」とは言えない事柄です。
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REIKO

>「頭の中の歌」と実際に出てくる「楽器音」とが別物
そうなんですよね、私の場合も練習が進んで曲が十分弾けるようになる頃には、脳内で旋律だけでなく他の音も全て鳴っていて、「頭の中の歌」にリードされるようにして手指が動く感じになるのですが、鳴っているのはピアノの音ではないんですね(笑)。

どうも「純音に近い持続音」みたいなんですが…強いて楽器に例えるならテルミンですかねえ…???
実際のテルミンほどポルタメントがかかってないテルミン!
またはクセのないパッドみたいな音色です。
by REIKO (2024-02-28 17:23) 

Enrique

REIKOさん,
そうですね,イメージとしては全部の音が鳴っている状態が曲の仕上がりなのかもしれません。個別にメロディを歌うのは練習段階ですね。
脳内のイメージ音が随時演奏をリードするのが良い状態なのでしょう。
by Enrique (2024-03-01 11:36) 

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