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発表会がすんで思う事 [メンタル]

人によってはコンクールなどにチャレンジされているので,所属教室の発表会はそのオマケ位の位置づけかも知れませんが,そうでない大半のレッスン生にとっては,一つの節目ではあります。

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当方今回は,J.イベールの「アリエット」と「フランセーズ」を演奏しました。今回はかなり早い時点で「出来上がり」のお墨付きをもらったのですが,少し難しかったかな?と思っています。「アリエット」は技術的には易しいのですが,それなりの雰囲気を出す必要があります。ここ10年視奏をしていますが,譜面の繰り返し2カッコを見違えでミスってしまいました。「フランセーズ」は何とか止まらずに弾きとおしましたが,細部何か所か音を抜かしたりミスりました。


以前コメントで頂いた,とある先生が仰っていたという「自信と自惚れは紙一重」だという言葉が頭に残っています。

そう仰った先生は区別がついているのかもしれませんが,当方には区別がつきません。
チョウと蛾の区別ではありませんが。ただし日本には,どちらとも区別のつかない種はいませんので,それに関しては完全に区別する自信はあります。


演奏に関する「自信と自惚れ」はどう区別したら良いのでしょう?
いずれも多分に主観的なものです。
客観的に観たら褒められない演奏であっても,本人が「かなり出来ている」と思えばそれは自信でしょうし,かなり弾けている演奏であっても,本人は「マダマダだ」と思えば自信にはなりません。


「区別できない」と言ってしまえば,身も蓋もありませんので,少し考えてみたいと思います。


世の中には結構このような「線引き問題」なるものがあります。
ハッキリ白黒つかず,連続スペクトラム的にグレーゾーンがつながっているので,どこからどこ迄とハッキリ区別できないものをどう白黒つけるかという問題です。

入試だったら,1点でも違えば,合否が決定します。同点だった場合のルールもある事でしょう。
しかし数量で表せない定性的なものを,敢えて区別付けようとすれば,チェック項目を設ける必要があります。


適切な例かどうかわかりませんが,精神障害かどうかの線引きは「通常の社会生活を送れるかどうか」という事です。むろんチェック項目自体にも幅があるにしろ,全く何も無いよりはマシです。

自信か自惚れかの線引きに適用するチェック項目として一体何があるでしょうか?


「アマチュアだから『この程度で良い』と思っていないか?」
「この程度」が程度問題の程度の尺度を破壊してしまいます。どんなにひどい演奏でも,「アマチュアだからこの程度」と言ってしまえばそれまでです。「アマチュアだから」が免罪符になって,自惚れを許容していないか?という事です。アマだろうがプロだろうが,最善を目指さないと進歩はありません。しかし,実力以上の曲を選曲していたのでは,評価のしようがありません。

従って,「実力以上の曲を選曲していないか?」というのも,自分の実力を過剰評価していないかどうかの指標になりそうです。そこはある程度自分でわかるでしょう。ストレス下では満足に弾けないとか,一応弾けてはいても,音楽にならないものすごくゆっくりなテンポで弾いているとか。


その上で蛇足ながら。。。

「謙虚さ」と「自信のなさ」というのもまた区別の難しいものです。

敢えて程度の大小を並べれば,

自惚れ=自信過剰 > 適切な自信 ≧ 謙虚 > 自信無し

くらいでしょうか?

続けている以上は,完全に自信を失っているわけではないはずです。

むしろ,楽器を「続けるか・止めるか」の観点でいけば,むしろ適切な自信であれ過剰な自信(自惚れ)であれ,あった方が,続けるモチベーションにはなると言えそうです。。

「自惚れでもいい,続けていれば。」と,何やら昔のCMの様なおかしな結論になってしまいました。
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