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夏休みの工作の記憶 [雑感]

夏休みシーズンになりますと,思い出すのが宿題の工作です。

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手元にある昆虫採集の残骸。後年置き換えたものが殆ど。
いつごろからか,「自由研究」になりましたが,あるいは,「自由研究」のひとつのバリエーションとして,「工作」や「昆虫採集」もあったのかも知れません。自分自身の事はもちろん,子供のものも昔話となりました。


自分の頃の大昔の思い出してみますと,現在は工作の素材が溢れているように思います。身の回りのゴミで出す廃品で色んなオモチャが作れます。

いつも捨てるのがもったいないな〜と思うのが,アルミ缶です。切り開けば,工作に好適なアルミ板になりますし,スクリュー蓋のついたアルミ缶などは,密閉できますので浮きにでもコンプレッサーの圧力タンクにでもなるのではないかと思います。


先日新聞の投書欄で,父と作った自由研究の太陽光の熱で回る風車がついぞ回らなかったという一文を見ました。そうそう。私も子供の夏休みの自由研究にしてやろうと思って作ってみた記憶があります。自分の子供時代では,そんな情報も無かったですし,PETボトルがありませんでしたから簡単に風洞は作れませんでした。「これは面白いぞ」と思って,試作してみました。風車にはアルミ缶を切り開いたアルミ板を使いました。

当方のも全く回りませんでした。発想自体は面白いですが,アイデア倒れだったのではないかと思います。風車を回すにはごくわずかでも上昇気流が発生しないといけません。確か下部を黒く塗るとかで太陽熱を溜める事にしていたのですが,温度差が付き難かったのでしょう。

ローソクではもちろんのこと,線香1本でも良く回りましたが,真夏の直射日光ではピクリとも動きませんでした。太陽光はあまねくグローバルに照らしますから,いくら黒く塗るなどの工夫しても,局所的な温度差が出来にくかったようです。


思い出して見て,原理じたいがダメなわけでも無く,現在,本田技研工業のページに子供向けに「太陽風車」の作り方が出ています(「太陽風車 作り方」の検索トップで出ます)。これは回る様ですので,当方が子供と作ったものと比較してみます。


従来試作したもの:
ボディ:PETボトル 上部開放
羽根車:アルミ 折り曲げ角度小
軸:画鋲
集熱部:PETボトル下部をマジックで黒塗り

ホンダ:
ボディ:ガラスコップかぶせ(上部閉鎖)
羽根車:惣菜パックのフタ 折り曲げ角度大
軸:先端を尖らせたシャープペンシルの芯を粘土で立てる
集熱部:黒い紙で組み立て


ちょっと見,大差無い様に見えるのですが,各部に差があります。
まずボディの違いです。透明であることは共通ですが,熱的な特性はかなり異なります。ただ回り具合にどう効くかは分かりません。上部を開放して羽根を回すか,上部を閉鎖するかの違いは大きそうです。後者は内部での対流を利用しています。前者の外部を介してのボトル内での上昇気流の発生は難しいのかも知れません。

羽根車がアルミ製か透明プラ製かはあまり関係ない気がします。プラの方が軽いですが厚みがあるので質量は大差無いはずです。むしろ,ごく弱い上昇気流を捉えるには折り曲げる角度を深くする必要があると思います。軸の画鋲とシャープペンシルとの違いもあまり関係ないと思います。現在画鋲はあまり使いませんから安全をみてでしょう。むろん先端を尖らせたシャーペンの芯は摩擦極小でしょう。それよりも最大の違いは集熱部の構造だろうと思います。

ホンダ製は,集熱部は黒い紙で組み立てられます。ここで上昇気流を発生させる訳ですが,この構造は結構工夫されています。それと共にシャーペンの芯を立てる粘土が蓄熱材の役割を果たしているかも知れません。

ホンダ風車で回りを確かめた上で,どの違いが最も効いているのか調べてみるのも面白いかも知れません。
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アヨアン・イゴカー

みごとな昆虫標本ですね。子供の頃は、こういうものを作りたいと憧れたものですが、取れる蝶の種類が少なかったこと、お小遣いなどは貰っていなかったのでお菓子の箱などで作ったことなどがあって、そのうちに興味が別の処に移ってしましました^^
by アヨアン・イゴカー (2022-08-07 13:34) 

プー太の父

写真の右側の水色に見える蝶はなんという蝶ですか?
どなたかのブログで見たような記憶があるのですが
思い出せません。
by プー太の父 (2022-08-07 14:56) 

風神

蝶に造詣のある人だなあと思っていたのですが、蝶がお好きで採集もされていたんですね。私の一番好きなアサギマダラもありますね。
昆虫採集は好きでしたが、工作は嫌いでした。工夫創作品といって、工夫がなきゃダメって事で嫌でした。よく親父に泣きついて、作ってもらいました。
by 風神 (2022-08-07 17:35) 

Enrique

アヨアン・イゴカーさん,
私も小学生のころは,お菓子の箱やワイシャツの箱などで作っていたと思います。小5の時,昆虫を研究する理科の教員が担任だったので昆虫採集を特別扱いしてくれて,他の宿題を何もしてなくても許してくれました。展翅板などはこの担任からもらいました。
中学生になって兄に志賀昆虫で標本箱を買ってもらい,本格的な標本作りを始めましたが,大学で家を離れた間に防虫剤が切れて虫にやられたり,父が親戚の子供に与えたりして悲惨な状況になりました。現在残っているものは後に補充したものです。
by Enrique (2022-08-07 20:39) 

Enrique

プー太の父さん,
次の風神さんのコメントにもあります様に,アサギマダラです。漢字で書くと,浅葱斑ですね。
南方系の蝶ですが,1000kmとか平気で飛んで本州では高山に居るという少し不思議な蝶です。
by Enrique (2022-08-07 20:43) 

Enrique

風神さん,
アサギマダラ良いですね。南方にはいくらでも居るのでしょうが,本州では山に行かないと採れませんね。
私はタテハチョウ系が好みで,クジャクチョウとかキベリ,コヒオドシなどの中型チョウが好みです。おそらくアゲハ類は大型で,子供には高価だった標本箱に数が入らなかったせいかもしれません。
アゲハ類でも小型のギフチョウやアゲハの春型,アオズジなどのタイマイ類はいいですね。子供のころ初めて捕えた感動を今も覚えています。
工作は好きですが,「工夫がなきゃダメ」とか言われるととたんにやる気はなくなりますね。本は好きでも感想文が義務とか書きかたまで指定されるとイヤになりましたね。
by Enrique (2022-08-07 20:54) 

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