無理しない事と力を抜く事と父の事と [雑感]
若い頃は,無理なく淡々とやるというのは,ツマラナイことだと思っていました。
予測不可能な事に必死に取り組む。多少あたふたどきどきしながらでも。それが人生だと思っていました。
「年齢を重ねたから」,と言うのもあると思いますが,むしろ若いころから余分な力を抜いていれば,もっとものごとに柔軟に対応できたのではないかと思います。今頃気づいても仕方ありませんが,せめて今後は,余分な力を抜いて物事に対処するよう心がけたいと思います。
「余分な力を抜く」というと,精神的な面や,比ゆ的に言っていると捉えられる事が多いのですが,実際に力を抜く事による効用と言うのは多いと思います。
スポーツは余り得意ではありませんが,大学で研究室に入ってからは良くテニスをやりました。何分良い時代で,先生方も勤務中にも拘らず平気でテニスに汗を流していました。テニスの後のビール,これがまた堪りませんでした。
研究6にテニス4くらいでしたでしょうか?いや,どちらが主か分からない時もあったかもしれません。
何分初心者でしたから,最初は仲のいい助手先生に教わりました。その内そこそこ打てるようになり,当方は「力が抜けているのが良い。」と言われました。助手先生は力強いショットでしたが,力が入っているのでケガをしやすいのだと仰っていました。
確かに,闘志むき出しの攻撃的なプレイと言うよりも,柔らかく打ち返えせれば良いと思っていましたので,無論ケガもせず楽しめました。後年学生時代テニス・フリークだった妻の兄夫妻とやった時は,当方も経験者扱いされました。
本ブログではクラシックギターの演奏に関して論考していますが,力を抜くことは,楽器の演奏に限らずあらゆる場面に敷衍出来る事だと思います。力を抜いて「真剣にリラックスして」取り組む事こそ重要で,いくら真剣であってもムダな力でガチガチに自分にブレーキを掛けていたら,能力を発揮できません。ブレーキを掛けながら,アクセルも踏んでいる状態では,スムーズには動けません。コントロールが効きませんので。咄嗟な対応が出来るような状態に身をおく事が大事だと思っています。
当方の父親は,大きな病をしたわけではありませんでしたが,六十代で亡くなりました。歯が弱かったとか,酒たばこに脂っこいものや甘いもの好きといった面もありますが,短命だった理由の一つとして,体に余分な力が入っていたせいもあるのではないか?と今更ながら思っています。個々人,体のクセとして,肩に力が入るとか,息を詰めるとかあると思います。身体には適度な運動は重要でしょうが,常に力が入る緊張状態では,消耗も大きいのではないかと思います。父にいつも感じたのは息を詰める呼吸でした。
息を詰める呼吸と言うのは,「常に頑張って何かをやろうとしている」という状態ではないかと思います。長時間の作業とか疲れたのではないかと想像します。徴兵検査では甲種合格だったと威張っていましたが,常に何か片意地張って頑張っているという意識が習い性になってしまっていたのかも知れません。
当方若いころ,寝つきが悪くて苦労しましたが,自分なりの入眠法を見つけました。何の事はなくて,ただ体の力を極力抜くというそれだけでした。父は眠るのは得意でしたが,それも起きている時は体に力が入って疲れているせいだったからかもしれません。さすがに睡眠時は体の力は抜けるでしょうから。
予測不可能な事に必死に取り組む。多少あたふたどきどきしながらでも。それが人生だと思っていました。
◆
「年齢を重ねたから」,と言うのもあると思いますが,むしろ若いころから余分な力を抜いていれば,もっとものごとに柔軟に対応できたのではないかと思います。今頃気づいても仕方ありませんが,せめて今後は,余分な力を抜いて物事に対処するよう心がけたいと思います。
「余分な力を抜く」というと,精神的な面や,比ゆ的に言っていると捉えられる事が多いのですが,実際に力を抜く事による効用と言うのは多いと思います。
スポーツは余り得意ではありませんが,大学で研究室に入ってからは良くテニスをやりました。何分良い時代で,先生方も勤務中にも拘らず平気でテニスに汗を流していました。テニスの後のビール,これがまた堪りませんでした。
研究6にテニス4くらいでしたでしょうか?いや,どちらが主か分からない時もあったかもしれません。
何分初心者でしたから,最初は仲のいい助手先生に教わりました。その内そこそこ打てるようになり,当方は「力が抜けているのが良い。」と言われました。助手先生は力強いショットでしたが,力が入っているのでケガをしやすいのだと仰っていました。
確かに,闘志むき出しの攻撃的なプレイと言うよりも,柔らかく打ち返えせれば良いと思っていましたので,無論ケガもせず楽しめました。後年学生時代テニス・フリークだった妻の兄夫妻とやった時は,当方も経験者扱いされました。
◆
本ブログではクラシックギターの演奏に関して論考していますが,力を抜くことは,楽器の演奏に限らずあらゆる場面に敷衍出来る事だと思います。力を抜いて「真剣にリラックスして」取り組む事こそ重要で,いくら真剣であってもムダな力でガチガチに自分にブレーキを掛けていたら,能力を発揮できません。ブレーキを掛けながら,アクセルも踏んでいる状態では,スムーズには動けません。コントロールが効きませんので。咄嗟な対応が出来るような状態に身をおく事が大事だと思っています。
当方の父親は,大きな病をしたわけではありませんでしたが,六十代で亡くなりました。歯が弱かったとか,酒たばこに脂っこいものや甘いもの好きといった面もありますが,短命だった理由の一つとして,体に余分な力が入っていたせいもあるのではないか?と今更ながら思っています。個々人,体のクセとして,肩に力が入るとか,息を詰めるとかあると思います。身体には適度な運動は重要でしょうが,常に力が入る緊張状態では,消耗も大きいのではないかと思います。父にいつも感じたのは息を詰める呼吸でした。
呼吸の科学 いのちを支える驚きのメカニズム (ブルーバックス)
- 作者: 石田浩司
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2021/10/20
- メディア: Kindle版
◆
息を詰める呼吸と言うのは,「常に頑張って何かをやろうとしている」という状態ではないかと思います。長時間の作業とか疲れたのではないかと想像します。徴兵検査では甲種合格だったと威張っていましたが,常に何か片意地張って頑張っているという意識が習い性になってしまっていたのかも知れません。
当方若いころ,寝つきが悪くて苦労しましたが,自分なりの入眠法を見つけました。何の事はなくて,ただ体の力を極力抜くというそれだけでした。父は眠るのは得意でしたが,それも起きている時は体に力が入って疲れているせいだったからかもしれません。さすがに睡眠時は体の力は抜けるでしょうから。
確かにテニスでも「力を入れるのはインパクトの瞬間のみ」「中心軸をもって」と言いますからね。時々ロボットのような動きをする初心者がいますが、一番良いのは自分のプレイ姿を映像で見ることでしょうね。
私も最近寝てるときに力が入って嫌な夢を見ることが多いです。疲れとか愛猫ちゃんが添い寝してくれるので体の置き場所がなくてとか・・
by gonntan (2022-04-20 20:51)
gonntanさん,
最近はロボットでも滑らかな動きをする様になっていますから,主客逆転かもしれません(笑)。まずは指導者の助言であったり仰るように自ら画像を確認して問題点に気が付く事が先決でしょうか。実技系では頭だけではなく実感として分かる事が大事なことでしょう。身体へのムダな力の入りと呼吸との関係も大いにありそうです。
by Enrique (2022-04-22 17:48)