反面教師 [雑感]
当方の兄はもう亡くなっています。癌で50代で世を去りました。
故人の事を悪く言う積もりは無いのですが，実に生き方の下手な人だったと思います。病気になったのは仕方が無いにしても，無駄な事をしたり，非合理な事をする人でした。そのためか経済面でかなりの無茶をしました。本人はよかれと思ってやるのでしょうが，あらかた裏目に出るのでした。うまく行っていた点もあるのでしょうが，困った事が目につきました。
表面的な事のみ書きます。
そこらへんにじゃらじゃらと小銭を放置していました。それだけでも金銭にルーズなことが分かります。「つまらぬ節約などムダ」だと言っていました。金は借りるもので，貯めるものでは無いと言っていました。
高級な腕時計や万年筆を持ってもすぐ失くしたりダメにして，いつも違ったものを使っていました。スーツなどもそうです。どうも着たままでも気が向いたら，土いじりをやったり焚き火をしたりするので，あっという間にダメにしてしまうのです。怪我や小事故なども良く起こしていました。普段は朗らかで人が良く，面倒見のよい人間でしたので，人からは悪くは言われませんでしたが，家族や家計はたまりません。他人に実印を貸して酷い目にあったこともあります。色々あげだすとキリがありません。一緒に暮らすことはなかったにしても，親から泣き込まれたり正直大変でした。
数量的な発想ができないところが経済面では大変でした。
例えば高速道路に乗って目的地に行くのに，目的地に近い方のインターからのればいいのに，わざわざ反対側からのります。ちょっとでも早く高速に乗った方が良い，金より時間だと。しかし高速にのるの少々早くても，逆に走ったのでは時間的に早まらない上に高速代もかさみます。余分に走るので事故の確率も上がります。そうやって時間と高速代を使って，他県に行って大量の買い物をして来ます。必要なものであっても必ず２個３個と買ってくるのでした。量も必ず大量です。それを気前よく人に与えたりしていました。
人の事は欠点でもない点を欠点として気になるようでした。自分の事はそれで良いと思っていた節があります。だから治さなかったのでしょう。上手くいかないのは身内が非協力だからだと思ったようです。お金を使うのが好きなので，妻の貯金も使って，離婚の一因にもなった様です。こんな妻を娶ったのは親のせいだと親にあたりました。
兄弟なので私にも同じ様な血が流れているはずです。当方にもかなりルーズなところがありますが，そこまでは至らならなかったのは，兄がうまくいかない見本を身をもって教えてくれたのだろうと思っています。兄のやった事や発想とは逆の事をすれば（少なくとも経済面や世渡りについては）大体うまくいくということがわかった事が収穫でしょう。いわば反面教師にできたのです。
小銭がじゃらじゃら溜まるのがイヤです。財布の中の小銭はどう転んだって500円程度にしかなりませんし，１円や10円，100円は4個を越えることはありません。5円，50円，500円玉は1個しかありえません。手違いで多少増えたにしても，邪魔者の如くその辺に放置しておくのは大嫌いです。小銭貯金する方もいますが，当方は溜まらないのでそれもしようがありません。
ムダなものは買いません。必要なものでも最少限で済ませます。何かで代用できないか考えます。外面は気にしません。モノをダメにするのは大嫌いです。むろん使えるものを捨てるのも嫌いです。色々な考え方があるとは思いますが，マハトマ・ガンジーの「物を無駄にすることは，それを作るための同胞の労働をないがしろにすることになる」という考え方が当方には最もしっくりきます。
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表面的な事のみ書きます。
そこらへんにじゃらじゃらと小銭を放置していました。それだけでも金銭にルーズなことが分かります。「つまらぬ節約などムダ」だと言っていました。金は借りるもので，貯めるものでは無いと言っていました。
高級な腕時計や万年筆を持ってもすぐ失くしたりダメにして，いつも違ったものを使っていました。スーツなどもそうです。どうも着たままでも気が向いたら，土いじりをやったり焚き火をしたりするので，あっという間にダメにしてしまうのです。怪我や小事故なども良く起こしていました。普段は朗らかで人が良く，面倒見のよい人間でしたので，人からは悪くは言われませんでしたが，家族や家計はたまりません。他人に実印を貸して酷い目にあったこともあります。色々あげだすとキリがありません。一緒に暮らすことはなかったにしても，親から泣き込まれたり正直大変でした。
数量的な発想ができないところが経済面では大変でした。
例えば高速道路に乗って目的地に行くのに，目的地に近い方のインターからのればいいのに，わざわざ反対側からのります。ちょっとでも早く高速に乗った方が良い，金より時間だと。しかし高速にのるの少々早くても，逆に走ったのでは時間的に早まらない上に高速代もかさみます。余分に走るので事故の確率も上がります。そうやって時間と高速代を使って，他県に行って大量の買い物をして来ます。必要なものであっても必ず２個３個と買ってくるのでした。量も必ず大量です。それを気前よく人に与えたりしていました。
人の事は欠点でもない点を欠点として気になるようでした。自分の事はそれで良いと思っていた節があります。だから治さなかったのでしょう。上手くいかないのは身内が非協力だからだと思ったようです。お金を使うのが好きなので，妻の貯金も使って，離婚の一因にもなった様です。こんな妻を娶ったのは親のせいだと親にあたりました。
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兄弟なので私にも同じ様な血が流れているはずです。当方にもかなりルーズなところがありますが，そこまでは至らならなかったのは，兄がうまくいかない見本を身をもって教えてくれたのだろうと思っています。兄のやった事や発想とは逆の事をすれば（少なくとも経済面や世渡りについては）大体うまくいくということがわかった事が収穫でしょう。いわば反面教師にできたのです。
小銭がじゃらじゃら溜まるのがイヤです。財布の中の小銭はどう転んだって500円程度にしかなりませんし，１円や10円，100円は4個を越えることはありません。5円，50円，500円玉は1個しかありえません。手違いで多少増えたにしても，邪魔者の如くその辺に放置しておくのは大嫌いです。小銭貯金する方もいますが，当方は溜まらないのでそれもしようがありません。
ムダなものは買いません。必要なものでも最少限で済ませます。何かで代用できないか考えます。外面は気にしません。モノをダメにするのは大嫌いです。むろん使えるものを捨てるのも嫌いです。色々な考え方があるとは思いますが，マハトマ・ガンジーの「物を無駄にすることは，それを作るための同胞の労働をないがしろにすることになる」という考え方が当方には最もしっくりきます。
Enriqueさん
まるでドラマにでも出て来そうな兄上だったのですね。（＾＾；
by たこやきおやじ (2021-06-12 10:06)
なにか落語か映画にでも出てきそうなお兄さんだったのですね。
他人から見たら見栄えのよいところもありますが、家族や
身内にお兄さんのような人がいたら大変なことです(^-^)
by プー太の父 (2021-06-13 16:45)
たこやきおやじさん，亡くなって20年近く。多少振り返る余裕も出てきました。
by Enrique (2021-06-14 06:09)
プー太の父さん，
ここに書いたのは表面的な一端ですが，落語にでもした方がいいのかもしれませんが，洒落にならないことも多々でした。
by Enrique (2021-06-14 06:17)
Enriqueさんにそのようなお兄様がいらっしゃったとは驚きでした。
ご家族さまは大変だったことでしょう。
生き方が下手、というより何らかの障害があったのではないのでしょうか？断定はできませんがパーソナリティー障害のような？
by Cecilia (2021-06-15 07:46)
Ceciliaさん，
他県に暮らす精神科医をしている親類に相談した事がありますが，その可能性はあると言っていました。かなり前のことで田舎ですし，区切りが曖昧なので結果論としてそうとでもいうしかないのです。相談したお医者じたい地元が嫌だから，他所で仕事をしているのだと言っていました。
by Enrique (2021-06-15 09:19)