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ピアソラとわらしべ長者 [雑感]

ピアソラは今年生誕100年だそうで,あちこちでその音楽を聴く機会があります。アストル・ピアソラと昔話のわらしべ長者がどう結びつくのしょうか?

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先日5月6日のNHKのクラシックTVでも紹介されていましたが,自分の音楽に自信の持てなかったピアソラが,名教師ナディア・ブーランジェに,最初に身につけた音楽を弾いてみなさいと言われ,それを聴いたブーランジェが,「これがあなたの音楽だ」と。。。

ナディア・ブーランジェ

ナディア・ブーランジェ

  • 出版社/メーカー: 彩流社
  • 発売日: 2015/09/08
  • メディア: 単行本
わらしべ長者のほうは?というと,往々にして,わらしべから立派な屋敷を手に入れるサクセスストーリーしか目が行きませんが,わらしべ長者にもナディア・ブーランジェ役がいたのでした。誰でしょう?

夢の中の観音様です。
観音様は,男に「最初に掴んだものを大事にしなさい」というお告げをしています。それがあったため,男は転けたときに掴んだわらしべを打ち捨てず,多少の工夫をしたわけです。大袈裟に言えば,そこに男が今まで生きてきた経験知が反映されて,それが最初のステップを踏んだわけです。一旦良い方向に向かえばサクセスストーリーは転がり始めます。

わらしべ長者の教訓は,最初に掴んだもの・身につけたものを大事にすること,ちょっとしたキッカケ・初期条件が大事だと言っていると思います。

「ブエノスアイレス交響曲」でそこそこ成功を収めたピアソラでしたが,もしタンゴ(的なもの)を封印していたら,これほどの大家にはなれなかったかもしれません。

わらしべ長者のほうは,転けたときにつかんだわらしべを単なるゴミとして打ち捨てていたらその後の(華麗な?)サクセスストーリーは無かった事でしょう。

まあ,昔話ですからどの様にでも解釈できますが。
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