SSブログ

サイドブレーキ [メンタル]

自分で自分に掛けている自分がいます。

具体的に言えば,例えば肩をグッと縮み上がらせていることがあります。高校野球のピッチャーが良く肩を上げ下げして力を抜いている映像がありましたが,肩に力が入ったのでは球威も球速も落ちるどころか,大事なところで大暴投で一巻の終わり。という事を避けるためには特に緊張の掛かる場面で肩の力を抜かないといけません。

しかし,この力を抜くというのが案外難しいのです。
人間何々を「しない」というのは難しい事です。特に習慣づいていることは無意識にやっているので,それをしないというのは,しない習慣にまで努力する必要があります。


当方は忘れ物の名人(そんな称号要りませんが)で色々失敗しましたので,対策をしました。傘に関しては必ず何処かに置き忘れますので,持たない事にしました。情報に関してはメモる事も重要ですが,その辺の紙切れなどにメモったのでは,その紙切れをなくしますので,しっかりしたものに書く必要があります。これは失くすとやばいぞという大事な書類などはしっかり,ファイルなどにしまい保管します。しかし今度は,その保管場所ないしはその様に保管したという事実を忘れています。コピーして安心して,原本を失くすというのもあります。

対策を取ると,今度は安心してすっかりどっぷりと忘れています。それがフェイント的にリコールされますと,深い深い忘却の淵からそれを引っ張り出すのは大変な事で,焦って探しても遂に見つからないという事もありました。

要は,忘れ物を「しない」というのが如何に困難な事かを書きましたが,当方の妻などは,「何てだらしないおバカなのでしょう!」と罵ります。「忘れ物などしたことが無い」と宣います。想像ですが,幾つかの「する」習慣が有機的に紐ついて忘れ物を防いでいるのでしょう。

だとすると,忘れ物を「しない」というのはそう簡単な事ではなく,幾つかの「する」習慣を身につけなければ獲得できない特殊技能だという事が分かります。


さて,力を抜くという事も,力を入れないという事ですが,意識的に力を入れているならばいざ知らず,無意識に力が入っているのを抜くのは困難です。まずその事に気づかないとどうしようもありません。自分で気づけないとなると,ギターの指板の裏に圧力センサーでも付けておいて,一定値を超えたらアラーム音が鳴るとか,あるいは体に付けた電極に電気ショックが及ぶとかであれば明確に気づけるかも知れませんが,かなり変態的な練習法になってしまいます。

何らかの方法で,ムダな力が入っている事に気づいたうえで,今度はそれを取り除く方法を考えないといけません。しかし,「~をしない」という事は難しいのでした。ムダな力が入っていることを意識したうえで,そんなに力を入れなくても,左手に関して言えば腕の重みだけで弾ける事を試して,それを体に教えてやらないといけません。「力が入っていない状態で弾けるよ」と。

むしろ,力を入れて弾いている状態と言うのは,クルマの運転に例えれば,サイドブレーキを掛けながら発進しようとしている様なものです。坂道発進ならいざ知らず,それですら発進後はリリースします。サイドブレーキは当然外す必要があります。筋肉の緊張を「しない」というのは,上の考察から難しいので,サイドブレーキを外すように,緊張を外すという意識が必要なのかも知れません。
nice!(27)  コメント(4) 
共通テーマ:音楽

nice! 27

コメント 4

八犬伝

傘を持たない
確かに、それが一番の策ですね。
by 八犬伝 (2020-11-06 20:43) 

Enrique

八犬伝さん,当方傘を持たないことを長年実践しています。
どうしても必要な時はビニール傘を買います。
by Enrique (2020-11-07 17:01) 

ロートレー

弊ブログにコメントいただき有難うございます。
忘れ物は、私も得意とするところです。
外出するときは、ショルダーバッグ1個だけにしています。
三つ折の傘をバッグに入れていますが、雨が降ったらどうなりますか^^
by ロートレー (2020-11-07 18:29) 

Enrique

ロートレーさん,コメント有難うございます。
そうですね,1個にまとめるというのも有効策ですね。三つ折の傘はお守りのようなもの?でしょうか。
当方は海外でもパソコン用ショルダーバッグ1個です。
スーパーのレジ袋が理想だと思っていますが,流石にそれはやったことはありません。
by Enrique (2020-11-08 08:02) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。