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楽譜の電子化について~iPadなどで表示する際の実際面や注意点~ [雑感]

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iPadを譜面代わりにする話を書きましたが,iPadなどで表示する際の実際面・留意点について述べたいと思います。

楽譜の画面上での表示法について
久々にNoteflightの楽譜を引っ張り出して見ます(これはカルカッシの練習曲Op.60-17のオリジナル譜面を見やすく書きなおしたもの)。

プレイボタンを押すと,演奏しながら楽譜が流れて行きます。この状態で音を消して,表示される楽譜を見ながら自分の楽器で弾けば,譜めくりなしでOKです(実際はこの曲は短いので1ページで済んでしまうのですが)。カラオケの歌詞の様なものです。こういう事が出来る環境は結構いろいろあるのではないでしょうか?

ただ,とちっても楽譜は待ってくれませんし,上手に弾いても,当然テンポを揺らすとずれが生じて来ます。もちろん,楽譜情報の方にも,しっかりrit.やfermata,rallentandoやacc.にallargando等々の速度変化を入力しておけば大丈夫でしょうし,ワンタッチで楽譜の進みを止めたり,少し速めたりできれば十分実用になるでしょう。そのようにするのが電子楽譜の本来の使い方だろうとは思いますが,実際世の中にあるのは紙の楽譜の方が膨大ですし,ネット上でデータで買うにしろ,無料でダウンロードするにしろpdf形式が殆どです。

そうすると,上の例の様なやり方では無く,楽譜のpdfファイルを単なる画像として画面に表示する使い方が殆どとなります。前回の記事で書いたのはこういう事でした。piaScoreというアプリが広く使われているのも,もともとのその単純性でしょう。その為あらゆる楽譜に対応出来ます。極端な話,五線譜ではない現代音楽の図的な楽譜でも,何でもオーライです。紙の楽譜をそのままiPadなどで表示させて見ている感じです。

iPadなどに楽譜を入れる方法について
楽譜データをiPadに入れる方法についてです。iPad上でpiaScoreアプリを使う前提で述べます。パソコンのOSならどんな手でもあるわけですが,iPadはiPhoneゆずりのiOSですから,ファイルの概念が無く,以前はパソコンに繋いで,iTunesからデータを貰う方法でやっていました。もちろん,この方法は現在でも使えるわけですが,私のちょっと古いMacでは,最新版のOSが使えず,その上で走るやはり最新版のiTunesが使えないので,何と,新しいiPad Proは私のMacに繋げられないのです。ちょっとショックです。新しいiPadを使いたければ新しいMacを買えと。。。iPadのためにMacを買い替えるわけにはいきません。幸い,現在はクラウドサービス全盛です。piaScoreはDropboxが使える様になっているので,ここにデータを放り込んでおけば,piaScore上で直接ダウンロードできますから,いちいちパソコンに繋がなくてもOKです。

ちょっと道が細い感じはしますが,piaScoreの方でダウンロードできるサービスを拡大して貰えればもう少し安心かも知れません。ついでながら,Notefright内の楽譜をpdfでダウンロードしてpiaScoreのアプリ内に取り込む事は簡単に出来ました。

iPadなどに入れる楽譜の準備について
私は従来,紙の楽譜のpdf化は,スキャナを使っていました。スキャナでパソコンに取りこんだ後,画像処理ソフトで傾きを直したり,余計な部分をトリミングし,コントラストを上げ,場合によってはゴミや印刷のかすれのタッチアップなどもしていました。大事な楽譜ならばそれくらい手間掛けても良いですが,ちょこっと弾いてみる様な曲にいちいち手間を掛けてられません。

Genius Scanというアプリがあるよと教えてもらいました。使ってみると,これはシンプルでスグレものです。画像が斜めにゆがんでも四隅を指定すると,きちんと補正してくれます。piaScoreにもカメラからの取り込み機能がありますが,画像処理がプアーで,きれいな楽譜になりませんが,このアプリはすごいです。カメラで撮った画像を綺麗に補正して楽譜画像にしてくれます。形はもちろん,コントラストも最適なものに一瞬で補正します。大変優れもののアプリなのですが,Dropboxなどにアップする機能は有料版になります。

同種のアプリでiOS専用ですが,FineScannerが結構良いです。機能的には大差無い様で,こちらが有り難いのは,Dropbox,Google Drive, Evernote等々へのクラウドストレージへ上げるのが無料の範囲で出来ます。いずれにせよ,現在のスマホのカメラの性能は,楽譜画像を撮るのに十分な様です。iPhone6のバックカメラの画素数が3264×2448ですから,これでA4(297mm×210mm)を撮ると,画素数だけで言えば280dpi程度,iPhone6Sなら軽く300dpiを超えます。これは文書をスキャンする際なら十分な解像度です。
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