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曲の弾き終わり [演奏技術]

曲の弾き始め方について言及しましたが,弾き終わりも当然重要です。

はちゃめちゃな演奏でも,最後きちんと終われば,それはそれでまあ終わった(別の意味かもしれませんが)という感じはします。最後の和音なり締めの音が決まらないと,「終わる」ことすらできません。

曲にもよりますが,あんまりくどい終わり方は好みではありません。とは言え,ていねいに終わった方が好感が持てます。七難隠すような気はします。

プロっぽい人の魔笛変奏曲の演奏。ぞんざいなラスゲアードのような終わり方で,いっぺんに興ざめした記憶があります。ポピュラー曲でもそんな終わり方はないぞと。

そういえば,あるフルートとギターの演奏会での事。どちらも超有名な方々。フルートの演奏が終わり,まだギターの後奏が続いているのに,周りがざわざわし出しました。驚きました。この人たちにはフルートの音だけが聞こえていてギターの伴奏は聞こえてなかったのかとショックを受けました。その後ギタリストの方がアンコールでアルハンブラを弾かれました。正直なところ,それほど良い内容とは思えなかったのですが,終わったあと,「ブラヴォー」大喝采,「あのアルハンブラ素晴らしかったわー」との声も聞かれました。

観客の少なからずの人たちがスターのあれだけ聞きに来ていたのかなー,と思った次第です。

まとまらない話になってしまいましたが,「終わりよければ,すべてよし」。ただし聴衆の問題もあり。でもプロは大したものだと思った次第です。
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Hagi

自分の演奏の終わりをじっくり味わったことは少ないです。
なんせ、それ以前でボロボロになっているので。(涙)
でも思いとしては、Enriqueさんに同感です。
・最後の和音なり締めの音をしっかり決める。
・終わり良ければすべてよし。(ホントは全部良いのが1番ですが)
終わりに向かってのフレーズは特に励んで練習した方が良いですよね。
過去の過ちを償う最後のチャンスですから。
ある人のアドバスでは、「演奏が終わり消音してから3秒は動くな」です。
確かにそのようにした方が終わった感がありますね。
私は恥ずかしいのでアッという間にその場から立ち去ることが多いですが。出来の良し悪しに係わらずこれではいけませんね。
終わり方は曲によりいろいろあると思いますが、例えばrit.をするにも
そのタイミングでその音量の音であるのが必然という感じでありたいと思います。隙が無いというか、自然というか、等加速度運動というか。


by Hagi (2013-12-07 12:15) 

Enrique

Hagiさん,コメントありがとうございます。
稀にうまく行った時は,最後も自然に「等加速度運動」の動作で決まり,そしてピッタリなタイミングで拍手が来て。。。満面の笑みでお辞儀。良いイメージは大切だと思います。
終わり方は,盛り上がってジャンで終わる方が楽ですね。
静かーに終わる場合は,しばらく緊張を緩めない様に静止ですね。グラッと来たらずっこけます。イメージを持って曲に入るわけですが,終了のイメージも重要でしょう。
最初上手く入れて,クライマックスをこなして,最後上手く終われればそれ以外の多少のミスは気にしなくても良いかなと思いますね。
私も(特に演奏がうまく行かなかった場合一刻も早く)その場から立ち去りたいと思いますが,あせって転んだりしても何ですので,ゆっくりおもむろに立ち去る様つとめています。
演奏後の動作は,論理的には演奏そのものには関係ないわけですが,いわばフォロースルーとして,終了がうまく行ったイメージを持ってのぞめば音じたいの終了も上手く行くのではないかと思っています。
by Enrique (2013-12-07 17:01) 

黒板六郎

なるほどフォロースルーですか。残心ですね。
途中のミスもへったくれも何するものぞ、くらいにしれっと終わると、シロートはミスに全然気づかないかもしれませんな。ああそれくらいの度胸と面の皮の厚さがほしー。

by 黒板六郎 (2013-12-07 22:42) 

Enrique

黒板六郎さん,nice&コメントありがとうございます。
シロートに気づかれないくらいのミスなら成功でしょうね。プロだって結構ミスしています。演奏の録音はダメよというのはチェックされるからという事情もあるのでしょう。正式に収録される時はそれなりの人がそれなりの演奏をするでしょうが。
by Enrique (2013-12-08 06:33) 

てですこ

演奏の終わり、というと私は山下和仁のコンサートを思い出します。大変な迫力とスピード、ダイナミックレンジで聴衆を圧倒したあとに、完全な静けさを提供して、あたかも静かで平穏な音楽だったかのような錯覚を味あわせてくれます。非常に極端な表現だと思いますが、アマチュアに欠けているのが”徹底的な対比”ではないかと。私の場合、中途半端な演奏をすれば、演奏後は早く姿を消したいと思って、意味不明なステージマナーになってしまいます。フィギュアスケートの選手はたとえ演技中に尻餅をついても、終われば笑顔で挨拶していますね。常人にはできない練習を積み重ねていると失敗しても恥ずかしくないのでしょう。
by てですこ (2013-12-09 01:51) 

Enrique

てですこさん,コメントありがとうございます。
確かに,演奏の強弱緩急和声にしろマナーにしろ,対比した「積もり」でも中途半端なものになっていることが多いものです。思いっきりやってちょうど良いくらいのものかもしれません。自己(不)満足の中に収まるか聴衆に強烈にアピールするか,我彼の落差を感じます。
by Enrique (2013-12-09 07:06) 

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