各種計算フォーム [音楽理論]
以前，セント値の計算フォームを作りました。比率からセント値を出すだけならアレで良かったのですが，足し算・引き算，掛け算・割り算，およびミーントーンやコンマ分割のウェルテンペラメント，平均律の音程を正確に算出するのに必要なべき乗などの計算フォームを作ってみました。それぞれの計算結果をコピペすれば全ての音律計算が可能です。
セント値から比率に戻すフォームも用意しておきました。ワンタッチとは行かないですが，フォームで計算した結果をコピペして行けば，各音律の音の比率やセント値，周波数を正確に求めることが出来ます。以下にコピペ用の定数値を用意しておきます。
代表的定数値：
オクターブ：2 完全五度：3/2=1.5 完全四度：4/3=1.3333333333333333
純正長三度：5/4=1.25 純正短三度：6/5=1.2 純正大全音：9/8=1.125
純正小全音：10/9=1.1111111111111111
純正全音的半音：16/15=1.0666666666666667
ピタゴラス（ディトニック）コンマ：531441 / 524288 = 1.0136432647705078
シントニックコンマ：81/80=1.0125
具体的に使用法を見てみます。
足し算・引き算，掛け算・割り算はOKと思います。各入力欄に半角数字を入れて，を押せば答えが出ます。計算結果は他の入力欄にコピペ可能です。セント値の算出も以前と同じものですが，今回は割り算を別の機能にしましたので，割り算が必要な比率はその計算結果（小数値）をコピペして，を押せばOKです。なお，"/"は割り算"÷"の意味です。べき乗・累乗根の計算は，"^"で行います。
例えば，1.5の2乗は，
^です。
平方根は1/2乗のことですから，2の平方根ならば，
^です。テキストボックスに分数は使えませんので，必要に応じ，例えば6乗根なら，1/6を求め，
/の計算結果をべき乗数としてコピペします。
ミーントーンの正確な比率を求めるには4乗根が要りますが，これは1/4乗のことですから，
^でミーントーンの五度比率1.4953487812212205が出ます。もちろん，この比率に相当するセント値は一番上のフォームで求められます。
平均律の半音は，2の12乗根ですから，これも，
/の計算結果を2のべき乗数としてコピペしますと，平均律の半音比率1.0594630943592953が出ます。この値のセント値を求めると，きっちり100になっていることが分かります。
以下に具体的計算例を示します。
実例
2/9コンマ・ミーントーン（Es型など）のA音を求める
シントニックコンマの逆数80/81=0.9876543209876543の2/9(=0.2222222222222222)乗を計算。すなわち，0.9876543209876543^0.2222222222222222 = 0.9972432468422656 これが2/9コンマ・ミーントーンの純正五度からの狭める比率ですので，これを純正五度比率3/2=1.5に掛け算すると，1.5×0.9972432468422656=1.4958648702633983，これがこのミーントーンの五度比率となります。
これの3乗を計算（五度を三回回したことに相当）します。ただし，オクターブ上がっていますので2で割り算しますと，1.6735823752054233となって，これがC音を1とした際のA音の高さです。
A音を442Hzとすると，そのオクターブ内のC音は，
442 / 1.6735823752054233 = 264.1041197304356Hz
となります。かりにC=264Hzにするためには，A音は，
264×1.6735823752054233=441.8257470542317Hz
にする必要があります。
上の計算をセントでやる
シントニックコンマのセント値を計算。これは21.50628959671478セント。
これを2/9倍すると，21.50628959671478 × 0.2222222222222222 = 4.779175465936618セント。すなわち，2/9ミーントーンの五度は純正五度の1.5倍のセント値905.8650025961624よりもこの値ぶん低いことになります。この値が純正五度の集積よりも3回分下がっていますから，
A音のセント値は，905.8650025961624 - 4.779175465936618 × 3 = 891.5274761983526セント。このセント値を比率に逆算すると，1.673582375205424となって，上の結果に一致します。セント値はそれらの値同士の計算には便利ですが，弦長比率や周波数を出す場合には必ず比率計算が必要になります。
セント値から比率に戻すフォームも用意しておきました。ワンタッチとは行かないですが，フォームで計算した結果をコピペして行けば，各音律の音の比率やセント値，周波数を正確に求めることが出来ます。以下にコピペ用の定数値を用意しておきます。
代表的定数値：
オクターブ：2 完全五度：3/2=1.5 完全四度：4/3=1.3333333333333333
純正長三度：5/4=1.25 純正短三度：6/5=1.2 純正大全音：9/8=1.125
純正小全音：10/9=1.1111111111111111
純正全音的半音：16/15=1.0666666666666667
ピタゴラス（ディトニック）コンマ：531441 / 524288 = 1.0136432647705078
シントニックコンマ：81/80=1.0125
具体的に使用法を見てみます。
足し算・引き算，掛け算・割り算はOKと思います。各入力欄に半角数字を入れて，を押せば答えが出ます。計算結果は他の入力欄にコピペ可能です。セント値の算出も以前と同じものですが，今回は割り算を別の機能にしましたので，割り算が必要な比率はその計算結果（小数値）をコピペして，を押せばOKです。なお，"/"は割り算"÷"の意味です。べき乗・累乗根の計算は，"^"で行います。
例えば，1.5の2乗は，
^です。
平方根は1/2乗のことですから，2の平方根ならば，
^です。テキストボックスに分数は使えませんので，必要に応じ，例えば6乗根なら，1/6を求め，
/の計算結果をべき乗数としてコピペします。
ミーントーンの正確な比率を求めるには4乗根が要りますが，これは1/4乗のことですから，
^でミーントーンの五度比率1.4953487812212205が出ます。もちろん，この比率に相当するセント値は一番上のフォームで求められます。
平均律の半音は，2の12乗根ですから，これも，
/の計算結果を2のべき乗数としてコピペしますと，平均律の半音比率1.0594630943592953が出ます。この値のセント値を求めると，きっちり100になっていることが分かります。
以下に具体的計算例を示します。
実例
2/9コンマ・ミーントーン（Es型など）のA音を求める
シントニックコンマの逆数80/81=0.9876543209876543の2/9(=0.2222222222222222)乗を計算。すなわち，0.9876543209876543^0.2222222222222222 = 0.9972432468422656 これが2/9コンマ・ミーントーンの純正五度からの狭める比率ですので，これを純正五度比率3/2=1.5に掛け算すると，1.5×0.9972432468422656=1.4958648702633983，これがこのミーントーンの五度比率となります。
これの3乗を計算（五度を三回回したことに相当）します。ただし，オクターブ上がっていますので2で割り算しますと，1.6735823752054233となって，これがC音を1とした際のA音の高さです。
A音を442Hzとすると，そのオクターブ内のC音は，
442 / 1.6735823752054233 = 264.1041197304356Hz
となります。かりにC=264Hzにするためには，A音は，
264×1.6735823752054233=441.8257470542317Hz
にする必要があります。
上の計算をセントでやる
シントニックコンマのセント値を計算。これは21.50628959671478セント。
これを2/9倍すると，21.50628959671478 × 0.2222222222222222 = 4.779175465936618セント。すなわち，2/9ミーントーンの五度は純正五度の1.5倍のセント値905.8650025961624よりもこの値ぶん低いことになります。この値が純正五度の集積よりも3回分下がっていますから，
A音のセント値は，905.8650025961624 - 4.779175465936618 × 3 = 891.5274761983526セント。このセント値を比率に逆算すると，1.673582375205424となって，上の結果に一致します。セント値はそれらの値同士の計算には便利ですが，弦長比率や周波数を出す場合には必ず比率計算が必要になります。
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