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節電の7月 [日常]

新年でも特別な感慨持たない人間ですので,7月に入ったからって特にどうってことは無いのですが,思えば1年を折り返したことになります。早いものです。

新年だー,といっていてあっという間に3月,大震災が発生,混乱の年度末と新年度。連休が過ぎ,あっという間に過ぎた6月。子供達はいよいよ夏休みに王手がかかってきました。

楽しい夏ですが,今年は特に節電の懸念事項があります。本来,節電が必要なのは地震で原発がやられた東京電力と停めた中部電力だけのハズだったのですが,全国的に節電志向になっています。それはそれで良いと思いますが。これを機会に電気のありがたみを感じつつ,あまり生活の質を落とさず,かしこく節電したいものです。

先日TVを見ていましたら,カルフォルニア州(全体だったか,一部だったか忘れました)が日本の平均(これも一人当たりだったか,世帯当たりだった忘れました)よりもかなり低いのですね。当然アメリカ全体はかなり高いですから,日本よりも低いカリフォルニアは節電がかなり徹底しているという事ですね。その理由は,10年前大規模停電があって,電気に対する意識が高いということと,何よりも節電の値引き制度があると言うことでした。たしか2割節電で更に単価が2割安くなるとのこと。2割の節電で36%安くなるのですから,家計は大助かり。皆さん節電に励むでしょう。

節電で値引きが出来ると言ったようなことも,災害にもよらず大規模停電が起きたことも,良くも悪くもアメリカが電力自由化しているからこそでしょう。

私含め中年以上の人たちには,電気は高価なものというイメージがあります。諸外国に比べ日本の電力は割高ですが,電気に限らず日本人の多くは目的がはっきりしたものの公共的な値段には余りケチをつけないようです。他にもガス・水道代,NHK受信料などがありますが。

電気は高価なものというイメージは使い方にもよります。電気でお湯を沸かしたり暖をとったりすることは私には抵抗があります。なぜなら,もともと電気は石炭や石油,ウランなどからの熱エネルギーを30%から40%程度の効率で電気エネルギーに変換し,更に送電ロスを伴って,各戸に届けられているものだからです。電気から熱への変換効率はほぼ100%と見ていいでしょうが,使う電力量の何倍ものエネルギーを捨てていることになります。熱ならば直接ガスや石油でとれば効率的かつ安価です。

数年前家をリフォームしたとき,オール電化をすすめられましたが,しませんでした。初期費用がかさむのが踏み切れなかった原因ですが,あえて理由を言えば,手間をかけて作った何にでも変換できる電気エネルギーをわざわざ熱に戻すことに抵抗を感じたこともあります。もちろん,エコキュートなどは電気を単純に熱に戻すわけではなくて,ヒートポンプで大気の熱を取りこみますから,消費電力量の3倍もの熱を回収できるようです。深夜電力の低料金(約1/3)と相まって,ガスなどよりも圧倒的に低い料金となることは魅力ではありますが。

節電の話に戻せば,日本の家庭用の電力料金の算出法では,多く使うほど単価が高くなる方式ですから,使用量が多い家ほどオール電化にすれば電気代削減効果は大きいです。太陽電池パネルの導入も,余裕のある方はぜひやった方が良いと思います。まだ高価ですが,何もしないよりはずっといいでしょう。私が一番いいと思うのは太陽熱の直接利用の太陽熱温水器ですが,なぜかあまりイメージかんばしくないようです。これを既存の温水器の上流に入れれば,なんら不便なく現在のエネルギー使用量が減ります。太陽電池パネルで利用できるのは紫外や可視光で,かつ効率は10%程度です。パネルで回収できない多くの熱エネルギーを温水として回収する,電気と熱のハイブリッド利用が最もいいはずです。太陽「熱」利用は,屋根の熱を水で冷やしつつ,温水利用が出来る。一石二鳥だと思います。

電気は,エネルギーとして捉えれば高価ですが,乾電池を使うようなものを100V電源からとればタダ同然という側面はあります。以前考えたアルカリ単三電池一本からとりだせる電力量8kJを100V電源からとれば,1kWh(=3600kJ)あたり22円とすると,わずか5銭にすぎません。ケータイの1回の充電量だって同程度で,10銭にも及びません。消費電力10Wのラジオなら毎日10時間使っても1カ月66円ですが,1000Wのエアコンを同じように使えば月6600円になるわけです。おまけに一般家庭の契約では,一か月の使用量が300kWhを超えたところでkWh単価が24円くらいにアップしますから,他で300kWh以上使っていた場合,エアコンでさらに300kWh使った場合,同様の使用量でもエアコン分は7200円位のアップということになります。

電気は様々なエネルギーに形を変えることができる便利なエネルギーですが,やはり一番ソンな使い方は熱関係です。 音,光,情報関係は得,動力関係は場合によりというところでしょうか。

従って,節電の順番も熱関係から攻めるのが得策です。あと,使用時間も大きいですね。例えば,熱関係のヘアドライヤは,小型のものでも1000W位は食いますが使用時間は短いので,積算はそう大きくはならないでしょう。電子レンジもそうですね。但し,使用時は消費電力が大きいので,ブレーカー落ちは要注意です。

やはりよく言われるように,家庭の電力消費の横綱はエアコンと冷蔵庫です。 いずれも熱関係で,使用時間が長いですから。それと,案外バカにならないのがやはり熱関係で使用時間もそこそこ長い炊飯器だと思います。

光関係は効率いいはずですが,やはり白熱球は熱の発生が多いので低効率です。これからはLED電球などの使用が有効になるでしょう。

それから,半導体使ったハイテク製品のPCやデジタルテレビもバカになりません。これらも余分な熱をかなり発生し,消費電力のロスになっています。

長くなったので,具体的な節電事項は改めて書こうと思います。

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アヨアン・イゴカー

>手間をかけて作った何にでも変換できる電気エネルギーをわざわざ熱に戻すことに抵抗を感じた

ニクロム線を使うものは、無駄な印象が私も強いです。
我が家では電子ジャーが壊れてから15年使っていません。ガスで米を炊きます。何年も前のことですが、冷蔵庫が壊れて使えなくなりました。半年以上も買い換えずに放っておいたら、それでも生活できることが分かりました。新しい冷蔵庫を買うことに懐疑的になっていた私は買うことに反対でしたが、妻が電磁レンジ、冷蔵庫、洗濯機などまとめ買いをしました。
by アヨアン・イゴカー (2011-07-06 00:35) 

Enrique

アヨアン・イゴカーさんnice&コメント有り難うございます。
家電品,昔は無くても生活をしていました。
電気釜の登場あたりから生活スタイルが変わって来たように思います。電気エネルギーを使って過剰な利便性を得ている側面はあると思います。
ただ毎日使う主婦はすっかり無くてはならないアイテムかもしれません。
私は節電型製品を敢て必要以上に買うのには懐疑的です。
by Enrique (2011-07-06 06:52) 

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