有田千代子さんのBach [演奏批評]
先日,タチアナ・リツコヴァさんがギターで弾いたBachの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番が素晴らしいと思っていましたら,台所から,同じ(ような)曲がチェンバロで聞こえてきます。
最近ではCDを殆ど購入しない妻が,台所で家事をしながら聞いていました。有田千代子さんの演奏でした。さすがに円熟した練達の演奏です。なにげなく聞いていたら,編曲とは気づかない,完全にチェンバロで弾いたバッハです。なお,アンサンブルでご実績の永い有田千代子さんのソロアルバムはこれが初めてとのことです。有田夫妻ご自宅には,ショパンが弾いたのと同型のプレイエルのピアノがある事で有名ですが,何とルッカース・チェンバロとよばれるこの銘器もあるのですね。
内容は以下のものです。
1. クロマティック・ファンタジーとフーガ ニ短調 BWV903 |
2. イタリア協奏曲 へ長調 BWV971 |
3. ソナタ ニ短調 BWV964(無伴奏ヴァイオリン・ソナタ イ短調 BWV1003の編曲) |
4. パルティータ第4番 ニ長調 BWV828 |
バッハには鍵盤オリジナル曲が沢山あるわけですが,それでもなお編曲して弾くという魅力をこの曲は持っているということでしょうか?バッハ自身の編曲とされ,BWV964二短調となっていますが,有田千代子さんのライナーによっても,バッハの自筆譜がないため弟子かその周辺の音楽家の編曲の可能性が否定できないとのことです。
リュート曲にも無伴奏ヴァイオリンやチェロからの編曲がある訳ですが,この曲のように編曲作品でもBWVが別のものと,1006番の様に番号が同じでリュート曲の方を1006aとして区別しているものもあります。プレリュードだけとか,フーガだけとかの編曲作品もあります。
またギターでバッハをやりたくなって来ました。でも,その前に片付けないといけないC=テデスコがあります。それと。。。
最近出された新譜ですね。
ALM RECORDSのカタログには日本のそうそうたる古楽演奏家が名を連ねていますね。
現代ギターからバッハ・リュート作品全集が臨時増刊で出ましたね。
以前出ていたものとは違う編曲のようです。
EnriqueさんのBach、是非聴かせて頂きたいです。
by nyankome (2010-09-28 20:20)
nyankomeさん,nice&コメントありがとうございます。
最近のGGのバッハ・リュート作品全集,楽譜が茶色の買いましたが,大昔の水色のと,どう違うのかまだ確認していません。楽譜が大きくて見やすいというのはあると思いますが。。。
発表会のC=テデスコに苦戦しています。これが終わったら。。。ですね。
by Enrique (2010-09-28 21:13)
ギターの方はカステルヌオーヴォ=テデスコが必修みたいなものなのでしょうか。
名前がかっこいいですよね。
私ももっとバッハをやりたいです。
by Cecilia (2010-09-29 08:58)
Ceciliaさん,nice&コメントありがとうございます。
カステルヌオーヴォ=テデスコは必ずしも必修ではあません。というか,物好きの部類(てですこさん,ごめんなさし)に入ります。しかし,コンチェルトもありますし,近現代で重要な作曲家であることには間違いありません。沢山の曲ありますがマニアックなためか余り弾かれません。
もちろん,バッハは元祖マニアックな作曲家ですね。
by Enrique (2010-09-29 12:31)